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秋、湖畔に写る紅葉と君

作者: 松田 業平

衣替えを迎えて長袖に着替えてもまだ少し肌寒い頃、紅葉が色づいていき山々を赤く染め上げていく。


 それに加え山にぐるりと囲まれた大きな湖は、そんな山々を水面で美しく反射していた。


 その趣のある風景に、気づけばスマホのカメラで写真を撮っていた。


「おっ、写真を撮るなんて珍しい」


「まあ、芸術の秋って言うじゃん。たまにはね」


「へえー、ちょっと見せて!」


「別に良いけど・・・」


 人に見せられるような写真を撮ったつもりはないが、そんなものでも彼女には好評で褒められた。


「うんうん、最近のスマホは高性能だね。綺麗に撮れてる」


 ということらしく、写真を欲しがられたので彼女のスマホの方に送ってあげた。


自分でも撮れば良いのにと言ったがなぜかこの写真が気に入った様子だった。


「でも、本当に綺麗だよね。湖に山が写ってる、逆さまだ」


「そうだな、水が綺麗なんだろうな」


 一緒に湖をのぞいていると二人の写った顔から目線が合って、それがなんだかおかしくておもわず笑った。


「ねえ、私も撮ってよ!」


「良いけど、上手く撮れないぞ?」


「大丈夫さっきみたいに撮ればいいんだよ、ほら早く!」


「はいはい」


 湖の柵に身体を預けて、紅葉の山を背景に彼女を写真に収めた。


 山から下りてきた風に綺麗な長い髪がたなびいて、そんな彼女を引き立たせるかのように山の紅葉がひらひらと舞い落ちてきた。写真の彼女の顔は花が咲き誇るような魅力的な笑顔だった。


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