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第九話「ようこうの心配」
「なあイブ」「はい?」「向こうの俺達は上手くいってる?」「それをアダム(ようこう)が書くのですよ」「それもそうか」
とりあえず、こんな感じで進めてみるか。
――。
「これが……僕の剣……!」
僕はイブに誘導されながら、とある洞窟の奥に来ている。
「やはりここに聖剣があったのですね」「やはり?」「向こうの私達の計らいです」
なるほど、ここに辿り着いて聖剣を引き抜くところまでも彼ら(ようこう)が用意したシナリオということか。
早速目の前の剣を引き抜く。聖剣と呼ばれるだけあって、なかなかの輝かしさを放っている。
……!? 何だ?
「俺はただ、幸せになりたかっただけなんだよおお!!」
「どうしてこうなるんだよ!? どうしてえええええ!!!?」
これは向こうの俺の……記憶!?
「そうか、辛かったんだな。俺も……向こうの俺も」
向こうの俺はただ普通に家族関係も人間関係も円満で楽しい人生を送りたかった。そして、俺は姫との楽しい日々を過ごせれば良かった。
俺達は幸せに生きる。ただそれだけが望みだった。
「アダム?」
なのに……なのに……!
「アダム!」
ハッ!
「どうしたのですか? 涙を流して」
「いや、何でもない」
「それならいいですけれど」
さあ、俺達も向こうの俺達もこれからだ! もう負けるわけにはいかないッ!




