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第十七話

今回は切る場を把握できなくて短い話数なら二話分あります。

ご注意下さい|д゜)


城に転移して遺体をどこに持って行くのかを聞く。


「騎士団本部の練兵場が良いでしょう。ザトペック卿はどう思います?」


「うむ。姫様の提案が妥当でしょう。あそこには屋根付きの訓練所もありますし。」


「そうか。ではロセッティは王とユーイング殿に報告を頼む。

俺は騎士団本部に行き遺体を引き渡したあと冒険者ギルドに行き状況に因って対応する。

急ぎの報告があれば念話石で言え。」


俺はそれだけを一方的に言い騎士団本部に転移した。



@@@@@@@



騎士団本部に来て団長を呼んでくれと伝えると留守だと答えられる。


「では今ここにいる一番上を呼べ。」


俺は言い捨て団長に貰った木簡を突き出す。

なんだこの小僧は?

と、怠そうに俺の相手をしていた騎士は木簡の文字を見て顔色を変えた。

姿勢を正すと頭を下げて言う。


「し、失礼しました。ふ、副団長の所へ案内します。」


「いや、すぐに練兵場に来いと伝えろ。屋根がある訓練所を使うから封鎖するとも言え。」


俺は言うと練兵場に歩き出す。

後ろから「すぐにお連れします!」との声に手を上げて答えた。


俺が練兵場に着き訓練所の扉を開け中を見回していると数人が後ろから駆け寄って来た。


「シンヤ殿!部下が失礼した!騎士団副団長カデンツと申します。」


「ああ、挨拶は良い。リーガントレット方面砦の話は聞いているか?」


「はい。今団長はその件で城に上がっております。」


「うむ…その件で戦死した兵の遺体を持ってきた。

ここに安置して家族に最後の別れをさせてやってくれ。

それがロセッティ王女の願いだ。」


俺はそう言うと遺体を順番に並べていく。

運んで来た全員を並び終え、副団長に書類を渡す。


「砦指揮隊長から預かった、遺体の身元を書いてある書類だ。

こちらでも確認して遺族に伝えて欲しいとの事だ。

ああ、魔族と立派に戦ったとも伝えてくれ。

では団長に宜しくな。俺は冒険者ギルドに行く。」


返事は聞かずに冒険者ギルド前に転移した。



@@@@@@@



冒険者ギルドに入ると見たことのないチンピラのような冒険者が五人、酒を飲んで管を巻いていた。

俺を見るなり二人が席を立ちこっちに向かってくる。

時間に余裕があれば相手をしたいのだが、今は煩わしいので相手から引くように行動をする。

いつもの受付嬢に声を掛ける。


「ガルソンはいるか?」


「あ、はいっ!ギルドマスターは奥にいます。呼びましょうか?」


「いや、俺から行こう。それと参加人数は何人になった?」


「はい。17パーティーの87名です。」


手元の書類を見ながら答えてくれた。


「ほう…予想以上に参加者がいたな。ありがとう。」


俺は手を上げ奥のギルドマスターの部屋に向かう。


ん?酔っぱらいのチンピラ冒険者?

俺がギルドマスターを呼び捨てにした時点でコソコソ素知らぬ振りして元の席に戻って行ったよw


ギルドマスターの部屋の扉を二度ノックして返事を聞かずに開けて入る。

ガルソンは勝手に入ってきた侵入者を怒鳴ろうとして書類から顔を上げたが、俺だと判るとビクッっと身体を震わせた。


「忙しいのは分かるが偶にはギルド内を見回れ。

こんな時間から酒を飲んで管をまき散らしているのを放置するな。

それとも俺がミンチにしてこようか?」


ガルソンは俺が言い終わる前に血相を変えて立ち上がり扉を蹴り上げて駆け出して行った。

すぐに叫び声が聞こえてくる。


「ぎゃ~!!!」「おたすけぇ~!!!!!」「マスターが乱心した~!?」

「貴様等がこんな時間から、

酒飲んでいるのが悪いんじゃあ~~~あぁぁ~~!!!」


暫く叫び声やら何かの破砕音とか聞こえていたがすぐ静かになり、

バタバタとこの部屋に駆けてくる足音がする。

戻ってきて扉を潜るなり、


「すみません。私が片を付けましたのでどうかご勘弁を!」


と、床に手を付き頭を床に何度も叩き付け謝って来た。

俺はドン引きしつつ言った。


「いや、ミンチは冗談だよ。まぁ昨夜の例があるから、ちと引き締めをしろよ。

それより依頼の情報を聞きに来た。」


そして額から血を流しているガルソンに回復術をかけてやる。


回復術(ヒール)


「ありがとうございます。

ではこちらの書類をご覧ください。」


ガルソンは机の引き出しから書類の束と革袋を取り出し俺の座る来客用のテーブルの向かい側に座り、渡して来て言った。


「これが依頼に参加した者達の名前と探索場所の書類と預かった大銀貨の残りです。」


「うむ。」


俺は革袋を無限収納に取り込み、書類を一通りザッと流し読みをして全部を記憶した。


「よし、全部確認した。

で、他に何か情報は入ってないのか?」


「はい、流石にまだ何も。一応国内の町や村に情報を流しましたが、

東方面の国境周辺に情報が届くのは早くても三日以上かかるでしょう。」


「そうか…俺はリーメイル亭にブリッジの名で泊まっている。

何かあれば騎士団に行く前に宿にも寄って情報を残しててくれ。」


「分かりました。」


「じゃあまたな。」


俺は宿の部屋に転移した。



@@@@@@



リーメイル亭の部屋に転移で帰って来ると、レガが扉の前で跪いて待っていた。


「…何してんだお前は?」


「はっ!シンヤ様のご寝所をお(まも)りする為に控えております。」


「………」


こいつは何を言ってんだ?

