ダンジョン作成をちょっと休憩。
久しぶりの別視点。
次回からは階層がドンドン増える予定です。
見てね♪
ダンジョン作成をちょっと休憩。
五階層に転移して最初に見たのは、上半身裸の下着だけの人間二人だった。
それを見て一秒後、俺は気絶していた。
目を覚ますと、アヤメに膝枕されてた。
なにがなんだか……
「……おはよう?」
「あぁ、おはよう」
アヤメと目が合い、とりあえず挨拶。
起き上がって今いる場所の確認。
五階層の鍛冶屋のようだ。
アヤメに俺がいない間に何があったか聞いてみた。
「ぁの二人がカジノでぁそび過ぎて持ち物全部売った結果。そこにちょうど来た。気絶させたのは剣士の方」
「……なるほど」
楽しんでもらえてるなら何よりだ。
二人は今、デュラさんに説教されてるようだ。
俺を気絶させたことが気に入らなかったらしい。
鍛冶屋から出ると、大事な所を隠しながら正座している二人と人版デュラさんがいた。
「盟主殿!ご無事ですか?」
「あぁ、大丈夫だ。それより二人に服を着せてやれよ」
「今こうなってるのは自分達の行動の結果なのです。あまり優し過ぎるのはいけません」
まあ、確かにゲームじゃ一回売った物はまた手に入れないといけないもんな。
売った場所で金が無くなったからって、売った物が戻ってくることは無いしな。
……じゃあ、このまま?
「俺も一応男だから、その状態でいられると困るな。エリス、ソフィア、お前達にクエストをやってもらう」
「「クエスト?」」
「そう、クエスト。まあ、依頼みたいなものだ。報酬は売った物全部だ。受けるか?」
「「是非!!」」
「……盟主殿がそう言うのでしたら、もう何も言いません」
デュラさんは渋々だが納得してくれたようだ。
アヤメは正座続行中の二人の胸を見てる。
二人とも結構大きいから、羨ましいのだろうか?
「で、依頼内容だが……ウチのダンジョンを攻略し続けることだな」
「それって、どういうこと?」
「……なるほど」
「まあ、ここまでの階層で分かったと思うけど、ウチのダンジョンは二人みたいな冒険者に来てもらってこそ意味がある。今の所二人以外は五階層までたどり着けていない。だから、二人には途中で攻略をやめたりしないで最後まで攻略し続けて欲しいってことだな」
「あぁ~そういうこと。それなら問題無しだね。ソフィアは?」
「別にこの迷宮じゃなくて、ダンジョンから出るなって事じゃないんでしょ?なら大丈夫」
「じゃあ、クエスト開始ってことで一旦持ち物返すな。クエストが完了するまでは持ち物の所有権は俺にあるから、ちゃんと仕事してくれよ?」
「「了解」」
というわけで、テスター的な存在をゲットした。
これで最悪のパターン、挑戦者ゼロは逃れられるな。
「アヤメ、デュラさん、二人のこと頼むな」
「かしこまりました」
「ん」
御二方の着替えを見ない様に鍛冶屋に戻る。
次の階層を創りに行くか、それとも休むか。
いっそ休みながら次の階層の構想でも練った方が良いか。
今までは思いついたのを創ってたからな。
十六階層以降の階層も考えておこう。
えっと、紙とペンどこだ?
◇◇◇
視点・エリス
自称案内人アイリスから売ってしまった荷物を受け取り、着替えを完了したらアイリスがいなくなっていた。
今一アイリスの素性がわからない。
先ほどは裸を見られてテンパっていたけど、今考えると身体能力はかなり低いとみて良い。
ただ、かなり全力で動いた私をしっかりと目で追っていたので、反射神経はかなりいいと思う。
それから、いきなり現れたのは転移魔法でいいのかな?
