6話
遅れてすみません!
冒険者登録をする為に、僕らはギルド内へと入った。
そこは酒場と併設されたラノベなのでよく出てくる冒険者ギルドだった!
テンション上がる!
「おーい、ユウシく~ん!」
僕が目をキラキラさせていると、いつの間にか受付の人の所に着いたラセルさん達が僕を呼んでいた。
「すいません!今行きます!」
「ラセルさんから聞きました。今回冒険者登録をするって事でよろしいですね?」
「は、はい!よろしくお願いします!!」
「はい。ではまず冒険者の説明をしますね。」
「お願いします!」
受付の人ってラノベとかだと女の人が鉄板だけど、実際は違うんだなあ…
僕は冒険者の説明を聞きながら目の前に居る爽やかそうな男性の受付の人を見ていた。
やっぱりラノベはラノベ、異世界は異世界なんだなあ…
常識をしっかり学ばないと!
「…という訳で魔獣が街に入って来ないように、住民を守るのが仕事なんです。分かりましたか?」
「はい!」
「登録をしますので、ここに名前と出身地を記入してください。嘘を書いた場合登録できませんので、ご了承下さい。情報は漏れないようにするので安心はしていいですよ。」
「りょ、了解です。」
名前はユウシ・アオキっと…
出身地ってニホンでいいんだよね?
僕が書き終わり提出すると
「ん?古代文字???いや、ちょっと違うな…。すいません、読めないので共用文字で書いて欲しいのですが…。代筆しましょうか?」
受付のお兄さんが引きつった笑みを浮かべながらそう言ってきた。
あ、日本語で書いちゃった…
言語理解のせいで読めるから忘れてた…
「お、お願いします…」
「は、はい。」
受付のお兄さんに代筆してもらい、ようやく登録する事が出来た。
「それではFランクからになります。Fランクの方は月に1回以上依頼を受けない場合失効となりますのでお気をつけてください。では、活躍を期待してます。」
「はい!頑張ります!」
うん。こう言ったけどどうしよう…
戦闘スキル使えないし、魔法もね…
はあ…
「あ、あのぅ…、戦わない依頼ってありますか?」
「へ?」
うわぁ、お兄さんが引きつった笑みを浮かべてる~!
そりゃそうだよね…。なったばっかりの新人が戦いたくないって言ってるんだし…
「そ、そうですね…冒険者ですから、ほぼ戦う依頼なんですが…。採取系は最近手に入りやすくて依頼も無いですし…あ!」
「どうしたんです?」
お兄さんが1つの紙を見つけたかと思うと顔を青ざめて、すぐに紙を元の場所に戻した。
「い、いえ!何でも無いです!た、戦わない依頼はないですね~、今の所。が、頑張って下さい!」
明らかにおかしい…
あの紙、絶対戦わない依頼だ。
「あの、それって戦わない依頼ですよね?受けたいんですけど…。」
「だ、だ、ダメです!大変な事になりますよ!!」
うおっ…全力で阻止してくるな…
でも、他の受けられないし、これしかないんだよね。
「大丈夫です!受けます!受けさせてください!!」
「はあ…、知りませんよ?」
「冒険者は自己責任ですよね?なら大丈夫です!」
どうせこれくらいしか出来ないし…
「はい、これで受注完了です。生きて帰ってきてくださいね?」
「へ?」
何かとてつもない爆弾を落とされた後、問いただす暇もなく、依頼主の所に行く事になった。
依頼内容は
依頼・手伝い(モンスターとの戦闘はしない)
対象ランク・F~
依頼主・ヴァン
依頼期間・受けたらすぐに家に来て、腕を見て判断する。
依頼場所・ヴァルビアル邸
報酬・依頼中の衣食住の保証と達成時に100万フェルト
依頼が曖昧過ぎないか?
あとこの世界だとお金の単位はフェルトなんだ。
円で考えるとどのくらいなんだろう?
『鑑定』
フェルト…
1フェルト=10円
1フェルト=銅貨1枚
10フェルト=大銅貨1枚
100フェルト=銀貨1枚
1000フェルト=大銀貨1枚
1万フェルト=金貨1枚
10万フェルト=白金貨1枚
ん?つまり、報酬1000万!?
高っ!何で誰も受けずに残ってるの!?
何か怖くなってきたな…
まあ、頑張るか!
僕の初依頼。
これが僕の人生を大きく左右するとはこの時の僕は全く予想していなかった…。
ついに冒険者登録しましたぁぁ!
さあどうなる!ユウシ!
読んでくださりありがとうございます!
スランプ頑張って克服するので応援お願いします。