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メリーゴーランド  作者: 湊 亮
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私は、素晴らしい、妻と子に恵まれて、私の逃(迷)走の歴史に、ようやく気づくことができた。


本当に感謝している。


私の「使命」に気づかせてくれたのだ。


ただ、「一歳児」の私は、自分の「メリーゴーランド」を、まだ、見つけられていない。


その「メリーゴーランド」は、他人に押し付けるための「モノ」であってはならない。


自分だけの、そして、大好きな「メリーゴーランド」を見つけることができるだろうか。


どんな色で、


どんな形で、


どんな速さで回っているのだろう。


どんな音楽が流れているのだろう。




これまでを振り返り、ふと、考えることがある。


それは、「私の半生は、恵まれていたのか」ということである。


私は、きっと、世間一般に見れば、恵まれていたのかもしれない。


もっと壮絶な「苦しみ」や「不幸」を背負った人は、世の中にたくさんいるだろうと思う。


しかし、「幸せ」も「苦しみ」も、誰とも比較できない(するべきではない)のではないか、と思うのである。


私は、経済的には恵まれていたかもしれない。


幸運なことに、ひもじい思いをしたことはない。


大学に通うこともできた。


でも、やっぱり、


「苦しかった」のである。


人から見れば、ささいな、小さな歯の「痛み」かもしれない。


しかし、弱い私には、とてつもなく「痛かった」のである。


「苦しかった」のである。


この「生きづらさ」はどこから来たのかを考え、悩み、苦しんでいたのである。


そして、「虚しかった」のである。


もし、ある種の「生きづらさ」を抱えた人がいれば、それは、誰とも比較できない、その人だけの「痛み」である。


それは、その人にしか感じられない「激しい痛み」であるに違いない。


その「痛み」を乗り越えるには、どうすればよいのだろうか。


その答えは、簡単ではないし、見つかるかもわからない。



しかし、私は、今日一日を「精一杯」生きることが、その答えへの第一歩なのではないか、と思うのである。


「精一杯」とは、その人の「精一杯」である。


ベッドから起き上がれなくても、


ご飯が食べられなくても、


外に出られなくても、


その人の「精一杯」であれば、良いのである。


それも、誰とも比較できない「精一杯」なのだから。


そして、その「精一杯」の先に、自分だけの「メリーゴーランド」があるのではないのだろうか。




私は、「精一杯」生きていきたい。



自分だけの「メリーゴーランド」があると信じて。



大好きな「メリーゴーランド」があると信じて。


最後まで読んでいただいた方へ。


長々と、暗い話にお付き合いいただき、ありがとうございました。


私と同じように、苦しんでいる人がいれば、少しでも励みになればという想いで書かせていただきました。

そして、私自身も書くことで、少し「励み」になったような気がします。


読んでいただいたすべての読者の皆様、そして、このような機会を与えてくださった本サイトにも深く感謝いたします。


また、何かテーマがあれば、書こうと思います。


ありがとうございました。








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