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第3話

 紫明くんとは隣の席なんだ。朝のビンタのお詫びを兼ねて、給食の時間にあたいは紫明くんに好きなものをあげる。紫明くんは痩せてるけどセーチョーキの男子はたくさん食べたいにキマってるんだ。


「デザートに、あたいも食べてね」


 なんて、インリン様なら言うのだろうか?まだまだ修業が足りないかな?今のあたいには、紫明くんの目の前でこれ見よがしに嫌いな子たちからかき集めた牛乳を爆飲するのが精一杯。


「緒川さんは本当に牛乳が好きなんだね。僕のもどうぞ」

「ありがと、おえっぷ」

「違うよ、ありがと、の後はおじゃなくてうだよ。言葉は正しく使った方が良いよ」

「そ、おえっぷ」

「それも違う。そう?、だよ。そお?、じゃない。それに7本も牛乳飲んでお腹壊さないのかい?古来牛乳を飲む慣習がなかった日本人にはラクトースを消化する酵素がないんだ。僕なんかは少しでも飲むとすぐにお腹が緩くなっちゃうよ。緒川さんには西洋の血でも混ざってるんだろうか?肌が透き通るみたいに白いしさ。なんだか毎日給食のほとんどを僕にくれて牛乳ばかり飲んでる君を見てると、日に日に漂白されてどんどん白くなって行く気すらするんだ」


(あんたの為に無理して飲んでんだよっ!)「おえっぷ」


 紫明くんの話はつまらなくてお腹いっぱいだし眠たくなっちゃう。だけど、そのけだるい安心感がなんだかたまらないんだ。紫明くん、たぶんいちばんの進学校イッちゃう。あたいの成績じゃ無理だ。だから、残りの中学生活の中で、あたいのセクシーさを見せつけて落としとかなきゃ。それでも今日も牛乳で膨らんだのは胸じゃなくて下っ腹。Dカップくらいはありそうなんだ。


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