転移魔法は1000年以上前に使える者がいなくなったから、失われた魔法になってるってソフィアが言っていた気がする。
まあ、魔法のことなんて私には分からないのでどうでもいい。
問題はアイリスの素性だ。
デュラさんを名乗る何故か人型のデュラハンやアヤメという人種との会話を聞くと、明らかにアイリスがこの迷宮もといダンジョンの主と思われる。
だがしかし、はっきり言うとアイリスよりデュラさんやら下階層の魔物達の方が強い。
今まで潜った迷宮では一番強い奴が迷宮の主だった。
でもまあ、そんなことを言ったらこのダンジョンは他の迷宮とは完全に別物だ。
殺されても死なない、それぞれの階層の強い魔物にはいろいろと弱点が用意されている、宝箱にはごく普通にレアな物が入っている、遊べる場所や休める場所などが用意されている。
パッと思いつくだけでもこれだけでてくる。
他の迷宮じゃこんなことありえない。
殺されても死なないなんておかしい、弱点を用意する意味が分からない、宝箱なんかゴミみたいなものが普通、娯楽を用意する必要性が無い。
このダンジョンはまるで、私達みたいな探索者や冒険者を試すかのような構造だ。
いや、それどころか成長させようとしていると考えることもできる。
……結局何がしたいのかわからないダンジョンだよね。
「荷物戻って来たけど、お金が無い」
「あぁ~カジノなんかに手を出さなきゃ良かった」
ソフィアの呟きに答えて、余計気分が萎える。
結構持ってたんだけど、熱中し過ぎて……ねぇ?
ギルドに行けば預けてあるお金引き出せるからいいんだけどね?
「これからどうする?」
「そうね……とりあえず、アンタの武器どうにかした方が良さそうね」
「私の武器?あ、ボロボロだ」
腰の剣を鞘から抜いたら、刃こぼれした長剣になっていた。
この剣、結構高かったんだけど……一応黒鉄なんだけど。
ちなみに、武器のランクは下から木、銅、青銅、鉄、鋼、金、鋼鉄、黒鉄、銀、純銀、ミスリルとなっている。
まあ、ミスリル以上の物は迷宮の主が持っていることがあるという程度で、ほとんど出回らない。
出回ったとしても、王族とかが買い取ってしまい飾りや宝物庫行きが基本だ。
あと、ミスリル以上の品を作れる鍛冶師なんかはまったく存在していない。
ミスリルを武器にできる鍛冶師が10年に2~3人いれば多い方だ。
それはさておき、私の武器だ。
「鍛冶屋行ったら直してくれるかな?」
「お金も無いのに?」
「……こう、サービスみたいな?」
ダメかな?
こう、私とソフィアの色気で……
そこまで考えたら、デュラさんがジト目で言ってくる。
「盟主殿に不埒な真似をしたら殺す」
「……同じく」
デュラさんだけじゃなくアヤメも殺気立っていた。
デュラさんが強いのは分かるが、アヤメはどうなのだろう?
動きは隙だらけなんだけど……敵になった瞬間、ヤバい何かをされそうな気がする。
「不埒なことなんてしないしない」
「好みのタイプだったらやってもいいんだけどね」
「……まあいいだろう」
「……そう」
見逃されたみたい。
まあ、とにかく鍛冶屋に行こうか。
鍛冶屋に行くとアイリスが紙に地図の様なモノを描いてた。
なんとなく聞いたらロクなことにならなそう。
「ん?何か用か?」
「武器が無くて戦えないから、何か武器が欲しい」
「ふむ……ならこれを持ってけ」
アイリスは棚に並べて置かれていた剣を一つとって渡してくる。
適当に選んだように見えたが、鞘から剣を抜いてみるととても美しい剣だった。
ガラスの様な半透明のエメラルドカラーをした剣。
異常に軽いが、けして斬れないという感じではない。
何で作ったのか気になるところだね。
「この剣は何で出来てるの?」
「オリハルコン」
「「……はい?」」
おりはるこん?オリハルコン?
オリハルコンって、伝説の聖剣とかのメイン素材じゃないの?
