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最強で最高な二人〜中途霊媒師コウとユキ〜  作者: 麻木香豆
第三章 焼き鳥屋台
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第16話

 東京から夜行バスで名古屋まで行く。

 コウは電車の定期パスがあったが時間の都合上、夜行バスから名古屋まで行くのだが、由貴の体格が規定外であり二人並んで座って帰ったら窮屈すぎてコウはなかなか寝られなかった。

 由貴も由貴で窮屈で寝られなかったらしい。


 眠気まなこで二人は朝一番のまだ混み合ってもないファーストフード店で朝ごはんを食べる。だが朝メニューのためポテトがハッシュドポテトなところにボリュームのなさを感じる由貴。

「お腹すいただろ? ほれ」

 とコウはキャリーケースから風呂敷で包んだタッパーを出した。

 由貴は他の人に見えないように身で隠してその中身を見ると唐揚げとサラダが入っている。

「おい、これあったらここで食べなくてもよかったじゃん」

「まぁそうだけどおにぎりは無かったから唐揚げは詰めてきた。美佳子ちゃんが出かける前にせっせとこしらえてくれたんだぞ」

 美佳子……それはあの台所に出てくるギャルの幽霊の名前である。


「美佳子さん置いてきて寂しく無かったのか?」

「置いて行ってはないけども……まぁ、いい子だった」

 と思いを馳せるコウ。

「てか彼女の話聞いてなかったけど……教えてよ」

「い、いやだよ。それ以外のお前がいなかった時の話は何個かはできるぞ」

「……まぁその辺は聞こうかな」

 と言いながら由貴は唐揚げを口に頬張る。


「数はちゃんと決めておけ。食べ過ぎも良くない。サラダも食べて、唐揚げ食べてバランスよく」

「ハイハイ。じゃあコウの話をつまみに食べますか」

「足りない?」

「足りないけども……」

 由貴にとってはまだ足りないようだ。


「なら、唐揚げ……鳥の唐揚げにちなんで焼き鳥屋台のことを話そうかなー。泣けるエピソード」

「美佳子さんの話も聞きたいけどさ、どっちかといえば。それに朝から泣けるとかそんなのいいんだけどさ」

 由貴はジュースを啜るがもう氷だけのようだ。


「ねぇ、聞いて、聞いて」

「ハイハイ」


 コウはニコニコしている。なんかこう言う時は裏がありそうだが……と由貴は思いながらも聞くことにした。

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