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もしもこんなオレがこの世界の勇者になったなら  作者: 相原直也
幼年期 初めての町 イージス
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第9話 冒険者ギルドにいこう

今日は週に1回の学校が休みの日。

今日やるべきことはもう決まってる!

服を洗って、ご飯食べて、レポートやって・・・。

よし!午前中でやること終わったから、寝るか!

・・・あ、ベットのシーツも週1で洗えって兄ちゃん言ってた。

けどいいかなぁ、今週くらい。

さぁ、疲れた体にご褒美を~。

「スヴェン君。ちょっといいかな。」

そには身支度を整えたアレク君が立っていた。


「アレク君。どうしたの。」

「やあ、今日は良い天気だし、冒険者ギルドにでも行かないかい。」

もしかしなくてもオレの家事が終わるの待ってたな・・・。

そういえば冒険者ギルド行きたいって前言ってたっけ。

「えーっと、今日はまだこのシーツを洗わないといけなくて・・・。」

「もちろん待つよ。もう一息ってところだろう?」

「ああ、うん、行くよ。ちょっと待ってて。」

今日もちょっと、忙しくなりそうだ。


イージス町の中心にはチャート様の屋敷があり、学校はその東側に隣接するように建っている。

町の東側はざっくり言うと労働者とか冒険者の地区だ。冒険者ギルド以外にも、武器屋、防具屋、薬草店、肉屋、軽食の屋台、あとは冒険者向けの魔法店もある。あと酒場も多い。

反対に西側は役人とかお金持ちが住んでる地区になる。(西側には行ったことがないから、よく知らない。)

アレク君のキョロキョロした様子を見ると町の東側にはあまり詳しくないようだ。

「冒険者ギルドに行くのは初めてなんだ。スヴェン君は?」

「えっと、何回か。お父様が村のギルド長だから、町のギルドに来ることがあって。そのついでに。」

「そうなんだ。僕は東側は危ないってお父様に言われて、なかなか立ち寄る機会がなかったんだ。」

「町長の息子だしね。今はいいの?」

「大丈夫。学校に入ったら好きにしていいって言われてるんだ。」

よく考えたらパン屋も屋台も東側だし、今更か。

「そういえばなんで冒険者ギルドに行きたいの?」

「ごめん、言ってなかったね。実は冒険者になろうと思うんだ。」

「えっ!?それは、ダメじゃない!?」

冒険者になるってことは、町を出るってことだから。それは許して貰えない・・・よね?

「ああ、ごめん。将来冒険者になるってことではなくて。学校に通っている間、お金を稼ぐのに冒険者になりたいんだ。」

「お金?お金が欲しいの?アレク君はお金持ち、だよね?」

「”お父様は”そうだね。僕は僕の稼いだお金でやりたいことがあるんだ。」

「例えば?」

「本当にいっぱいあるんだ。まずは料理がしたい。その後はポーションを煮詰めたり、魔物の解体とかもいいな。魔導書も買いたい、覚えた魔法でできることが広がるし・・・とにかく色々だよ。」

「すごいね。なんていうか、”なんでもできるようになりたい”ってこと?」

「”なんでもやってみたい”のさ。」

「ふーん、すごいね。」

アレク君が色々できるのは、どんなことでもやってみる心構えと経験値の数なんだな。

あれ?オレは前世の記憶と合わせて(自称)20歳のはずだけど、経験値で勝ってる気がしない。

学校で一番が早くも遠く感じる。


「スヴェン君。冒険者ギルドについたね。」

町の東側で一番大きな建物、それが冒険者ギルド。

ツオイス村と異なり、冒険者に必要な店が併設されているため大きい。

「そうだね。相変わらず・・・酔って寝ている人がいるね。」

「ははは。これも冒険者スタイルってことかな?」

酔いつぶれて寝ている人たちが、制服を着たお姉さんに箒で転がされていた。

「依頼完了した次の日の冒険者はいつもこんな感じだよ。」

「詳しいねスヴェン君。流石はギルド長の息子。」

「職員1名のギルドだけどね。」

軽口を言いながら扉を開くと・・・

「おや?アレクではないですか。こんなところに何の用で?」

そこには銀ピカの槍を持った、強そうな冒険者が立っていた。

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