第三話;二度目の転生。
・・・・・・またか・・・・・・二度目があるなんてな。
もしかして三度目四度目って続くのか・・・・・・?
・・・・・・この俺が死ぬ前提で物事を考えるなんてな・・・・・・
・・・・・・へぇ、地球じゃないのか・・・・・・神が居るっぽい・・・・・・
もうそろそろ意識が落ちる頃か・・・・・・あぁ、念の━━
▲▶︎▼
〔意識の覚醒を確認しました。御誕生おめでとうございます。マスター〕
ミスったか。
何処だ・・・・・・何処にある・・・・・・
〔マスター? 如何なさいましたか?〕
・・・・・・あった。
・・・・・・・・・・・・なるほど。この世界の神か。
〔マスターの意思が確認できません。原因を解明します〕
そいつが力の一片を確立させて、俺の肉体に付与したと。
条件は・・・・・・水準に達した魂に自動で。
後は・・・・・・・・・・・・よし。問題ない。
力の発生源を隠蔽すればバレないだろう。
〔マスターとの接続に影響する何等かの力を確認しました。この力が意思疎通の妨げになっている模様。解析します〕
地球の位置は、分かる。
俺の死体・・・・・・これか?
僅かな力しか感じないけど・・・・・・イケる。筈だ。
よし、行くか・・・・・・ぁ、久々すぎたか?
〔ま、マスターの魂、肉体が衰弱しています。原因・・・・・・原因は・・・・・・〕
・・・・・・ちょっと危なかったな。焦った。
で、墓地か。
なら埋められた後、骨だけの状態ってことか。
骨だけだと自壊するかもな。なんか惜しい気もするけど、まあ仕方ない。
できるかな?
・・・・・・うぅん・・・・・・肉体があれば楽だったんだけど。
骨に残ってる力だけじゃ足りないかもな・・・・・・。
いや、やるだけやってみよう。
〔マスターの魂が肉体から抜け出ています。原因不明。危険状態。緊急措置、魂のじょう━━〕
━━消えろ。
・・・・・・あぁ、やっぱり自壊したか、俺の骨・・・・・・地球との繋がりが・・・・・・でもまあ、安全に消せたし、繋がりだっていつかは切れるものだしな。
そう考えれば、悪くない結果だ。
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獅子身中の虫。又は内憂。
そんなのゴメンだ。
外側は仕方ないけど、内側にまで不安の本を抱える気はない。
もしかしたら。とか。可哀想。とか。
そういう甘えは捨てないと、また死ぬからな。
大事なのは優先順位だ。
どんな状況でも絶対の指針になる優先順位。
第一に、俺の幸福。
何よりも優先されるのは俺の幸福。倫理も善悪も関係なく、俺の幸福が最優先。
第二に、理解者。
最初の人生で、俺は孤独に堪えられなかった。あの娘が来るまで、俺は確実に狂っていた。
第三に、理解者の幸福。
できることなら、理解者にも幸福でいてほしい。けど。
俺の幸福の為なら理解者でも殺すし。
理解者の為なら理解者の幸福でも壊す。
甘えは無い。甘えは破滅に繋がってるから。
今度こそ、俺は俺の為だけに生きる。