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木曜日の真実と嘘つき

俺は復讐したい女がいる。

名前は新垣はとり。

俺の大事な姉を自殺へ追い込んだ女だ。皆知らない。謙悟も輝喜も、皆、みーんな知らない、俺と姉さんとはとりだけの真実。

姉さんは俺の唯一の家族だった。

姉さんは俺の大事な家族だった。

姉さんは俺の大切な家族だった。

それは些細な事だったかもしれない。もしかしたらとても重大な事だったのかもしれない。

俺が気付けなかったのが悪かったのかも知れない。でも、許せなかった。

理由はしらない。分からない。本当は理由なんてなかったのかもしれない。

俺の双子の新奈。大事な大切な姉さん。

俺たちが小学生の時、両親が交通事故で死んだ。俺たちは別々の人に引き取られた。

姉さんは遠くに行ってしまった。それでも俺は姉さんに手紙を送ったりした。

そんなある日だ。俺が、姉さんが、中学3年生のころ。今まで一通も送ってくれなかった姉さんからの手紙。俺は嬉しいはずなのになぜか嫌な予感がして仕方なかった。

少し荒く書きなぐられたように書かれていた。



――ごめんね、ごめん。咲麻。お姉ちゃんもうダメ。ごめんね。本当にごめん。咲麻、許してなんて言わない。本当にごめん。

お姉ちゃんもう痛いのも辛いのもイヤなの。もう死にたい。死んで楽になりたい。死んだらお母さんやお父さんにも会えるから。もうね、お姉ちゃん疲れた。咲麻が一人ぼっちなのは心配だけど、お姉ちゃんお母さんやお父さんに会いたい。皆恐いんだもの。引き取ってくれた親戚の人も、学校も、他人も、私の親友も、皆私を無視するの。いじめるの、皆恐いの。親戚の人にはまだ慣れないの。

本当に苦しくて、悲しい。はとりちゃん。大好きだったの。私の事が恐いんだって。大っきらいなんだって。本当にごめんね。ごめんね。はとりちゃんごめんね。本当に大好きだっただけなの。ごめんね、ごめんなさい。許して、好きなの。はとりちゃん、私の大事な人なのに、嫌われちゃった。ごめんね、ごめんね、ごめん。はとりちゃん。大好き。

咲麻もごめんね、

ばいばい。―――



手紙が届いた夜、姉さんは死んだ。

誰も通らないような廃墟ビルが立ち並ぶ場所で、飛び降り自殺だったらしい。

姉さんは迷惑がかからない様に、と思ったのかは分からないが、真夏だと言うのに着こんだ服装だったらしい。

着こんだ服のおかげで中身は飛び散らず、道を汚す事もなかったらしい。

俺はそれを聞いて泣いた。

姉さんは、新垣はとりが好きだったようだ。同性愛。相手も気持ちが悪かったんだろう。しょうがない。でも、俺の唯一の家族だったんだ。でも、もういない。俺は1人。

仕返しをしても良いんじゃないだろうか?復讐をしたって誰にも咎められないはずだ。

俺は、すぐに姉さんのいた中学を調べた。

俺は、新垣はとりと同じ高校に受験した。

俺は、復讐をするために新垣はとりに近づいた。

恋人になった。

復讐をしてさっさと捨ててやろう、そう思っていたはずなのに。

何で?

何で、はとりが他の男と話してるのを見ているだけでイライラするんだろう。

何で、はとりと仲良かった男たちを脅したんだろう。

何で、はとりが合コン行くって言っただけで悲しくなったんだろう。

何で、はとりが別れるっていっただけで殺意が湧いたんだろう。

何で、はとりと一緒にいただけで幸せになるんだろう。

何で、はとりが俺を見て泣きそうになったとき、嬉しくならずに苦しくなったんだろう。

ああああああああ、あ、あれ?

もしかして俺、はとりが好き?

あはは、っは。



「そっか、そうか」



ふと言葉になって俺の口からこぼれる。

さっきまで一緒になっていた男は不審そうな顔をして俺を見る。

本当は、男とするのなんか嫌だった。でも、復讐をするなら、姉さんが追い込まれた原因で復讐したかった。ただそれだけ。

別にホモではない。むしろ女の方がいい。

ああ、そうだったんだ。

そうだよな。姉さんと俺は双子なんだから。



「はとりの事、好きだったんだ」



何でだろう、姉さんが死んでから、一回も泣いた事ないのに。



「あーあ。俺、バカ過ぎだろ」



歪んだ世界で見える、どーでもいい男の顔。適当に声をかけた知らない男。さっさとどっか行けばいいのに。

復讐相手に恋、とか。



「バカじゃん」



嫌われたな。絶対。

あーあ、好きだって自覚したのに、嫌われてるとか、今なら姉さんの気持ち分かるや。



「・・・死にたい、かも」



さっきまでいた男はもういなかった。



「はとり、帰ってきてくれるかな」



心臓の所が、きゅっと締め付けられたような気がした。



「・・・帰ってきて」



じゃないと俺、死んじゃう。


実は、キーワードの復讐ははとりちゃんじゃなくて、咲麻くんでしたー\(^o^)/


あ、すいませんっ!!

石投げないでくださいっ!!痛いっ!!


はい、まさかの展開ですね^^

これは書く前から決めていた事なので、実は感想で、咲麻くんぼろくそに言われてて、やべぇww←って思ってました☆

まあ、その原因は私なんですけどねww


苦情はよしてくださいねっ!!

泣きますからっ!!


出来れば、素敵な感想をまってます←ずうずうしいww(●^o^●)


※誤字訂正しました。ご報告ありがとうございます\(^o^)/※


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