第7話
ミクルちゃんが頷くのを見てから、第二射、掃射‼
「オレ達は別個の情報を持つ存在であるが故にオレとミクルでは保有している情報が違う事が有る。だから、オレはさっき分からないのが当たり前だと言ったんだ。だが、それならば何故オレたちはワザワザ別個の存在として分かたれなければいけなかったのか? それは奴らの手に決して入ってはならない情報を奴らから守る為に、重要な情報を分散する為なんだ。更に、情報の漏洩を最小限に抑える為、オレ達にはアルマティファンの様な攻撃を受けた際に、一時的に大部分の記憶を抑えるリミッター機能が有るんだ。さっきミクルに会って直ぐの時に、オレの受け答えが安定していなかったのも、ミクルの呼び方が普段と違っていたのもそのせいだ。だが、オレ達は、この状態に陥っても、相方の情報を視聴認識する事で記憶を回復し、デュラキュティルをエンゲージ可能領域まで高める事が出来る。だから今、ミクルと接触し、ミクルのデータを視聴認識する事で、少しずつ回復し、オレは現在の状態に至っているんだ。だけど、デュラキュティルが足りないのは変わらない。更にミクルのデータに触れて記憶を回復させ、デュラキュティルを高める事が必要なんだ。そういうワケで、ミクルのデータをもっと教えてくれないか?」
自分でも『え、そうだったのか⁉』と思う都合の良さ満載で送る即席の説明。
己の口車の回転の速さに我ながら感心する。
さぁ、現在のオレの戦力で出来うる最大の攻撃だ!
ミクルちゃんの反応や如何に⁉
「えと…データってどんな事を話したら良いのかな? ミクルのアリケルトサバディーのクラウスマイン値とかを話せば良いの?」
母さん! この娘の反応は素晴らしいです!
見事に意味が分かりません‼
だが…ミサイルの方向修正はオレのさっきの攻撃の効き目で容易になっている。
多少の妨害電波でオレを止められると思うなよ!
「いや、そんな重要な事じゃなくて良いんだ。例えばミクルのフルネームとかスリーサイズや住所や電話番号とかの身近な話で良いんだ。」
「ふむふむ…なるほど…じゃあ言うね。ミクルのフルネームはミクリアール=ランドボルグ=アルメツァリーネ=イクシオ=サトゥルマディガンで、スリーサイズは上からクラネルトベス・バドゥルハトゥム・クラネルトメヌムスで…」
「待った! 待った‼ 待った‼」
それは何処の星の住人の名前と数値単位ですかと⁉
全く予想していなかった攻撃では無かったが、この破壊力は予測値を遥かに上回っているぞ⁉
しかも一発が対戦車ライフル並みの威力でありながら突撃銃並みのこの速射性!
二つが相まって恐るべき制圧力と化しております!
修正! 修正する‼
もう、これが若さかってくらいに修正するぞ‼