エピローグっぽいプロローグ
この世界も魔王に支配されようとしていた。
人々は神に選ばれし勇者を魔王討伐に旅立たせた。
勇者は剣と魔法と神から与えられた光の加護を駆使し魔物や魔王軍幹部をなぎ倒し、魔王城へ向かった。
道中に出会った仲間と共についに勇者は魔王を討伐したのであった。
始まりの街に帰ってきた勇者パーティー4人は、しばしの平和を楽しんだ。
しかし、平和な日常はいつまでも続かない。
「今後は何をして生きていくのか」と問うた村人に勇者はすこし悲しげな表情で語った。
「魔王は討伐しましたが、魔王軍の残党もまだ残っています。次の魔王が現れないようにもう少し戦いを続けるつもりです。」
「しかし、一番強い魔王を倒したんだ、もう今までのような激しい戦いは起こらないだろう?光の加護で一掃なんてこともできるんじゃないか?」
「いえ、光の加護はそんなに便利なものじゃないですよ。これは呪いみたいなものですから。」
「呪い?」
「気にしないでください。明日、仲間と共にもう一度旅に出ます。」
どこかわだかまりを見せたまま、勇者一行はもう一度旅へと出ていった。
この世界全体が大きな地震に見舞われたのはそれから3日後のことだった。