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「ああいう奴は決まって夜に散歩している」
奴は自分が嫌われていることを自覚しているのか
決まって夜に散歩している
奴と同じように嫌われているアイツもそうだ
ああいう奴は決まって夜に散歩している
闇夜に入ってしまえば誰にも見つけられなくなる
そのまま誰も見つけてくれなくなる
そのことを逆に利用しているのだろう
闇夜に紛れていれば誰にも見つからないし
指をさされることもないだろう
たまに奴と同等に嫌われていながら
日中堂々と歩き回る奴もいるが
そんなことをすればすぐ人の目に見つかる
鈍感なのか意図があるのか定かではないが
排除されるのに長くはかからないだろう
日の下に生きる彼らにとっては
奴らは忌み嫌われる存在だ
殺しても構わないと思っている
彼らの目に入ることなく
危害にも晒されないためには
誰にも見つけられない闇夜に身を潜めて
たまに夜散歩するくらいで
ひっそりと生きるのが良いと
奴はきっと知っているんだろう
もちろんアイツも知っているんだろう
ああいう奴は大体は既に知っている




