1競技目
この「エンドオブスクール」の参加校は16校よって1対1でやる柔道では4回試合があることになる。
1位は15点で順に1点ずつ減っていき最下位だと0点
前にも説明したが最終的に一番点数の少ない下位2校が廃校となる。
抽選で俺は3試合目になった。
1試合目、2試合目が終わった。
いままでに出たやつで瀬戸よりも強いやつはまだいないだろう。
がたいが良いやつが出てくると思ったが、良く考えれば柔道をやると分かっていたわけでもなくいろいろな競技が予想できるのでまずそんなやつが選ばれることは無いだろう。
俺の番が回ってきた。
相手は背が低く、筋肉もあるようには思えない。
試合が始まる。
足をかけてころばせようしたが相手の体は崩れない。
「この」
この体の何処にそんなパワーがあるのか実に不思議だ。
ずっと同じ態勢が続く。
だが俺の方がパワーはある。
「おらぁ」
力ずくで強引に転ばせた。
2回戦は俺と同じくらいの身長だった。
いかにも筋肉質といった体つきをしている。
だが負ける気はしない。
勝てる気しかしない。
試合が始まる。
「この試合勝たせてもらうぜ」
組み手に争いになり相手が話しかけてきた。
「話す余裕なんかねーだろ」
相手を床に転ばせ寝技に入る。
「くっ」
そのまま勝った。
「悪いな勝たせてやらなくて」
言ってやった。
「ピーンポーンパーンポーン」
試合がおわって斎藤先生、柔道部員、みこと、まさゆきと一緒に昼飯を食べているとアナウンスが入った。
「みなさん、良く聞いてください。今から話すことは先ほどアドバンス社で決定した事です」
アドバンス社とは現在、この国の学校をすべて運営している巨大企業だ。
まさゆきと目を合わせる。
「何事だろう」
みんなのおしゃべりも自然と止まった。
「今までこのエンドオブスクールでは一回に下位2校が廃校になってきました。しかし今回は開催20周年ということで1位以外はすべて廃校とすることが決定しました。今回16校が参加していますので、今回のエンドオブスクールでは15校が廃校となります。皆さん頑張ってください」
「「「はぁ~」」」
一緒に飯を食っていたまさゆき達はおろか、この場にいた他校の生徒も先生も皆ではもった。
おいおいいろいろつっこみどころあるぞ。
まず20周年だからってそんな理由でこんなすばらしいことして良いのかよ。
会社の運営はいいのか運営は。
「生徒の事は完全に無視だな。アドバンス社も落ちぶれたもんだな。2代目になってからわ」
斎藤先生が言った。
その通りだ。
生徒のことを全く考えていない。
俺らの人生を何だと思ってるんだ。
「それよりやばいんじゃない?」
みことが俺の置かれている現実につれもどした。
「大丈夫さ。俺を信じろ」
心は動揺しっぱなしで俺は答えた。
「全然説得力ねーよ」
まさゆきがつっこむ。
「うるせー」
こんなやり取りをしていると普通の学校生活を送っているようだ。
「そーじゃなくて今までのエンドオブスクールでは毎回優勝校は決まって正方中なの。絶対王者がいるってこと」
みことが言う。
またもや現実に連れ戻された。
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