表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

神武(1)

よろしくお願いします

 都内某所

 やあ。よく来てくれたね。ようこそ、僕の研究所へ。ここに来たってことは僕が何の研究をしているかは知っているよね。じゃあ、早速始めようか。この国の「歴史」について…。

 君も大学まで来ているなら知っているだろうがこの国はもともと中国の冊封国で、日本は当時の漢の臣下だったところまではわかるね。これが変わったのはこの日本国の初代天皇である、「神武天皇」からなんだ。

 今日はこの人について話していこう…



















 はあ、何で死んだのだろうな…。しかも転生してそこそこ権力のある家に生まれ変わったとは…。まあ、かなり急進的な政策をとったことに後悔はないが、もう少し生きたかったな。ともあれ今はまだおっぱい頬張る赤ん坊だ。もう少し時間がたつまではおとなしくしておこう。だけでこのバカ親無能だな。10歳ぐらいになったら家督奪ってやろ。そうでもしないとこの家が滅びてしまうしな…。10歳までに家の中に一定数の人脈を作らなくてはな…。

「おーい、誰か一緒に女襲おうぜー。」

 うん、いらんな。こんな人の子供だと思われたくないな。よし、これからは「ここは第二の家だ」というようにしよう。


















 彼は九州の有力豪族のもとに生まれたらしい。らしい、というのは彼自身は「あそこは第二の家だ」と発言したと「神武録」にもかかれているからね。第一家がどこかははっきりしていないんだ。一説によると九州のほかの豪族の家だといわれているね。何はともあれ、神武天皇は天才どころか神の使いと言われてもおかしくないぐらいの強さだったそうだ。事実、彼はわずか10歳で家を父から乗っ取り、その2年後には九州を統一したんだ…


















 なんかとても弱かったな。父もほかの有力豪族もおかしいぐらいに弱かった。内から敵を倒す方法は強すぎるな…。しかし、この日本を統一するまでははあきらめん!さあ、あと五年で日本を制覇し、大陸に打ってでるぞ!さあ、明日からは本土の敵に内通文書ばらまくぞ!

 おっと、その前に紙幣を作らなくてはな。これがあるとないとで大違いだしな。ああ、これから忙しくなりそうだ。家臣への説明、民からの信頼、デザインの決定…、ああ大忙しや!とりあえず最低でも20歳までには統一せんと…。

「陛下!税の横領が行われていました!首謀者は捉えていますのでどうか裁定を!」

「うるせんじゃぼけぇ!こちとらつかれとんじゃ!牢にでも入れてろ!」

「しかし、横領をしたのは本国きっての豪族である陛下の父上なのですが…。」

「あいつ…。今日という今日はもう切れた!さっさと処刑して首もってこい!」

 おっと、ついつい裏の顔が出てしまった。はあ、あのくそ親父…。もういらんな。これまでのことを考えてそこそこの地位を持たせていたが、国の重罪である税の横領を行った以上もういらん!

 そう考えていたその時父の首が俺のもとに届いた。そうだ、これを機に税の横領をした者たちを一斉に検挙しようか…。













 彼の本当の強さには別の面にあってね、それは「卓越した統治能力」だったんだ。彼は僕の中では世界三大統治者の一人だと思っているよ。その代表的な政策の一つに「貨幣経済」が挙げられるんだ。このすごさは貝やや金属が主流だったころに紙幣を作ったんだ。え、そんなの当たり前だろ、て。この時代ではずいぶんおかしいんだよ。こんなことをするには本来ならあと数百年、いや数千年かかるはずなんだ。実際日本に次いで

 紙幣を作ったのは16世紀のスウェーデン銀行だからねえ。そして紙幣を作った後に彼の第一のハイライト、「神武東征」がはじまったんだ。これは…おっと、もう時間か。じゃあこの続きは明後日にもしようか。







ブックマークと評価お願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