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私の両親の「弱さ」について言及したいと思う。
「弱い」両親について、ここまで長々と書いてきたが、「その弱さがどこから来たか」ということを考えたのである。
父親は、幼少期に実父を亡くしている。
幼少期の彼にとって、「肉親の死」は、とてつもない、ショックだったのではないかと思う。
一番甘えられる人の一人がいなくなってしまったからである。
また、父親の実家は、農家だった。
五人兄弟の二番目である、父親は、十分に親に甘えることもできずに、妹達の面倒を見ながら、つらい農作業の手伝いを強いられたのである。
幼いながらに一生懸命仕事を頑張ったからとはいえ、特に親から褒められる、ということもなかったのである。
その環境で、「承認」されないまま、また、甘えられないまま、ひたすら農作業を「強いられた」のである。
つまり、彼の「承認欲求」や「甘えの欲求」が満たされずに大人になったのである。
成長するにつれて、その「欲求」は他者や弱者に向かっていく。
「自分だけ甘えられなかった」という想いは、ある種の「疎外感」や「劣等感」につながったのである。
彼は十分に「メリーゴーランド」で遊ぶことを許されなかったのである。




