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もしもこんなオレがこの世界の勇者になったなら  作者: 相原直也
幼年期 初めての町 イージス
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第19話 秋の終わり

「ギルドは依頼の達成を認可します。はい、じゃあ登録証頂戴。」

「お願いします。ナナリさん。」

「えと、あった。お願いします。」

今日は週末。学校の無い日だ。

冒険者に登録した日から、週末はアレク君と依頼を受けるのが習慣になっていた。

「・・・おっと。おめでとう!今日は坊やたちにとって記念すべき日になった!」

突然どうしたんだ?!何がおめでとう?

「ありがとうございます。うれしいです。」

アレク君は分かっているようだ。

「銅クラス昇進おめでとう!いやはや、坊やたちの活躍はお姉さんが一番よくみていたよ。」

「ああ、銅クラスになったのか。気が付かなかった。」

銅クラスになるのは結構簡単だ。

依頼の難しさに関係なく、こなした数で銅クラスになれる。

それはそれとして結構うれしい。

「毎週依頼を受けた甲斐がありました。」

「10歳の子供が銅クラスなんてすごいことだぞ!もっとよろこべ!」

「えと、やったー!」

「よかったなー!」

ばんざい!ばんざい!

・・・恥ずかしいな。

「・・・何?!アレク様が銅クラスになっただって?!」

「こりゃお祝いだ!お前ら酒だ!」

「今日の依頼は中止だ!酒もってこい!」

なんだか大騒ぎになってしまった。

冒険者たちが集まってきてギルドの酒場を宴会場にしている。

アレク様と(ついでに)オレはいっぱい祝ってもらった。

・・・だけどみんなお酒飲みたいだけだろ。知ってるぞ。


「帰るの遅くなっちゃった。」

「そうだね。今日はいい日だったよ。」

なんとかギルドを抜け出せた。

そういえばいきなりで確認していなかったけど、オレ銅クラスになったんだ。見てみるか。

「スヴェン君。登録証見た?」

「あ、今見るところだよ。えっとね・・・」

登録証には銅鉱石がはめ込まれていた。

それにその周りは緑色の装飾で彩られている。

「銅の緑だね。」

「僕も一緒だ。薬草採取とか手紙の代筆の依頼が多かったから、予想はしていたけれど。」

「薬草採取が一番割がいいからね。」

「アロナさんに感謝だね。」

アロナに薬草採取のコツを聞いて、その通りに採ってくると報酬が多くもらえる。

薬草採取は危険も少ない(?)し本当にお得だ。

「え、こんな時間まで何してるの?子供には危ないわよ。」

ちょうどポーション屋から出てきたアロナと遭遇した。

「冒険者ギルドからの帰りだよ。なんだかお祭り騒ぎになっちゃって。」

「ギルドの皆さんに銅クラスへの昇進祝いをして頂いたんだ。」

「へー。おめでとうございますアレク様。」

「オレもだって!」

「え、そうなの。・・・アレク様に手伝って貰ったんでしょ?」

「ちゃんとやったよ!そんなところもあるけど。」

「じゃあおめでとう。偉いわスヴェン。」

「うーん。ありがとう。」

なんだかスッキリしないけど。まあいいかな。

「そういえば伝えることがあったわ。薬草採取の依頼はもう出さないから。」

「あれ?なんで?」

「もう冬だからかな。採れる量も少ないし、冬の森は危ないからね。」

「その通りですアレク様。」

「アロナさん、敬語じゃなくていいよ。」

「え、そうなの?じゃあそうさせてもらうわ。」

鬼メンタルだ。流石アロナ先生。

「そういえばアレク君。アロナ先生にポーション作り教えてほしいって言ってたよね。」

「そうだね。アロナさん、もし時間があればお願いしたいです。」

「いいわよアレク。じゃあ来週末ね。」

オレとは結構な違いだ。メラニーもアレク君も・・・器用だし疲れないか。


やっと寮に着いた時にはもう外は真っ暗になっていた。

「来週は予定があるとして、これからの週末はどうしようかな。」

「雪が降ると郵便も少なくなって、手紙の依頼も少なくなるね。そうなると受けられる依頼は除雪作業がほとんどになるかな。」

「うーん、それだけかー。暇になるなー。」

雪かきばかりやっているのは流石に面倒だ。

他にもあるけど冬は副業冒険者が多くなって受けられる依頼も少なくなる。

冬の週末は何か別にやることを探さないと。

「スヴェン君。実はいい話があるよ。」

「なに?聞かせて?」

「冬の間は学校で魔法の授業が受けれられるんだ。」

「え?そうなの?知らなかった。」

「別料金がかかるんだ。だから受講者も少ないんだよ。」

「へー。オレも受けてみようかな。」

「料金は金貨2枚だね。」

「金貨2枚?オレ持ってるかな・・・。」

財布の中を見ると銀貨21枚あった。合計金貨2枚と少しだ。

「あ、運よく金貨2枚分ある!ラッキーだ。」

「そうだね。コツコツ貯めた甲斐があったね。」

ん?アレク君オレが金貨2枚分持ってるの知ってた?

財布の中を見せたことはないけど・・・。

もしかして計算されたのかな?記憶力良すぎだよそれは。

「じゃあオレは魔法の授業受けるよ。アレク君は受けるの?」

「実はもう申し込んだんだ。もちろん自分のお金でね。」

「へー。だから冒険者になりたかったんだ。」

「目標を達成できてよかったよ。」

アレク君はお金なんて言えば貰えるだろうけど、自分でやっちゃうんだな。

ほんとにすごいや。

「魔法の授業っていつから始まるの?」

「再来週からだよスヴェン君。」

うーん。完全にアレク君の思い通りに動かされている気がする。

人物紹介

ナナリ

冒険者ギルドの受付嬢。15歳。

元気でちょっとうるさい。

坊やって呼ぶのはやめてほしい。


登録証

名前と使用武器、冒険者ランクを示す鉱石が埋め込まれたカード。

カードは魔法が刻まれた鉄製。鉱石の周りは装飾が施されている。


冒険者ランク

白/銅/銀/金

金に近いほどランクが高い。銀と銅ランクが冒険者のほとんど。

金:一流冒険者。全ての町で歓迎される。ほんの一握り。

銀:主力冒険者。だいたいの町で歓迎される。職業冒険者と名乗れるのはここから。

銅:町の冒険者。副業で冒険者している人レベル。町の身分証としては十分。

白:素人冒険者。誰でもなれる。身分証としては最低限。


装飾

ランクとは別に冒険者の系統が鉱石の周りの装飾でわかる。

赤の装飾:討伐依頼の達成が多め。

青の装飾:知識を必要とする依頼の達成が多め。

緑の装飾:町の仕事や採取の依頼の達成が多め。

複数種類の依頼を十分にこなすと色が混ざる。

黒の装飾は冒険者として尊敬される。


※10話の再掲です。

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