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女子高生、サラリーマンを拾う  作者: Crosis


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割とガチ目で思っている


「す、すみませんっ!! 大丈夫でしたかっ!? 」

「い、いえ……私の方こそごめんなさいっ! 大丈夫っ! 大丈夫ですからっ!! に、にににに、新谷さんの方こそ大丈夫でしたかっ!?」

「は、はいっ、むしろ膝枕までしてくれたみたいで、せっかく一緒に来ていただきましたのに眠ってしまって申し訳ないです」


 そしてお互いに額を打ちつけてしまった事を謝罪しあうのだが、私は先程の自分自身の内心の事もありどもってしまったったのだが、新谷さんに怪しまれていないだろうか?


 そして訪れる沈黙。


 しかしながらその沈黙は私の反応が怪しいから追求の目を向けているからこそ出来るような沈黙ではなく、そこはかとなく馬が合う物同士の間に流れるような沈黙であり、どことなくこの沈黙が心地よいとすら思えてくる。


 そして、だちらからともなく笑いあう。


 こういう関係、何だか良いな、と思ってしまうのは致し方ないだろう。


「では、今がちょうどお昼時ですので、このままお弁当を食べましょうか?」

「それもそうですね。 むしろお昼を寝過ごしていなかったみたいでホッとしました」


 スマホを見てみると丁度お昼を回ったところであった為新谷さんへお弁当を食べようと提案する。


 どうやら新谷さんが眠っていた時間はそこまで長くなく三十分ほどであったみたいだ。


 そしてまだ昼を寝過ごしていなかった事を知る新谷さんは目に見えて安心した表情でをした後、お弁当を食べる事に了承してくれる。


「一緒に作ったお弁当ですもの。 一緒に食べましょう。 ちなみに新谷さんが例え寝過ごしていたとしても私はちゃんと起きるまで待っていましたよ? だって一緒に食べたいですからね」

「お、俺のことはいいですから次からは先に食べるか叩き起こしてください」

「いやです」

「…………へ?」


 まさか私が嫌だというとは思っていなかったのだろう。


 新谷さんは一瞬私の言った言葉の意味が理解できずに固まった後、『どうして?』と言いたげな表情をする。

 

「だって、その分新谷さんの寝顔が見れなくなってしまうじゃないですか」

「ハハッ、それはそれで恥ずかしいな。 今度からは寝ずにちゃんと起きて置くように頑張りますよ」

「もうっ、ですから寝てていいですのに。 何ならお弁当を食べ終わってからもう一度寝てもらっても構いませんよ? 因みに今度はいつでも新谷さんの寝顔を見れるように写メを撮って待ち受けにしますので」

「それはいよいよ寝れませんね」


 おそらく新谷さんは私の言っている事が冗談だと思っているのであろう。


 しかしながら割とガチ目で思っている為今度新谷さんが眠っている姿を見つけた時はしっかりと写メを撮って待受画面にしようと思うのであった。


 

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