~お屋敷探索~
「まずはどこから見て回りましょうか…。うん、やっぱりお庭から行ってみましょう!貴族の家と言えばお花がいっぱいあるお庭が印象的ですからね!」
屋敷の探索を始めた美桜は悩んだ末に庭園から見て回ることにし、ドレスの裾と履いているヒールに気を付けながら庭園へと急ぎ足で向かう。
「わぁーーーー!!すっごい!広くてきれいなお庭ーーーー!!物語にあったようなお庭のイメージそのままです!!さすが貴族のお庭ですね。」
噴水やガゼボが中央にありそれを囲むように背の低いトピアリーや花々が色とりどりに植えられ手入れが行き届いている。
少し離れたところには菜園ができる少し広めの畑があり、すぐに苗を植えられるように整えられている。
興奮気味に庭を散歩しながら楽しんでいると、庭師が手入れをしており美桜に話しかけてきた。
「おや、カノン様。お庭に出られるの珍しいですな。いやはやお久しぶりと言いますか、元気でお過ごしでしたか?」
「(あ、カノンさんずっと部屋と書庫を往復する生活なんでしたっけ。)は、はい!
元気にしてました!お部屋と書庫を行き来するのも飽きてきましたので、たまにはお庭に出てみようかと思いまして…。お邪魔でしたか?」
「いいえ、そんなことはありません。たまにでもいいのでまた遊びにいらしてください。お待ちしてます。」
「ありがとうございます。そうだ!今度あちらにある畑に何か植えてみてもいいですか?その…土いじりをしてみたいと思うものの初めてなのでご教授をお願いしたいのですが…。」
「はい、よろこんで。今度何かお嬢様でも植えられるような苗を見繕ってまいります。」
「ありがとうございます!よろしくお願いします。それでは、ほかのところも見て回りますのでこれで失礼しますね」にこっと笑顔を返した後軽くお辞儀をしお屋敷のほうに戻り探索を続ける。
庭師はこの時「お嬢様の雰囲気が少し変わりましたな」と後姿を見て微笑みまた作業に戻る。
庭の次は大広間、食堂、ゲストルームなど美桜が入れるところはすべて見て回った。見て回っている間美桜はずっと興奮し感動の連続だ。
時間もちょうどお昼前になったころ専門講師の手配をしていたリリーが美桜のもとに戻り昼食の後に書庫で講義を受けれる事を伝えた。
今日のお昼ご飯は食堂で用意しているとのことで食堂へ向かう美桜とリリー。
席に着き食事を前に美桜は講義にワクワクしはやる心を抑えつつ丁寧な手つきで食事を進めるのだった。
(やはりご飯はおいしいです!新鮮なサラダにかぼちゃのポタージュスープでしょうか。お野菜の甘みが引き立っていてすごくおいしいです。メインはお魚のムニエルですね。身がふっくらしていてハーブを使っているようです。臭いがなくとても食べやすくておいしいです。問題は……パンですね。この世界のパンもやはり甘みがなくふっくらしてはいるのですが…どうして味がないのですか…。)
一喜一憂しながらご飯を食べ終えた美桜。講義を受けるため軽い足取りで書庫へと向かう。