こんな簡単に渡すもんなの?
ていうか、あるものなの?
「えっと、ホントに貰って良いの?」
「別に良いよ。宝箱に普通に入ってるし。性能はATK+3000、切断中強化とシンプルだけど結構優秀だぞ」
「えぇ……」
このダンジョンそんな物ゴロゴロしてるの?
もっとちゃんと探索すればよかった。
ソフィアも同じこと考えてるみたいだし。
こんな良い剣貰ったら依頼が無視し辛くなっちゃうよね。
「ソフィアにもこれをやろう」
「これは?」
「MP+10000、INT+1000、ATK-2500、MP自動回復、全魔法威力小上昇って性能だな」
「……あ、はい」
もう意味が分からない。
でも、貰える物は貰っておこう。
私もソフィアもタダは大好き。
「もういいか?ちょっとやることがあるんだ」
「了解。剣ありがとうね」
「私も杖ありがとう」
「気にするな」
アイリスが描く作業に戻ったので、私とソフィアは鍛冶屋を出て手に持った新しい武器を見る。
……うん。
「ソフィア、顔がニヤけてるよ」
「エリスも人のこと言えないよ」
それはだって、ねぇ?
とにかく!新しい武器も手に入ったし、クエスト解消の為に次の階層に行こうか。
このダンジョンはなんて言うか、飽きなさそうだしね。
☆☆☆☆☆
エリス・ヴェレア
種族:人間
職業:剣聖
LV83
HP6031
MP1150
ATK:4200
VIT:2525
INT:83
DEF:1009
MDF:183
AGI:2817
DEX:707
LUK:10
戦闘スキル:無し
特殊技能:【不幸】【直感】【気配観察】
魔法技能:無し
技能:【剣の達人】【状態変質】
称号:【剣聖】【ギャンブル敗者】
【気配観察】相手の気配を見て、ある程度の実力がわかるお!
【剣の達人】剣に特化した達人さん♪剣以外はそんなんでも無いかも?
【剣聖】生まれてからずっと剣を振るってきた者です。
【状態変質】状態異常系の攻撃に掛かり易い(^∀^)
【ギャンブル敗者】賭け事にヨワスグルwww(笑)
☆☆☆☆☆
エルディアナ・ソフィーア
種族:人間
職業:魔導士
LV80
HP2093
MP8111
ATK:201
VIT:627
INT:5505
DEF:800
MDF:3019
AGI:499
DEX:1956
LUK:427
戦闘スキル:無し
特殊技能:【悪運】【精霊の愛】
魔法技能:【火魔法LV6】【水魔法LV5】【風魔法LV5】【土魔法LV4】【雷魔法LV4】【氷魔法LV7】
技能:【魔法の心得】【魔法の調】
称号:【魔法士】【巻き添え】
【悪運】死ぬことはないが悪いことが良く起こる。
【精霊の愛】精霊に愛されている者!
魔法使用時の威力25%アップ
【魔法の心得】魔法の基礎を完璧にマスターした者!
魔法使用時の消費MP半減。
【魔法の調】魔法についての探求を止めない物!
魔法の合成発動が可能。
【魔法士】生まれてから魔法を使い続けた者です。
【巻き添え】【不幸】持ちと一緒にいると運が悪くなる(笑)
☆☆☆☆☆
「それじゃ、行きますか?」
「行くしかないでしょ」
第六階層はどんなところかな~
ノーちゃんの監視
最近ホシちゃんがいろいろやってるみたいです。
まあ、私もホシちゃんに内緒でやってることがあるんですけど。
そういえば、この前のホシちゃんは凄かったな~
あんなに怒ってるホシちゃん久しぶりに見たな~
かく言う私も結構怒ってたんだけどね?
アイリスさんの迷惑にならないようにしないと。
ホシちゃんがあの人間達に変なこと吹き込まないように、しっかり見張っておかないとね!
……アイリスさん元気かな?