と、意識が一瞬飛んだが、気を持ち直し言う。


「レガ。俺がお前をディーブレイカーに帰さなかったのは人の暮らしや常識を学ばせる為だ。

追々説明していくが、ヴェルテルの、ディーブレイカーの将来に役立つ様にな。」


「はい…」


「一応、この宿にいるときは普通に椅子とかに座って待っていろ。」


「はっ!了解しました。」


「で、レガはリーブレストでの飯はどうしていた?」


「はっ!普通に人族と同じ物を食していました。」


「ふむ?体調に変化はないんだな?」


「はっ!ございません。」


「じゃあ飯でも食いに行くか。着いて来い。」


俺達は一階に下り食堂で飯を食った。



@@@@@@@



飯を食い終わりレガの部屋を取る為に二階のフロントに行く。

また総支配人がフロントクラークの振りをしてフロント業務をしていた。


「やあ、総支配人。一つ部屋を取ってくれ。寝るだけの部屋で良い。

期間は俺が借りている部屋と同じ長さで。

あと俺の部屋に一人女性が泊まる事になるのだが、追加料金とかはどうなんだ?」


「これはブリッジ様。貴方の部屋に人が増えても追加料金は要りません。

一人用の部屋の方もご用意できます。九日で良いのですね?一泊銀貨一枚です。」


「うむ。前払いで払おう。大銀貨からで。

それとこちらもいきなり消える事があるかも知れないのでそのつもりで頼む。」


「はい。銀貨一枚のお釣りと部屋の鍵です。

部屋の位置はこの階のあちらの角を曲がった先にあります。鍵の番号と同じ部屋番号です。」


「ありがとう。では着いて来いレガ。」


「はっ!」


俺はレガの部屋を探しつつ案内をする。

部屋の位置は奥から二番目の向かって左側だった。


「ここだな。」


鍵を開け中に入る。

典型的なシングルタイプの部屋だな。

大きさは五畳ぐらいかな。シングルベットと扉の側に縦長の物入れがある。


「レガ、基本はここで寝泊まりしろ。風呂は俺の部屋で入れ。」


「はっ!」


「あとは…レガはアイテムボックスを持っているか?」


「はっ!小さいながら所持しています。」


「うむ。ならこれを持っていろ。」


俺は三つ革袋を差し出す。

中身は金貨一枚、大銀貨五枚、銀貨五十枚、大銅貨十枚、銅貨五十枚。


「この大陸の貨幣だ。金の使い方はディーブレイカーと同じだ。物価は場所場所で違うから気を付けろ。

使うのは基本、銀貨と銅貨だ。特に屋台とかで大銀貨などを出すなよ。」


「はっ!理解しました。」


「今日は自由に行動しろ。明日朝に俺の部屋に来ればいい。だがあまり早くに来るなよ。キャラテは朝の寝起きは悪かったはずだ。」


「はっ!キュオー様のブレスを受けたいとは思いません!」


「くくくっ。では明日。」


俺は転移して宿の外に出た。


さて、街中を散歩するか…

俺は屋台で色々な串焼きや粉物の焼き物、麺類の汁物や焼き菓子などを大量買いして無限収納に入れていく。あちこちを見回り街中の食い物屋を探し歩き時間を潰す。

空に赤みが増えて来た頃、やっと待ってたキャラテが転移してきた。


「パパ!」


跳び付き抱き着いてきたキャラテを抱きとめ頭を撫でて労う。


「お疲れ様。よく頑張ってくれた。」


頭を俺の胸にグリグリ押し付けていたキャラテは少し離れて上目遣いで俺を見る。


「どうした?」


「ん…怒らないの?」


「ブレスの事か?俺はキャラテを信じているからな。どうせ死者はいないだろ?苦労するのはヴェルテルだし偶にはブレスも吐いといたほうがいい。」


この会話を知らない者が聞いたら発狂ものだろう。

ヴェルテルの泣き顔も予想がつくが、俺やキャラテが動く状況にまで悪化させた責任だ。苦労してもらおう。


「お腹空いてないか?食いたい物を好きなだけ食って良いぞ。」


「うん!僕いっぱい肉が食べたい。」


「そうか。じゃあ肉料理の種類が多い店に行くか。」


俺達はこの街一番の肉料理専門店に行きキャラテが満足するまで食わす。

料金は金貨三枚だった。


後日、店先に、銀髪の少女の立ち入り禁止の張り紙があった。

勿論、キャラテにバレない様に撤去して、その店に近付かないようにした。


百年前から比べても良く食べる様になったな…

見た目は少女でも実際は大型ダンプ程の龍だからなぁ…

成龍になれば東京ドームを超える大きさになる聖銀龍だから仕方ないな!


リーメイル亭のベットで寝ているキャラテを撫でながら俺は眠りについた。












次のチートの予定は年内で。

この後書きは2017・11・25・5時30分に書いていますが、

風邪の自覚症状は11月4日からで長引いてます(´Д⊂ヽ


水中花の予定は早ければ今月末で。

裏は来月5日ぐらいを予定しています。

順調にいけば同時掲載もできるかも|д゜)

遅い更新ですが長のお付き合いをお願いします。<(_ _)>


11・30・7時

キャラテのセリフ

食いたいを食べたいに変更。




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