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舞風学園演劇部 第二部 大会への挑戦  作者: 舞風堂
第四章 9人の結束
18/26

第十八幕 距離ある演劇部、ハロウィンに向けて 前編

 文化祭から数日。

 部室には9人が揃っているのに、どこか寒い空気が漂っていた。


 机は並んでいる。

 声も出せば届く距離。

 だけど、心だけは少し離れていた。


 アリスは台本を手にしながら、視線を落としたまま小さく息をつく。


「……今日の練習、どこに入ればいいの?」


 必要だから口にしただけ。

 そこに余計な感情を混ぜないよう、気を張っているのが見える。


 ひのりは返事までのわずかな間に、迷いを隠せなかった。


「えっと……うん。最初は軽く発声して……それから合わせよう。

 無理は、しなくていいよ?」


 その“優しさ”に、アリスが一度だけ瞬きをした。

 受け取るのがまだ下手だ。


 室内が静かになる。


「……距離、まだ戻らないね。」

 ぽつりと七海が言った。

 責めていないのに、空気だけが重くなる。


「あ、あたしは全然大丈夫だよ!? ほら、声出せばさ!」

 紗里が無理に明るく振る舞う。

 けれど、声色に力が入りすぎていて、逆に気まずさを浮き彫りにした。


「……声、またちゃんと出せるかな……」

 みこは袖を握ったまま、小さな声で言う。

 本音をぶつけ合った記憶が、まだ胸を締めつけている。


「練習はできるわ。ただ……前と同じには、すぐ戻れないわね。」

 唯香は自分の指先だけを見ている。

 アリスの方を見そうになっても、すぐ逸らした。


「きょ、今日も……よろしくお願いします。

 その……大丈夫なので……」

 音羽は震える声で言う。

 感謝も、恐怖も、まだどっちも消えていない。


「衣装も……気持ちがバラバラだと、合わせるの難しいから……

 また……揃ってくれたらいいんだけど……」

 まひるは布を抱いたまま言葉を探していた。

 “合わせる”という単語が、妙に部室に引っかかる。


「よっしゃ! 今日からまた9人で……って空気じゃねえなぁ……」

 りんかは笑うしかなかった。

 空気が読めないふりをして、実は誰より気にしている。


 静けさが落ちた。

 誰も悪くないのに、誰もどうしていいかわからない。


 ひのりが、ゆっくりと息を吸う。


「……ねぇ、みんな。」


 全員の視線が、ようやくひのりへ向く。


「このままじゃ……前に進めないよね。」


 言いたくないことを、覚悟して口にしている声だ。


「だから――提案があるの。

 難しいことじゃなくて……ほんの“気分転換”くらい。」


 ひのりの声が、少しだけ柔らかくなる。


「次の活動、少し雰囲気を変えてみない?」


 空気が少し重い部室に、

 いつもよりゆっくりした足取りで音屋先生が入ってくる。


「……みんな、いるわね」


 その一言で、9人の視線が一斉に向くけど、誰もすぐには返事しない。

 まだ分裂の“爪痕”が残っている空気。


 音屋先生はその温度差を察して、

 一呼吸置いてから淡々と告げる。


「風丘市から依頼が来たわ。

 10月末の市主催ハロウィンイベントで、

 “ちょっとしたパフォーマンス”をしてほしいって」


 ざわっ、とだけ空気が揺れる。

 誰もまだ目を合わせないけど、

 耳はちゃんと先生の話に向いている。


 沈黙が伸びる中、1番最初に声を出すのはやっぱりひのり。

 でも勢いではなく、恐る恐る。


「……えっと。

 ハロウィンだし……その……

 みんなで……仮装、してみない?」

声が小さくて、少し震えてる。

和解したとはいえ、空気はまだ重い。

そんな中で“前に出る”のは勇気がいる。


 紗里がぼそっと、「仮装…かぁ」とつぶやき、まひるが「衣装……作れるかも……」と控えめに言い、みこが「……みんなで……できるなら……」と頷き、りんかが「楽しそうではある!」と元気を出そうとして空回り気味。


 音羽は視線を落としたまま小さく「……うん」と。

 唯香と七海は沈黙しながら、ひのりをじっと観察。

 アリスは一瞬だけ視線をそらし、「……interesting」とだけ。


 空気はまだぎこちないけど、

 “止まっていた歯車”が少しだけ動き出す感じであった。


 その様子を見て、音屋先生はほんの少しだけ微笑む。


「やりなさい。

 こういう“遊びの舞台”も、あなたたちの関係を強くするわ。

 ハロウィンは“仮面をつけてもいい日”でもあるしね」


 9人の表情がほんの少しだけ緩む。

 音屋先生が部室を出たあと、また少しの静けさ。

 

