3話 ネバダ州レイク・ラス・ベガス『爆弾』
2024/11/21
ネルソンをレイク・ラス・ベガスに変更
2024/11/24
改稿
ついでに流石に殺意高すぎたから弾丸の数をナーフしたんだよね
2024/12/5
改稿。
1
男、D.Fは旅を続け、ベガスの南東までたどり着いた。日課の"掃除"を終わらせて帰ると、自分がチェック・インしていたホテルが燃やされているのを目撃した。そして街の情報通から手紙を渡された:
デス・ファイターへ
落とし前をつけなさい
△日の夕刻 レイク・ラス・ベガス○○で待つ
ヘル・マスク
『ヘル・マスク』、ベガス南東を牛耳るマフィア・グループだ。D.Fは自分以外の人間まで犠牲にするマフィア連中に腹を立て、レイク・ラス・ベガスまで向かうのだった・・・
2
レイク・ラス・ベガスは高級リゾート地でありながら、裏ではマフィアが死体をドラム缶の中に入れて捨てるダーク・ダストボックスであった。ヘル・マスクはD.Fの殺害計画を砂漠のオアシスの水面下で画策していた。
3
レイク・ラス・ベガス ゴロツキの会話
「デス・ファイターをどうやって殺すんだ?銃を持っている同胞が多勢に無勢してやられている以上正面から勝ち目はないと思うんだが・・・」
「まあ落ち着け デス・ファイターも人間でしかないんだ つまり破壊兵器には為す術もない」
「俺達はあれを一方的に蹂躙できるんだよ」
4
『爆発』
爆発の強さは『火』ではない
爆発の真に恐ろしい点は人間の肉体など一瞬でバラバラにする『圧力』と圧力変化によって生じる時速何百kmもの『風』である
実戦的な爆発に直撃して助かる者はこの世に存在しない
5
D.Fは待ち合わせの場所へ行く時に落とし穴に嵌まり、下にある地雷を踏んでしまう。そして、嵌まったのを合図に街角からワラワラと出てきたマフィア軍団に機関銃で蜂の巣にされてしまう。
一方的にやられて死ぬか、足を地面から離して爆発で死ぬか。そんな絶望的状況下でD.Fの脳内には生存本能で走馬灯が駆け巡っていた────
~病室にて~
「クロサワ、あのめちゃくちゃ痛いパンチはどうやったら打てるんだ?」
「あれは自らの"氣"…オーラって言ったら分かりやすいですかね、脱力した状態で勢いをつけて殴ることで自分のオーラを相手の内側に放出してるんです」
「・・・そいつはオカルトなんじゃねぇの?」
────この状況を打開する方法は、一か八か脚から"氣"を放出し、地雷を内部破壊することだ。だが、クロサワに"氣"の話をされてから、俺は毎日"氣"の放出のトレーニングを続けていたが一向に何も出る気配がなかった。やれるのか?やるしかない。
壱.呼吸を整え、丹田から全身に"氣"を巡らせる
弐.脚を今にも転びそうなほどに脱力する
参.脚を曲げ、"氣"に勢いをつけて放出する
…
「ヒャハハハハ抵抗できない人間をいたぶるのは楽しいね ・・・あれっあいつが動き始めたぞ」
"氣"は幻などではなく、確かに実在した。地雷の内部破壊に成功したのだ。D.Fは穴から這い上がり始めた。
「絶対にデス・ファイターを外に出すなッッ」
弾丸の雨が容赦なく降り注ぐ。鍛え抜かれた筋肉であれど、鋭利な衝撃波と弾丸には無力だ。
事実D.Fの体のあちこちには穴が開き、内臓はボロボロで機能しなくなっていた。死んだほうがマシなほどの苦痛を全身で浴びていたが、それでもD.Fは根性で上り続け・・・ついに穴から抜け出した。マフィア達は失禁して蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。
「今回の勝負・・・俺の・・・勝ちだ・・・」
D.Fは小さくガッツポーズを取ったが、300発の弾丸による重篤なダメージと慣れない"氣"の放出でもうそれ以上動けず、地面に倒れた。
◇勝利という名の敗北─────(アオリ文)
END DEATH FIGHTER 3話
次号、D.Fの運命は…!?(プレボ式アオリ文)