プロローグ
初めまして!蚊取り閃光です。
なんとなく書いてみたいと思って始めた見切り発車の初投稿作品です。見切り発車のためいつ更新するか自分にもわかりませんw
それでも終わりまで続けたいと思っていますので、気になったなら応援をお願いします!
あと、人の見た目とか言葉で表すのが苦手なので適当に済ませてます。なので、自分の頭の中で補完してもらえると嬉しいです。
それでは、だらだら話し続けるのもあれなので後書きでお会いしましょう。
キーンコーンカーンコーン
中学校のチャイムが鳴り響き、最後の授業の終わりを知らせる。その音を聞いた先生が授業を終え教室から出るのを見届けると、俺こと雨宮悠斗は家に帰るための準備を始める。するとそこへ
「おーい、悠斗。今日、彩音が三人で遊んで帰ろうって言ってたんだがどうだ?」
と声をかけてくる人物が俺の机の前に立つ。
こいつは幼馴染の進藤歩。平均より少し高めな身長で、眼鏡をかけたイケメンである。でも、彼女はいない不思議な奴だ。
彩音は、俺と進藤のもう一人の幼馴染で名前は白石彩音。俺たちが通う中学校の中で一、二を争う人気を誇り、何がとは言わないが大きい。
ちなみに俺は、幼馴染二人と比べると一般人B、いわゆる平の凡というやつである。
昔から家が近くよく遊ぶ仲であり、普段なら誘いを断ることはしないのだが…
「悪いな。今日は用事があるから帰るわ。」
「用事?…ああ、そういえば今日は『あれ』の日なのか。」
「おう。『あれ』の日だからな。急いで帰って色々やりたいことがあるのさ。」
その言葉を聞いて進藤は笑いながら言う。
「それじゃあ仕方ないな。また明日。」
「おう、また明日。」
俺は、進藤に別れを告げるとまとめた荷物を肩にかけ、急いで中学校から出る。
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「歩くん、どうだった?」
雨宮が教室を出て行った後、帰る準備をしていた進藤に後ろから声がかかる。振り返るとそこにいたのは白石だった。
「悠斗の奴なら用事があるから急いで帰っていったよ」
「そっかぁー、ざーんねん。」
本当に残念そうにしながら彼女は薄く笑った。その笑顔に回りの男子たちがざわつく。
「ま、タイミングが悪かったね。今日は、『あれ』の日だから…」
「『あれ』?あー、そっか、そういえば今日だっけ?」
白石は、言われて思い出したようにつぶやく。
「それじゃあ仕方ないね!」
納得した表情で彼女は笑いながら言った。何人かの男子が某死神のノートに書かれたように胸を押さえている。とりあえず無視して家に帰ろう…
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「ただいまー!」
俺は家に帰って誰もいない家に向かって言う。昨日聞いた話では両親は仕事で遅くなるらしい。そのまま二階にある自分の部屋へ直行し、部屋にあるパソコンを起動する。そして、明日提出の宿題がないことを確認し、とあるゲームにログインする。
『アナザーライフ・オンライン』
もう一つの人生と名付けられたこのゲームは、かなり自自度の高いMMORPGで、プレイヤーは新たに見つかった大陸へと降り立った開拓者として冒険するというものである。しかし、自由度が高いとだけあってこのゲームは、冒険するだけでなく農業をしたり、鍛冶屋になったり、変わったところではメイドになったりとやりたいと思ったことは何でもできるのである。
世間がVRゲームで盛り上がる中で、かなり人気があり神ゲーなんて呼ばれていたが、ゲームのVR化の流れもありサービス終了することが決定した。しかし、ただサービス終了するのではなくVRゲームとして帰ってくるらしい。この発表がされたとき世の中のプレイヤーは狂喜乱舞したとか、しなかったとか…。ちなみに俺は、発狂してた。
そのサービス終了の日が今日なのだ。
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ゲームにログインして、俺のゲームのアバター『レイン』が地へと降り立つ。このゲームでは、アバターの種族を人族・森人族・岩人族・獣人族の四種類から選択し、その後キャラクターメイキングとなる。『レイン』は、人族の白髪で赤目の男のアバターだ。
今いる場所は俺が所属するギルド『黄金平原』のギルドハウスだ。ログインした瞬間に個人チャットへとメッセージが届く。個人チャットを開くと『黄金平原』のギルドマスター、ルークからだった。
[やあ、レイン!今日はいつもより早いんだね。]
このゲームでは、フレンドがログインするとお知らせしてくれる機能がある。普段は、家に帰って夕飯を食べお風呂に入った後にログインするため、この時間にログインするのが珍しかったのだろう。そんなメッセージが届いていた。
[最終日だからな。VR版が出るまで時間があるしその分遊んどこうと思ったんだよ。ほかのメンバーは?]