 「……えっと、ハロウィンの衣装なんだけどさ。

 どうしようかなって……少しでも決められたら、いいなって。」


 視線が一斉にひのりへ向くが、どこか遠慮があった。

 七海が髪を整えながら答える。


「去年は園児向けの劇だったわね。魔法少女だの、動物だの。」


 唯香が苦笑する。


「“カボチャの妖精”……あれはさすがに忘れたいわ。」


みこは小さくうなずき、袖をいじりながら言った。


「……でも、園児たち……すごく笑ってくれた……。」


その流れで、紗里が照れ隠しのように鼻先をこする。


「……まあ、あれがきっかけでさ。

 保育士、目指してみようかなって思ったんだよね。」


 その一言に、部屋の空気がわずかに揺れる。


 りんかが目を丸くした。


「えっ、紗里先輩、その……マジなんですか?」


 まひるは素直に微笑む。


「似合うと思います。あの時の紗里先輩……すごく優しかったと言ってましたから。」


そして――音羽だけが、完全に初耳だったという表情で指を止めた。


「……紗里先輩、保育……ですか?

 そんな大事な話、ずっと考えてたんですか?」


どこか驚きというより“驚かせないでほしい”に近い、戸惑いの色。

紗里は照れながら首をかしげた。


「ま、まあ……ひのり達には話したけど、特に大ごとじゃないしさ。」


 音羽は小さく息を吸い、落ち着こうとするように姿勢を正した。


「……そうなんですね。

 知らなかったので……びっくりしました。」


 アリスは机に肘をつきながら、その会話を静かに聞いていた。


「……去年の映像、少し見たことあるわ。

 あなた達、“遊び”に見えて……しかし悪くはなかった。」


 ひのりは驚いた顔でアリスを見る。


「映像、見たんだ。」


「参考よ。」

 アリスは視線をそらす。「ただ……子ども達の反応は、確かに良かったみたいね。」


 少しだけ褒めた――そう受け取れる声。

 空気がほんのわずか柔らかくなる。


 七海が話題を戻す。


「ハロウィンは市のイベントだし、今年は園児向けじゃないわ。

 衣装は……世界観を合わせた方が動きやすいと思う。」


 紗里も腕を組んで頷いた。


「去年バラバラだったし、今年は合わせた方が映えるかもね。」


 みこがそっと声を乗せる。


「……同じ世界の……キャラとか……いいかも。」


 唯香は指先を組み、少しだけ熱のある目で言う。


「どうせやるなら、“演劇部として魅せる仮装”がいいわ。」


 りんかがすぐに食いついた。


「うぉっ、なんか本格的なノリっスね!?」


 まひるは眼鏡を押し上げ、控えめに言った。


「衣装の制作……任せてください。

 ちゃんと全員のサイズ……測りますので……。


 音羽はまだ気持ちが整理しきれない顔のまま、ぽつりと言う。


「キャラ付け……衣装に合わせて決められます。

 私……声は出せますから。」


 アリスは静かに視線を落とし、深呼吸するように言った。


「……それでいいと思うわ。

 世界観の統一は、舞台でも有効よ。」


 ひのりはそれを聞いて、ほんの少し笑った。


「なんか……去年みたいだね。

 みんなで準備して、みんなで作る感じ。」


 誰も否定しない。

 でも誰も完全には踏み込まない。


 ――気まずさは残っている。

 ――距離もある。


 しかしその隙間に、ほんの少し温度が戻り始めていた。


 その日の夜。

 静かな時間帯に、グループトークへ通知が入る。


ひのり:

《今日はありがとう。

 ハロウィンの方向性、少し見えてきたね》


 既読が、ゆっくり増える。


七海:

《お疲れさま。

 焦らず進められてよかった》


唯香:

《仮装だけ、という割り切りはいいと思うわ》


 ひのりは少し迷ってから、続けて打つ。


ひのり:

《それでね。

 よかったら、土曜にうちで少し話さない?

 文化祭の企画とかも含めて》


 すぐに返事が来たのは七海だった。


七海:

《私は行けるよ》


 少し間を置いて。


唯香:

《私も大丈夫。短時間なら》


 さらに少し遅れて。


アリス:

《……私も行く。

 その方が話しやすそう》


 そこで、りんかが申し訳なさそうに入る。


りんか:

《すみません!

 土曜どうしても外せない用事あって…》


まひる:

《私も、その日は難しそうです……》


音羽:

《同じく……予定が入っていて》


みこ:

《……私も……ごめんなさい……》


 少しして、紗里。


紗里:

《あたしも土曜ムリ!

 でもさ、日曜なら空いてるよ》


 ひのりがすぐ反応する。


ひのり:

《そっか。じゃあ分けよう》


ひのり:

《土曜は

 私・七海・唯香・アリスで話すね》


ひのり:

《日曜は

 りんか・まひる・紗里・みこ・音羽で

 衣装メインで集まってもらってもいい?》


 間髪入れずに反応が返る。


りんか:

《了解っス!

