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Moon Stone

作者: バロン

 俺は兼二。今日は幼馴染の香菜の家に来ている。

「ねぇねぇ兼二見てこれ!」

「え!?何?石?」

「そうこの石は『月の石』でこの石を光を浴びるとその人と心と身体が3日間入れ替わるんだって」

「へ?そんなの迷信だよ・・」

「本当に夢がないな・・・」

「香菜はその石を使って誰と入れ替わりたいの?」

「そうだね~やっぱ彼氏の稜先輩だね・・・」

「け!自慢かよ・・・」

「そんなことないよ~兼二にもできるよ・・・いずれだけど・・・」

「バカにしやがって!!」

 その時、俺の身体が輝いた。

「え!?なんだ・・・これ・・・」

「え!?私も光ってるんだけど・・・え!?何コレ・・・」


「ふぅ~なんだったんだ・・・」

「うん・・・」

「え!?って!!ちょっ何だこれ・・・」

 なんと俺の身体が香菜になっていた。

「うわ!私、兼二になってるじゃん!う~わマジ最悪・・・」

「俺も最悪だよ・・・香菜、チビだし、猫背だし・・・」

「ちょっ何?そのいい方?私だってこんなメガネ最悪だよ・・・」

「なんだと?この黒縁メガネ!キモオタ!!」

「はぁ?そっちこそチビ!ロリ巨乳!バカ!!」

「ちょっ待て待て・・・」

「なんだよチビ・・」

「自分のことバカにするなって・・・」

「・・・・あ!そうだった・・ついうっかり・・・」

「本当にお前って天然だな・・・」


「でさ・・・これ月の石のせいなんだろ?」

「うん。多分・・・」

「じゃあこれからどうする?」

「これからって?」

「いやだから・・・俺たち・・・」

「う~ん」

「とりあえず俺は香菜のフリするわ・・・だからお前もよろしくな!」

「え!?・・・うん・・・」

「どうせ3日間だけだし・・・いいよな・・・」


 だけど俺はこの日の夜、恐怖が待っていた。

 そうお風呂だ

「待て、待て・・・これは仕方ないんだよな・・・だって・・・な・・・」

 俺は小さいころ香菜とお風呂に入ったことはある。

「ダメだ・・・欲情しちゃだめだ・・・あぁ・・・・」

 う~わ・・・小学生のころと全然違うじゃん・・・香菜メッチャ大人じゃん・・・そっか俺が知らないだけで香菜はもう小学生のころとは違うんだよな・・・

 普通、こういう場合ハッスルするはずなんだけど俺はなんか切なくなった。


 翌日

 ジリリリリ

「なんだよ・・・うるさいな・・・って!今日学校じゃん!!」

 昨日は日曜日だったから今日は月曜日だ。当然学校もある。

「化粧しなくちゃ・・・あぁ・・・やり方分からない・・あぁ・・・」

「お~い!香菜!!」

「え!?あ・・・・」

 誰この男・・・あ~香菜の彼氏か・・・

「よぉ!じゃあいつも通り俺の後ろ乗って。」

「へ?」

「なんだよ!いつも俺の自転車の荷台に乗ってんじゃん!」

「うん・・・」


 うわ~なんか変な感じだな・・・俺の目の前で男がペダルを漕いでその後ろに座ってる。こういうの彼女が出来たらやってみたいと思ったけど、まさか俺が後ろ側になるなんてな・・・


 しばらくすると学校が見えてきた

「お!学校に着いたな・・・」

 俺は自転車から降りる

「香菜!香菜!」

「ん?」

「行ってきますのキスは?」

「え!?」

 うわ・・男同士とかでやりたくない・・・どうしよう・・でも・・・あ!!

