CASE3
朝ごはんを食べて眠り、目が覚める。ここには時計も窓もない空間なので、今が何時かをしる方法はない。
「腹はまだ減らないか...しかし夏だというのに暑くないな」
おそらく空調でも何処かに取り付けられているのだろう。
そういえばあの人は1時間前に言ってくれって言ってたな、どうやって測ればいいのか....
「今からご飯を頼んで1時間測る方法もあるな」
あと、この空間にいると人が恋しくなる。
あまりにも無機質な空間で、自分がここにこんなにも耐えれるのが謎だ。
「すまんな、お昼頼んでもいいか、ラーメンっていい?」
『構わないけど流石に作れないよ?』
「インスタントでもいい、頼む」
お昼といえばラーメンだろう。
そう思い僕は彼女に頼む。
『じゃあ1時間待っててね』
今から1時間、ゆっくり数えよう...
445、446...1時間数えるのはつらいな...60*60=3600って...
そう思ってるとスピーカーから声が聞こえる。
『康平くんさ、私のことで何か覚えてることはあるかい?』
ああもう、数えてたのに!
まぁいいや、彼女の問いかけに答える。
「えっとな、あんたは確か居酒屋で...あって...名前は...」
あれ?名前...なんだっけ...
あっ、そうそう、『かおる』だっけ
「思い出した、かおるさんだよな?」
『そこは覚えているのか、ふーむ...』
かおるさんは突然悩み出してしまった。なぜなのか。
『ひとまずこのくらいにしておくよ、協力感謝する』
どうやらこれだけらしい、本格的に堕とされそうでこわい。
おっと、聞いておかないといけないことがあったな
「かおるさん、俺はあと何日ここにいればいい..?」
1番気になることだ、時計がないとはいえ、ずっと閉じ込められるのも困る。
『うにゃ?そうだね、あと6日間かな、状況にもよるけどね』
ということは一週間か....頑張るか
しかしかおる...前に何処かで会っただろうか、そのおかげで思い出したようなものなのだが...
そうして俺は残りの時間を待った。
北条薫side
まただーーー・・・
彼に不思議な変化がみられた。
記憶がなくなったせいなのだろうか、彼が私を呼ぶとき、それは昨日の私のことではなかった。
それに伴い、今までの一人称であった「俺」を再び用いてきた。
彼の脳が薬の耐性をつけたのか、
彼の回復力が高いのか...何れにせよ記憶を取り戻すのはそう遠くないはずとみている。
「このままでは...彼を...」
その先は言えなかった。
一生この実験に付き合わせるなど。
彼の変化は今までの実験対象とは違う反応だったし、これまで生き残っているのも彼だけ。
薬が完成したしてないは関係なく、ただただ彼を実験に使いたい、彼なら私を満足してくれる、そう考えると不思議と笑みがこぼれる...
「ふ...ふふっ、ふふふっ...」
こんな私を見れば彼はきっと逃げるだろう。
でも、すぐにそんな不安は消えた....
彼は、 私の、 手のひらの中なのだから...
薫さんコワイ。
吉住海です。
だんだん怖くなってきたぞなにこれ...と思いつつ書いてます。
一週間の話にしたいので短編化して行ってるかもしれません。
それでは次でお会いしましょう