 衣装なら任せてください!》


まひる:

《日曜、場所決めましょう……》


紗里:

《よし、仮装会議だね》


音羽:

《声の方向性も考えておきます》


みこ:

《……みんなで……決めよう……》


 最後に、ひのり。


ひのり:

《ありがとう。

 それぞれの形で進めよう》


 画面には、

 少しずつ噛み合い始めた歯車のような既読が並んでいた。


 土曜日の午後。

 ひのりの家の前で、三人は並んで立っていた。


 インターホンが鳴るより早く、玄関の内側から爪の音が響く。


「……来た」


 七海が小さく呟いた瞬間――

 ドアが開く。


「いらっしゃい」


 ひのりの母の声と同時に、黒い影が飛び出した。


「ハッピー! 待ちなさい!」


 待つわけがなかった。


 ラブラドールのハッピーは尻尾を全力で振りながら突進し、真っ先に唯香の前で止まる。


「……近い近い」


 鼻先が太ももに当たる。


「ちょっと、匂い嗅がないで」


 そう言いながらも、唯香は慣れた手つきで頭を撫でた。

 ハッピーは「正解!」と言わんばかりに尻尾をさらに振る。


「相変わらず人を選ばないわね、この子」


 ひのりの母が苦笑する。


 次の瞬間、ハッピーのターゲットが変わる。


 七海の前で、ぴたりと止まる。


「……久しぶりねハッピーちゃん」


 七海がしゃがむと、ハッピーは落ち着いた様子でおすわりした。


「覚えてるみたい」


「覚えてるというより、空気を読んでるだけよ」


 七海が静かに頭を撫でる。


 そして――

 最後に残ったのが、アリスだった。


 ハッピーは数歩手前で止まり、じっと見上げる。


「……」


 アリスは完全に固まっている。


「……ひのり」


「大丈夫だよ」


「……信じてるわ」


 ハッピーは一度だけ首を傾げ、次の瞬間、勢いよく近づいて鼻を押しつけた。


「っ!?」


 思わず一歩後ずさる。


「ちょっとハッピー!」


 制止の声より早く、ぺろっ。


「……!」


 アリスの手の甲が舐められた。


 数秒の沈黙。


「……いま、舐めたわよね」


「舐めたね」


「……」


 アリスは深呼吸してから、姿勢を正した。


 そして、玄関に向き直る。


「は、はじめまして。

 アリス・ジョンソンです。

 えっと……今日は、お邪魔します」


 少しぎこちない日本語。


「まあ、丁寧ね」


 ひのりの母がにこやかに頷く。


「遠いところからありがとう。

 どうぞ、上がって」


「ありがとうございます」


 そのやり取りの間にも、ハッピーはアリスの足元に居座り、尻尾で床を叩いている。


「……この子、離れないんだけど」


「気に入られた証拠だね」


「……そういうことにしておくわ」


 唯香がくすっと笑う。


「昔から、人が集まると必ずこうなるのよ」


 七海の言葉に、ひのりは少し照れたように笑った。


「とりあえず、中入ろ。

 ハロウィンの話は……そのあとで」


 四人と一匹は少しだけ騒がしく、少しだけぎこちないまま、玄関を越えて家の中へ入っていった。


 ひのりが自室のドアを開けると、七海が隣で肩をすくめた。


「……相変わらずね」


「それ、毎回言うよね?」


 中を見た唯香とアリスは、同時に足を止めた。


 壁の仮面、小道具、棚に並ぶフィギュアやぬいぐるみ。

 舞台裏と私室がそのまま同居している空間。


「部活と変わってない」

 唯香が率直に言う。


「うん、知ってた」

 七海は慣れた様子で入る。


 アリスは無言で部屋を見回し、棚の前で止まった。

 小さなフィギュアを指さす。


「……this」


「それ?」

 ひのりが振り返る。


「……cute」


「魔法少女ひのりん。作ってもらったフィギュアなの」

 ひのりはあっさり言う。


 アリスは名前を反芻するように呟き、特に突っ込まず視線を戻した。


「で」

 七海が話を戻す。

「ハロウィンの件で集まったんでしょ」


「うん」

 ひのりは床に座り、ノートを広げる。


「去年は幼稚園行ったから、ちゃんと“やる側”だったけど」

 軽く前置きしてから続ける。

「今回は市のイベントだし、そこまで構えなくていいと思ってて」


「つまり?」

 唯香が聞く。


「仮装して、顔出して、雰囲気作るだけ」


「演劇は?」

 七海。


「やらないか、やってもワンポイント」

 ひのりは首を振る。

「主役は仮装」


 唯香が少し考えてから言う。


「それなら、吸血鬼とか海賊とか、そういう“分かりやすい”のでいいわね」


