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怪人視点の英雄譚  作者: 悪の組織の下級書記
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愛の力

'大好き'

この言葉は嫌いだ、空っぽだから

'愛してる'

この言葉も嫌いだ、嘘だから

'大嫌い'

この言葉は大好きだ、本当だから


大好きな言葉を大好きな人に言われたのに

全然嬉しくない、どうして?

どうして?


朝早くにおはよう

お昼には彼のお部屋の掃除して

夕方には彼の仕事先に様子を見に

貴方は私を知らなくても

私は貴方の事をたくさん知ってるわ?

いったい何が駄目なの?


大嫌いな言葉も貴方になら言える

空っぽの言葉も貴方になら言える

私の全部を捧げるし、貴方の全部をしてあげる

何が足りないの?何が嫌なの?

教えて?ねぇ、答えて?

あら…首が取れてる、イケナイわ

早く戻さないと


「ねぇ、何が駄目なの?」






そこから先はあんまり覚えて無いけど

彼がだんだん冷たくなってきたから

暖める為に部屋に火をつけて、

抱き締めながら眠った筈なのに

急に知らない声が聞こえてきたのね

(力が欲しいか、って)


私は欲しいと言ったわ

大好きな人を虜にする

私だけを見てくれる程の

「魅力が欲しい」








英雄を抱き締める怪人は

恍惚の表情で声を漏らしていた

「………あたしね」


身をよじり、抜け出そうとする英雄を

更に強く抱き締める怪人は

実に幸せそうな顔つきで英雄を愛でる

「ちょっと、暴れないで?くすぐったいから…」


黄色い花の怪人は

器用にツタを使い、英雄を絡めていく

恋人が相手を愛する様に

優しく、激しく、情熱的に

「貴方の事が、大好きなのよ」


捕まえられた英雄は

抜け出す事が出来なかった

女の子ってわかりません

何であんなに柔らかいのでしょう?

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