表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女子高生、サラリーマンを拾う  作者: Crosis


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

53/98

『幸せ』

 そう思うと急うに緊張してきた。


 そう、今私は新谷さんと二人っきりだし、同棲をしているのだ。


 恥ずかしさとか勿論あるのだが、それ以上に嬉しいと思ってしまう私がいるわけで。


 恥ずかしいわ緊張するわ嬉しいわで私の感情がキャパオーバーしそうである。


 それでも、新谷さんが私を一人の女性として見ていない事も知っているし、人間、特に女性が怖いという事も知っているので、変な緊張感というのはあまりないのが救いでもあり、少しだけ寂しくもある。


 だがしかし、生物学状で見ると新谷さんは男性で私が女性である限り、そこにはもしかしたら何かが起こるかもしれないし、そして何よりここ最近では新谷さんの人間の苦手意識というのも少しずつ改善しているのでもしかすれば万が一という可能性もあるかも知れないと思ってしまう私がいる。


 そして、まさか自分の中にそういう部分の私がいた事にも驚きである。


 しかしながら、そうレト同時になんだかんだで私も動物でありそういう本能的な部分はあるんだなと冷静に判断しようとする私もいる。


「本当に大丈夫?」


 今日だけで様々な感情や自分自身の発見があり、そえらを上手く制御できない姿を新谷さんに心配されてしまう。


「や、も、ほんと大丈夫です。 大丈夫、大丈夫」


 もし今のこの状況が新谷さんのせいであると知ったら、間違いなく新谷さんはここから出ていくだろう。


 だから、私のこの感情の事は悟られてはいけないのだ。


 それこそ、特にこの好きという感情は最低でも私が高校を卒業するまでは知られてはいけない気がする。


 変な所で真面目なのでが良い所でもあるし私も安心して過ごせている反面『少しくらい』と思ってしまう。


 それでも人間という生き物は慣れてくるもので二時間もすれば新谷さんといつも通りに接することができ始めるのだからすごいものだ。


 これが荒治療というものなのかも知れない。


 兎には角にもいつも通りに接する事ができて胸を撫で下ろすのだが、それでもやはり心の片隅では常に新谷さんの事を意識している自分がいる。


 あぁ、そっか。 人を好きになるってこういう事なんだ。


 良く『好きな人ができれば四六時中その人の事を考える』なんて言葉を耳にすることがあるのだが、それがどういうことなのか何となくではあるものの理解できた気がする。


 そして、好きな人の事を考えているこの時間が、ケーキを食べれて『幸せ』だとか、友達と遊べて『幸せ』だとか、そいう『幸せ』とはまた違った種類の『幸せ』を感じるのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