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もしもこんなオレがこの世界の勇者になったなら  作者: 相原直也
幼年期 初めての町 イージス
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第8話 演習とかアレクとか

「では今日も町の外周に行きましょう~。」

今日も元気な先生をよそに、オレはげっそりとしていた。

ここ最近毎日外周を走っているが、辛い。

連日筋肉痛で生活が大変になっている。ぜぇ。

例えば・・・ぜぇ、屋台の鶏肉を落としたり、ぜぇ、寝てるときに足がつったり・・・。

ぜぇ、ぜぇ。

「はい~。ではスヴェン君復習です~。このイージス町の外周は1周何メトルでしょうか~。」

これ、これが、ぜぇ、きつい。

「はい!先生。ぜぇ、6キロです。」

「はい~。正解です。ですが6ドラメトルか6000メトルと答えてほしいですね~。人によっては通称を嫌うので~。」

「はい、ぜぇ、先生。」

先生はただ走るだけでなく、町の豆知識を授業の内容に絡めて教えてくれる。

だけどちゃんと回答しないと、同じ場所をぐるぐる回って先に進まない。(わかりませんはOK)

だから頭を真っ白にして走れない。これも冒険者式訓練か・・・。


「はい~。今日も皆さん頑張りましたね~。明日もよろしくお願いしますね~。」

「「はい!ありがとうございました!」」

でもだいぶましになってきた。初日みたいに動けなくないし、服を洗濯しようとかご飯買いに行こうかなぐらいの余裕はある。

「スヴェン君。今日も買い出しに行かないかい?」

アレク君から買い出しに誘われた。最近は冒険者ご飯にお熱のようでよく誘われる。

「いいよ。そうだね。今日はクルミとかナッツを埋めて焼いた”贅沢パン”でどうかな?」

「いいね!パン屋に売っているのは見たことあるよ。当時はクルミパンとどう違うのかわからなくて。」

「そうだね。まずクルミパンの方がおいしいよ。”贅沢パン”はクルミパンをカチカチに焼いて、表面をハチミツとか砂糖でガッチガチにしたパンなんだ。」

「それは硬そうだね。あと結構値段が高いイメージがあったね。冒険者でも実力がある人が食べられるものだと思ってたよ。」

「えっと、昔はそうだってパパ・・・お父様が言ってた。でもチャート領ではポニカ族とハチミツが交換できるから、最近は安く作れるんだって。」

「すごいね!ツオイス村は最東端の村だからポニカ族のハチミツが手に入るのか。友好的な交流を目指すツオイス村の成果だね。」

「ありがとう。端っこの開拓村はやれることをやらないと苦しいからね。」

アレク君を会話していて思うけど、他の人を結構ほめる。

アレク君の知らないことは特に興味深々できいてくれるから話しやすい。

「確か黒パンは常備の携行食で、黒餅はより一口での満腹感を得るための携行食だって教えてもらったね。”贅沢パン”はどんな時に食べるのかな?」

「そうだね。お金がある人が買うってのは間違いないんだけど。特に長い旅に出る人がいくつか買うみたい。」

「それはどうしてだろう?長旅だと甘味は貴重だろうし、腐りにくい嗜好品としてかな?」

「実は"贅沢パン"は黒パンよりも長持ちする・・・らしい。ハチミツは腐らないから、表面に塗るとパンも腐らないんだって。」

「うーん。そうなんだね。でもそれだと冒険者が管理するのは難しそうに感じるね。商人なら荷物を固定できるけど、冒険者のリュックだとハチミツが崩れてしまいまそうだ。」

「どうなんだろ。どうやってるのかな。」

ちょっと確かめてみようか。とアレク君が市場に歩き始めた。

仕方ないな。っとイタタタタ休んだせいで体が、死ぬ。


オレはよちよちとアレク君を追いかけた。

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