表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

詩集『コロナウイルスに囲まれて』

作者: 跡足 冪

1.「2メートルの幸せ」

本当は抱きしめてほしいけど

こんなときだからがまんします

本当はとなりにいたいけど

こんなときだからがまんします

2メートル先には あなたがいるから

顔が見えるだけでも幸せだから

おたがい手をのばせば届くけど

今は両手をくんでおきます

いつかまた抱きしめてもらえると

願いをこめて

今はじっと静かにしてます

あなたの顔が見えるだけで幸せだから


2.「得意技を手に入れよう」

フリーな時間が増えたから

何かひとつチャレンジしよう

せっかくの機会だから

気になる資格を学んでみよう

たいくつな時間だけれど

シックスパックめざし腹筋鍛えよう

てがるに取り組むもよし

本格的に学ぶもよし

再会時 友と自慢しあおう


3.「孤独を楽しむ素敵なおとなに」

孤独はさみしいというけれど

孤独はおとなのたしなみと

予行演習のつもりで

孤独体験してみよう

近くには誰かがいるのだから

少しの間がまんして

人間づくりに取り組もう


4.「お楽しみはそれからだ」

外に出なけりゃつまらない

感染(うつ)ってないのに動けない

SNSだけじゃリアリティない

やっぱりじかに話したい

彼氏とイチャイチャしていたい

お金ないから故郷(くに)へ帰りたい

みんなのいろんな気持ちはわかるが

ここは少し考えて

家での生活楽しもう

感染(うつ)ってないと考えないで

感染(うつ)っていたらと考えよう

もし感染(うつ)っていたら

親しい友を辛くする

(いと)しい彼を苦しめる

親祖父祖母を悲しめる

後悔さきに立たぬから

あとで落ち込まぬよう

今踏んばって生きてみよう

お楽しみはそれからだ


5.「コロナが世界の仮面をはがす」

人々からは嫌われて 追い払おうとされている

冠被ったまるい悪魔 世界中に大流行

いずれの国家も他国を呪い 互いが互いを入国拒否に

グローバルとかいいながら ポピュリズムが顔を出す

上辺と本音がよくわかる

世界が一つに成るべきなのに どんどん個別になっていく

お愛想笑いがはがれおち もとの嫌味顔みえてくる

悪役コロナウイルスに

人の本性あばかれる お国柄をむきだしにされる

まさか己が なんで己が

しかしコロナウイルスに 感染するいきものなので

誰がなってもおかしくはない

だから気をつけ 近づかぬよう

うがい手洗いマスクに体温 自らのことは自らで

修業修業と考えよう


6.「新型コロナウイルスが人間の本性を(あば)く」

世界中に感染している 新型コロナウイルス

いずれの国も他国を呪い 互いが互いを入国拒否

グローバルとかいいながら ポピュリズムが顔を出す

上辺と本音がよくわかる

世界が一つになるときなのに どんどん個別になっていく

お愛想笑いがはがれおち ()の嫌味顔みえてくる

悪役コロナウイルスだけど 人の本性暴いてくれる

こんな時だからこそ

世界の 日本の 政府の 自治体の 企業の 個人の

本性がわかる

まさか己がなんで己が

しかしコロナが感染(うつ)る生き物だから だれが感染(うつ)ってもおかしくない

感染(うつ)るものも感染(うつ)らぬものも みな辛い日々おくる

身勝手な振る舞いで感染者増やすのは その辛い日々増やすばかり

為政者よ覚悟をもって舵をとれ 国民よ覚悟をもって人生おくれ


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