「今日はお・あ・ず・け・よ!」

「仕方ないな~もう・・・」

 なんとか乗り切った・・・この3日間はこれを頑張るしかないからな・・・


 あ!俺だ・・いや・・香菜か・・・

「あ!兼二?今朝大丈夫だった?」

「うん・・・なんとか・・・」

「よかったぁ~稜先輩と上手くやってね!」

「任せとけ!!たかが3日間くらいどーってことねーよ!!」

「なら、よかった・・・」

「お前の方こそ俺の身体で大丈夫だったん?」

「うん。稜先輩で慣れてるから・・・」

「え!?お前ヤッたことあるの?」

「ひ・み・つ!」

「・・・・・・」


 う~わ。俺は誰かのモノが入ったかもしれない性器を持っているのかよ・・・早く3日経てよ・・・あ~もう・・・


 昼休み

「香菜!このファッションかわいくない?」

「え!?」

 いや服よりもこの着てる女の子のが可愛い

「え!?香菜?」

 しかもいいスタイルしてんじゃん・・うひょー

「か~な!」

「はぅ!」

「何考えてんの?」

「いや・・・なんでも・・・ハハハ・・」


「あ!もう放課後か・・・」

 あの男はいないのか・・・よかった・・・

 俺は香菜の家まで一人で帰る


 夜

「ふぅ~なんとか1日乗り切ったぞ・・・あと2日だ・・・」


 翌朝

 俺は家を出た。その瞬間

「香菜!」

 うわ!またあの男かよ・・・


「それでさ~・・・」

「・・・・・」

「香菜聞いてる?」

「あ!うん・・・」

「なんかボーっとしてるね・・・何かあったの?」

「いや・・・・なんでも・・・」

「そうか何かあったら俺に相談してくれよ俺はお前の味方だから・・」

 ケッカッコつけてんじゃねーよ!香菜はな・・・・ん?なんだこの気持ち?


 学校

「香菜。今日はキスして!」

「ダ~メ!私とのキスはまだダメだぞ!」

 自分で言うのがむなしくなってくる。

「しょうがないな・・・・」


「あ!もう放課後じゃん!」

 お!なんだかんだで結構、香菜やっていけるな!なんだよ香菜なんてちょろいちょろい!