「魔女とか幽霊とか」

 ひのりが指を折る。


「役じゃなくて、“格好”」

 七海が整理する。


 アリスが小さく頷いた。


「……それなら合理的。

 見る側も理解しやすい」


「でしょ?」

 ひのりは少し安心したように笑う。


「だから今年は、深い設定なし。

 揃えなくてもいいし、無理に演じなくていい」


「仮装姿を見せるだけ」

 唯香が確認する。


「うん、それだけ」


 七海が静かにまとめた。


「じゃあ今回は、

 ・仮装メイン

 ・演劇は控えめ

 ・気負わない」


「そう」

 ひのりはノートに丸をつける。


 完全に噛み合ったわけじゃない。

 でも、無理をしない方向では一致していた。


 棚の上で、魔法少女ひのりんが、

 何も言わずにそれを見守っていた。


「……あ、そうだ」


 ノートを閉じたひのりが、ふと思い出したように顔を上げる。


「せっかくだし、ハッピーの散歩行かない?

 ちょっと歩きたい気分」


 タイミングを選んだ、軽い提案。

 誰かを誘うというより、空気に逃げ道を作るみたいな言い方だった。


「いいんじゃない」

 七海が即答する。


「……外、出たいわね」

 唯香も小さく頷く。


 アリスは少しだけ迷ってから、

「……付き合う」と短く言った。


 玄関を出ると、ハッピーはもう察していたかのように尻尾を振り続けている。

 リードをつけた瞬間、前へ前へと引っ張った。


「ちょっと待って、そんなに急がなくていいよ」


 ひのりが苦笑しながら歩き出す。

 住宅街を抜け、いつもの道を少し外れると――

 川沿いの細い遊歩道が見えてきた。


 唯香が、そこで足を止める。


「……ここ」


 ひのりも気づいて、同じように立ち止まった。


「うん。あのときの」


 川の流れる音。

 土の匂い。

 季節は違うのに、空気だけが妙に懐かしい。


 七海は二人の様子を見て、自然に少し距離を取った。

 アリスも、それを察したように黙って後ろに下がる。


 ハッピーだけが、何も知らずに草の匂いを嗅いでいる。


「……夏だったよね」

 ひのりが言う。


「暑くて」

 唯香が続ける。

「怒られて、頭が真っ白で……逃げてきた」


 川を見つめながら、静かに言葉を選ぶ。


「撮影現場から離れたら、全部どうでもよくなった。

 ここに座って……泣いてた」


 ひのりは、当時をなぞるようにベンチを見る。


「そこに、私が来てさ。

 “魔法使いごっこしない?”って」


「……よく声かけたと思う」

 唯香が小さく笑う。


「今思うとね」

 ひのりも照れたように肩をすくめる。


「でも、不思議だった。

 怖いとか、知らないとか、そういうのより……

 一緒にいたいって思った」


 唯香は、少しだけ視線を落とした。


「……あの時間だけは、演技じゃなかった」

 ぽつりと。

「誰かの期待も、正解もなかった」


 ハッピーが足元に戻ってきて、ひのりの脚に鼻を押しつける。


「うん」

 ひのりはリードを握り直す。

「だから、忘れなかったんだと思う」


 川面に夕方の光が反射する。

 言葉は多くない。

 でも、過去を“共有している”という感覚だけが、静かにそこにあった。


  少し歩いたところで、アリスが足を止めた。


「……私もね」


 誰に向けたともつかない声だった。


 ひのりと唯香、七海が振り返る。


「幼い頃、ロンドンに行く前。

 結果も、評価も、何も背負っていなかった頃があった」


 川を見つめたまま、淡々と続ける。


「祖母の家の裏庭で、従姉妹と“舞台ごっこ”をしていたわ。

 シーツを幕にして、木箱を舞台にして。

 台詞は適当。失敗したら笑って、また最初から」


 一瞬、言葉が途切れる。


「……誰にも見せる必要のない演技。

 褒められなくていい時間」


 ハッピーが足元に来て、アリスの靴先に鼻を寄せる。

 今度は、アリスは逃げなかった。


「たぶん」

 小さく息を吐く。

「私にとって、あれが一番“自由”だった」


 沈黙が落ちる。

 それは重さではなく、受け取られるのを待つ静けさだった。


「……似てるね」

 ひのりが言う。


 アリスは一瞬だけ目を伏せ、そして、ほんのわずかに笑った。


「ええ。だから……ここ、嫌いじゃない」


 それだけで十分だった。


 四人と一匹は、また歩き出す。

 さっきより、ほんの少しだけ距離が縮まっていた。

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