第52話 (閑話)元相棒への想い
闇将軍ハワードを撃破した俺たち。
その後、俺、ルルナ、チェルシーの3人は、ハワードの闇堕ち問題をどうするか話し合った。
チェルシーを始め、みながハワードを光の道に戻そうと必死に考えたのである。
ハワードに止めを刺した後、《闇の幕開け》を使用して眷属化させることも考えたが、それはしなかった。
眷属化してもハワードは闇属性のまま。むしろ、魔神の眷属という強大なチカラと地位を手にすることで、ハワードの精神は、より悪い方向へ傾いてしまう恐れがあったからだ。
このハワード闇堕ち問題を解決したのはルルナだった。
ルルナが装備する『光のリング』のチカラにより、ハワードの闇のチカラが浄化され、見事に元の大剣豪ハワードに戻ったのである。
俺は自分でも不思議なほど、元の状態に戻ったハワードに対し安堵の気持ちを向けていた。
《フェイタル・リング》は、発売日当日から毎日15時間以上、計9000時間に亘りプレイしてきたゲームである。
その中で、大剣豪ハワードは序盤に仲間にしたキャラクターであり、ラスボス戦まで共に戦った愛着のある男だ。
ハワードは、ゲームの主人公を励まし、時には叱咤しながらリング探しの旅を続けた大事な仲間なんだ。
相棒といっても過言ではない。
そのハワードが、この世界では闇堕ちし、俺たちの前に『敵』として立ち塞がった。
この世界でボタンを掛け違えたのは俺だ。
だから、なんとしてもハワードを救いたかった。
この世界では一緒に冒険することができなかった、元相棒。
《フェイタル・リング》で最も頼りになる仲間キャラクターだった大剣豪。
彼を闇から解放してくれたルルナに俺は感謝する。
そして、俺たちは気を失ったまま横になるハワードをその場に残し、静かに皇帝ディアギレスの待つ『皇帝の間』へと進んだ。
今の仲間である、ルルナ、チェルシーと共に。
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