「か~な!一緒に帰ろう!」

 うわ!あの男じゃん

 俺はその男の自転車の後ろに乗る


「香菜さ・・・最近どう?」

「どうって?」

「なんかおかしいぞ?大丈夫か?」

「全然大丈夫・・・うん!」

「そうか・・・ならいいんだけど・・・」

 こいつ俺が兼二なの察したのか?なんだコイツは・・・


 香菜の家

「あ!ありがとう!じゃーね!」

「香菜?」

「ん?」

 男に抱きしめられた。

「俺は香菜が好きだ!」

「!!!!」

 あれ?なんで俺こんなにドキドキしてるんだ・・・え!?嘘だろ・・・


 俺はその晩、男のことしか考えてなかった。俺は・・・あと1日だ・・・


 翌日

「香菜!」

 またいる。でもいると落ち着く。なんだろう・・・


「でさ・・・」

「うんうん・・」

「おぉ!今日はよく聞いてくれるね!」

「だって・・」

 先輩のことが好きだから・・・


 学校に着いた

「今日もキスはないの?」

「はぁう!」

 あ~どうしよう・・でも先輩となら・・・あぁ・・・ってダメだ!いくらなんでも香菜の身体なんだし・・・でも・・あぁ・・・でも・・

「ごめん・・・明日は!明日は!」

「うん。分かった!」

 頭をなでられた

 あれ?なんでこんなにドキドキしてるんだ。

だけどその気持ちよりもなんか別の気持が現れてきた。・・・なんだ・・・この変な気持ちは・・・


 放課後

「あ!兼二!!」

「おぉ!香菜久しぶり!!」

「なんだよ久しぶりって・・・」

「もう明日で戻れるね・・・」

「うん・・・」

「ちょっと寂しいけどな・・・」

「そうなの?」

「え!?違うの?」

「だってこんなキモオタ嫌だし・・・」

「おいおい!そういうことは失礼だろ!」

「いいんだよ!兼二なんだから・・・」

「なんだからって・・・」

「とりあえず明日で終わりだ~あ~よかった・・・」

 でも俺はよくない気がする。なんでだろう・・・


 夜。俺はいったい自分がどうしてしまったのか・・・考えてしまう・・・

 俺は先輩が好きなのか?多分そうだ・・・でも他に違う感情がある。なんかイライラした感じの・・・なんだコレは・・・


 翌朝

「って!なんで香菜のままなんだよ・・・」

 3日経ったぞ?は?もしかして・・・このまま・・・

 家を出る

「香菜!」

 先輩だ


 あぁ・・・もう戻れなかったらこれから先輩の自転車の後ろに乗っててもいいや・・・もう俺は先輩の彼女でもいいや・・・彼女?・・・

「は!」

 俺はやっと気が付いた。

 そうだ・・・


 俺は先輩が好きなんじゃない

 俺は・・・俺は・・・


 学校

「香菜!今日はキスしてくれるんじゃ・・・」

「いえ・・・ダメです・・・」

「え~なんだよ・・もう・・・」

「だって自分の本当の気持に気が付いたから・・・」

「気持ち?」


 そうだ・・・そうだ・・・


 放課後

「おい!香菜!!香菜!!」

 俺は香菜を探す

「兼二?どうしたの?」

「香菜!」

「どうしたの?あ~分かった!!入れ替わりでしょ?あれさー72時間たったら戻るらしいよ・・ほら、もう戻ってるじゃん・・・」

「香菜・・・俺は香菜の身体になって先輩といるとドキドキした。多分これは好きな気持ちだったと思うんだ。だけどその感情とは裏腹になんか嫌な気持ちが生まれたんだ。この気持ちはなんなのかずっと考えていた。そして分かったんだ。俺は『お前のこと好きだったんだ』お前が先輩と仲良くなっていることに嫉妬してたんだ。そして先輩を好きになってしまう香菜としての自分自身が許せなくなったんだ!!」

「え!?何それ?」

「香菜・・・俺はずっとお前が好きだった。でもその気持ちをずっと隠していた。だけど今日やっと分かったんだ。香菜になって・・・」

「でも・・・無理だよ・・・だって・・・私には・・・」

「でも気持ちだけは受け取ってほしい・・・俺は・・・」

「・・・・・あのさ・・・」

「ん?」

「私も本当は兼二のこと好きだったのかも・・・だって先輩とは全然上手く行かないし・・あの月の石だって本当は兼二になりたかったの!そうすれば本当の気持に気が付くかもしれないって・・・でも兼二が気が付いてくれた。私の事好きだって!!私も兼二が好き・・なんで気が付かなかったんだろう・・・私も本当の気持ちを・・・」


1カ月後

「なんか俺ら付き合ってるって感じしないよな・・・」

「まぁいいんじゃない?私たちは今まで通りでさ・・・」

「それでお前はいいのか?」

「いいよ・・だって兼二だもん・・・」

「だもんって・・・」

「しかもさ大変だったんだから!!先輩に別れたいって言ったとき先輩泣いたもん!そこまでして付き合ってあげたんだからありがたいと思いなさいよ!!」

「まぁな・・・」

「たっく、私もキモオタなんかより白馬に乗った王子様と付き合いたい」


バーカ夢見すぎなんだよ大体お前は

ロマ

ンチックなんだよ。でもお前

を幸せにはしたい。俺はおまえの

よさに気が付いた。あ

ろうことか俺が恋に落ちたなんてな俺が

しあわせになったわ。すご

くお前のこと好きになったわ・・・


「ん?」

「いやなんでもない」

「じゃあカップルらしいことする?」

「するってなにを?」

「それは・・・・」



あなたは月の石を使って誰と入れ替わりたいですか?

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