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300年後

見渡す限りの野原。青い空。

・・・かと思えば視界の端には高速道路が遠くまで続いており、たくさんの車が忙しなく行き来している。


遠くに聞こえる車の音を聞きながら俺は馬車の上で横になっていた体を起こし背伸びをした。


前方では一人の青年が馬の手綱を握りながら鼻歌を歌っている。

鼻歌の邪魔をしては行けないかとも思ったが、一つ質問を投げかけることにした。


「どうです?目的地までもう少しかかりそうですか?」


青年はこちらを少し振り向き答えた。


「んー、もう少ししたら見えてくると思うんだけどね。腹でも減ってきたのか?後ろに積んでるフルーツ1個くらいだったらつまんでも構わないよ。」


この青年は、あっちの世界の街から、こっちの世界の街へフルーツを搬入している農家だった。

2つの世界が融合して300年たった今でもあっちの世界のフルーツはこっちの世界では高級品だ。


俺もこっちの世界の街に用があったわけだが、交通期間を使う金がなく、なんとか頼み込んで馬車の荷台に乗せてもらうことになった。


「ありがとうございます。ひとつもらいますね。」


カゴに積まれたフルーツを一つ取り上げ、豪快にかぶりつく。


「それにしても、歴史を学ぶために東京に行きたいなんて、珍しいね。趣味かい?」


「まぁ、趣味というか、この世界に生きる人間として歴史を学ぶことは当たり前なのかなって。」


「ふーん、ほら見えてきたよ。もう少しだ。」


「おー、あれが東京か!俺初めて行きますよ!」


「ま、数時間の旅だったがそろそろお別れだな。そうだ、あんた名前は?」


「言ってませんでしたっけ?えーと、クウゼンっす!」

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