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第二十一話

三日連続のジェットストリームアタック投稿|д゜)

正月休みにしか出来ないと思います(;^ω^)


リーメイル亭の部屋に帰って来てすぐに風呂に入る。

ザっと汗を流し身体を拭き服を着替える。

風呂から出てくるとキャラテの頬がパンパンに膨れていた。


「………」


「………」


暫し黙って見つめあう俺とキャラテ。

俺は微笑みを浮かべ自然にキャラテに近付き、頭を撫でる振りをして油断したキャラテの背後をとり口を塞ぎ、膨れている頬を思いっきり抓り頬の中に入っているクッキーを潰していく。

頭を振って涙を流して抵抗しているが許さない。

手を入れ替え頬に入っているクッキーを潰し終わるまで頬を抓りまくる。

一通り潰し終わり頬がスッキリしてから解放してやる。


「ごめんなさいぃ~~…」


腫らした頬を両手で押さえてガン泣きしているキャラテに聞く。


「俺が何に怒っているか理解しているか?」


「…スンスン…ロセッティのクッキーを取ってきた事…」


「判っているじゃないか。欲しいならいくらでも出してやるから他の人に出した物を取るな。何度も痛い目に遭いたくないだろ?」


「ん…」


「ほらこっちに来い。ヒール。」


「ごめんなさい…」


「キャラテはアイテムボックスを持てなかったよな?」


「うん…スキル関係は無理みたい…」


「ふむ…昔は嫌がったが収納鞄を持ち歩くか?今ならあまり邪魔に感じないだろ?いつでも好きに物を取り出して食えるぞ。」


「うん!欲しい!」


「じゃあリーガントレットで買うか。よし、城にザトペック殿を迎えに行きすぐに跳ぶぞ。」


こっくり頷くキャラテと一緒にリーメイル王城に転移した。



@@@@@@@



いつものユーイング老の部屋(どうやら魔術師長用の執務室らしい私室は別)に来る。

俺達が姿を現すとザトペックがほっとした顔をした。

俺は話しかける。


「ザトペック殿、今日は予想外の出来事で時間を食ってしまったので、良かったら三日ほどリーガントレットに滞在しないか?ザトペック殿は着替え一式だけ用意してくれれば残り全ては俺が手配する。ロセッティも三日は召喚の間から動けないしな。」


「何から何まで(かたじけな)い。もし甘えれるなら是非お願いしたい。」


「うむ。ちょっとロセッティのところに顔を出してくるからザトペック殿も用意や報告とかをしてくれ。またここに集まろう。」


俺達は一斉に部屋を出た。



@@@@@@



俺とキャラテは召喚の間に行きユーイング老にザトペックの話をする。


「ザトペック殿は三日ほどリーガントレットの騎士団に預ける。ユーイング老は調整を頼む。今ザトペック殿自身でも手続きをしているだろうが。」


「ほう。分かった。わしの方でも調整しとくでの。」


「頼む。ロセッティ、変わりはないな?神眼でも異常は見当たらないし。」


「…お尻が痛いです…」


恨めしそうに呟くロセッティ。


「ふむ?反省が足らんみたいなので腫れが退かない様に追加で尻叩きしようか?」


「ひん!シンヤ様お許し下さい!ロセッティが悪うございました!」


悲鳴を上げて謝って来るロセッティ。

俺に口答えなど千年早い!


テーブルに出してた大皿に入っていたクッキーはゴッソリ減っているので追加で足しておく。

キャラテを見ると慌てて顔を背ける。

流石にさっきのは堪えたようだな。

手のひらサイズのコップ系の入れ物にチョコクッキーを容れて渡してやる。

惚れ惚れする様な笑顔をして受け取りもきゅもきゅして食べる。


「さて出かけるか。今日は急ぎの連絡がない限りもう顔は出さないからな。では明日。」


俺とキャラテは召喚の間を出て行った。



@@@@@@@



ユーイング老の執務室に行くとザトペックはもう待っていた。


「早かったな。では行くか?返事したらリーガントレットの謁見の間だからそのつもりでな。」


「分かり申した。お願いする。」


俺達は転移した。



@@@@@@@



リーガントレットの謁見の間に出ると一瞬で静まり返る。


「すまんな王よ。ちと頼みたい事が出来た。聞いてくれ。ザトペック卿。」


「リーガントレット王陛下、お初にお目にかかります。

リーメイル王国近衛騎士隊長ザトペック・クーガーと申します。実は我輩、リーメイルから出た事がなくて他国の騎士との腕比べをしたくシンヤ殿に無理をお願いしてここに連れて来て貰いました。これは我が王からの親書です。」


ザトペックは跪き口上を述べた後、頭を下げ両手で親書を差し出した。

素早く王付きメイドが近付き親書を受け取りエルリッヒ王に渡す。

ざっと目を通し軽く頷くとエルリッヒ王は言う。


「うむ、ザトペック卿。リーガントレットへようこそ。そなたの願いは叶えられるだろう。大陸でも上位に位置する我が騎士達の力を存分に味わっていくが良い。」


「はっ!ありがたき幸せ!少しの間、お世話になり申す。」


「ちと良いか。リーガントレットの騎士団長達に言っとく。ザトペック卿は小国といってもリーメイルで上位十人に入る腕前だ。下手な下位騎士を宛がってリーガントレットの恥を晒すなよ?流石にここにいる団長達には敵わんが、中位の騎士隊長クラスをぶつけないと恥を晒すぞ。今日を入れて三日しかいないので、リーメイルの剣技を研究したい騎士団は話し合いで素早く決めろよ。」


俺の言葉で田舎騎士を侮っていた騎士団長達は引き締まった。

しかし厄介者扱いは変わらず目線で駆け引きして押し付けあっている。

俺は内心苦笑して切り札を出そうか考えていると一人の年若い団長が前に進んできた。


「不足かもしれませんが我が団で預からせていただきます。陛下よろしいでしょうか?」


「他の団は名乗りでないか?では決まりだ。」


「はっ!ではザトペック卿、着いて来て下さい。」


「ちと待て。団の名前と本部はどこにある?」


「はい。我が団は王都後方守護騎士団で本部は北門砦です。」


「そうか。俺も時間が出来たら顔を出す。その時はついでに鍛えてやろう。」


俺の言葉を聞くと若い団長は嬉しそうに「お待ちしています。」と言葉を残しザトペックと謁見の間を出て行った。

他の団長達はしまった。と、残念そうな顔や苦虫を嚙み潰したような顔をしているが自業自得だ。


「さて、エルリッヒ王。ムルク家の家紋を使わしてもらうぞ。俺はシンヤ・ブリッジを名乗っているから問い合わせがあれば宜しく頼む。もし使うとすれば冒険者ギルドと俺が作ったクランだけだ。」


「分かりました。騎士団長達と大臣達、聞いていたな?対応を誤まるでないぞ!」


「「「「「はっ!」」」」」


「邪魔をしたな。俺達はギルドへ行く。あと序でに城の対魔結界を強化しとく。ではエルリッヒ王またな。」


俺とキャラテは城の地下中心部に転移して結界を強化してからリーガントレットの冒険者ギルドに転移した。






さて次の予定は未定でお願いします。

成人式までに大森林まで書きたいのですが、ギルド、クラン、大森林だから無理かな(´・ω・`)

水中花も書かないと(´Д⊂ヽ


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