初めての友達
俺の幼なじみは宮村弥生は明るくて、活発で、人気者で誰にでも優しいやつだった。
バスケ部で運動もできて、勉強もできるそんな完璧なやつだったし
かなりお節介なやつだったが
虐められていた俺を何度も庇ってくれるかなり良いやつだ。
とここまでが俺の生まれ直す前のあいつの印象だったんだが
今話している少女はおどおどして、人見知りでかなり大人しい印象を受ける。
まあでも小さい頃と大人の頃と性格が違うなんてざらだしな。
おそらく俺が忘れているだけという可能性もある。
しかし幼女と話していても何の話をしていいか分からず、話が盛り上がらない。
せめて同性であったのなら、戦隊ものなどのオタクの経験が活かせるのだが
そうこうしてるうちに俺の母親が迎えにきた。
隣には弥生のお母さんもいる。弥生のお母さんは前世でも年を取っても綺麗と感じていたが、今は20代で若さもあり、かなりの美人だ。それこそ芸能人でも通用するぐらいに
「あら、人見知りの弥生が珍しい。家族以外が話しかけると逃げちゃうのに。うちの子が迷惑かけてない?」
「いえ、凄い良い子でした。お母さん似て、可愛いですしね!」
「高原さん、息子さんしっかりしすぎね。女の子をストレートに今の年から褒められるなんて将来モテモテよ」
弥生のお母さんが笑いながらそう言った。
モテモテではなく、現実ではダメダメだったが
今回の人生はスキルシステムがあり、話術スキルを俺は習得しているため、スラスラと言葉が出てくる。
全ては雪ちゃんと付き合うために、あらゆるスキルを高めているのだ。
幼なじみなので家も近く、四人で歩いてかえってる途中
クイッと弥生に服を引っ張られる。
「どうしたの?」
「ん、これあげる」
手渡されたのは謎のビー玉
弥生のお母さんが口を開く
「これ弥生の友達になってくださいって合図なの。この子きらきらしたものには目がなくてね。大事なビー玉をあげるなんて涼介ちゃんかなり気に入られたわね」
「そ、そうなんですか。光栄です。俺の方こそ、是非友達になってほしいです。」
生まれ直してからの友達第1号は生まれ直す前も友達第1号だったやつとは何て奇遇なことだろう。
前世ではこいつに助けてもらいっぱなしだったから
この世界では俺がこいつを助けるんだ。
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