詳しい発売日は未定だが、VR版が出るのは1年以上かかるとすでに発表されている。そのため、しばらく離れることになるアナザーライフ・オンラインの世界を遊ぶために今日は急いで帰ってきたのだ。
ちなみに言っておくと、『黄金平原』ができたときに話し合ってメンバー間では敬語を使わなくていいとなっている。
[神音とミラ以外のメンバーはインして遊んでるよ。二人はギルドの集合時間までにはインするってさ。]
『黄金平原』には俺を含め10人のメンバーがいる。つまり、今は8人ログインしてるわけだ。社会人もいるはずなのに平日のこの時間にしてみると随分多いな。
[みんな考えることは同じってことだね。]
心の中を読んだようにメッセージが届き、その一言ですべてを察する。
[なるほど。自分が言えたことじゃないが、バカだろ?]
『黄金平原』には、さっきも言ったように社会人もいる。つまりわざわざ有給を取ってまで休んだのだろう。
[アハハ…そういえば、集合時間まで時間があるけど、どうするんだい?]
[いろいろな人と会って話してこようかと思ってる。それが終わったらちょっとダンジョンに行ってこようかな?って感じ。]
俺もそこそこ長い時間プレイしていたので、古参の人とは大体知り合いなのだ。
[なら、バリストに行くといいよ!たいていの人はそこに行けば会えるからね。]
なるほど、いいことを聞いた。バリストは、ギルドハウス一番多い町だ。だから、そこに集まっているのだろう。ルークへチャットでお礼を言い、バリストへと向かった。
[どういたましてー。じゃあ、また後でねー。]
そんなメッセージが届き、俺はチャットを閉じた。
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時間は過ぎ、ギルドの集合時間。俺はギルドホームへと戻っていた。帰ってくると同時にボイスチャットへの参加確認の画面が現れる。俺は迷うことなく参加ボタンを押す。
「おーい、レイン!遅いぞー!」
参加すると同時にギルドメンバーの一人から声を掛けられる。
「遅いって…まだ時間には余裕があるはずだろ、ガル爺?」
「それがレイン以外は全員揃ってるんだよねー。」
どうやら俺が一番最後だったようだ。ルークの言葉で察する。そして、ルークはそのまま続ける。
「それじゃあ、レインも来たことだし始めようか!」
その一言をきっかけに『黄金平原』のメンバー全員が食べ飲みしながら思い出話に花を咲かせた。
楽しい時間はあっという間に過ぎ、いよいよサービス終了の時間がやってきた。
「いよいよ…なんだね…」
メンバーの一人が名残惜しそうにつぶやく。その言葉に全員が押し黙る。そして、沈黙を打ち破るようにルークが話し出す。
「そうだね…じゃあ、そろそろお開きにしようか!」
暗くなった雰囲気をぶち壊すように明るく言った。
「最後なんだしいい感じにしめてくれよ、リーダー!」
それに乗っかった一人が茶化すように言う。
「ええっ、まいったなぁ。そういうのは苦手なんだよねぇ。」
その一言に全員が笑い出す。それを見てルークは続ける。
「えっと…『黄金平原』ができてからこのメンバーでたくさんの冒険やイベントをこなしてきました。それは僕にとっては大切な思い出です。それは皆さんも同じことでしょう。」
その言葉に俺はうなずく。ほかのメンバーも見えないが同意なようだ。少しすすり泣いているような音も聞こえる。
「でも、これで終わりではありません。いずれVR版になって『アナザーライフ・オンライン』、ひいては『黄金平原』は帰ってきます。だから、僕から言うことは一つです…」
ルークはそこで区切って息を吸う。
「また、VR版で会おう!」
その言葉を聞いて残りのメンバーが続く。
「「「「「「「「「また、VR版で会おう(会いましょう)!」」」」」」」」」
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それから時は流れ、俺を含めた幼馴染三人は高校生になり同じ高校へ通うことになった。そして、高校生になってから約一か月後、『アナザーライフ・オンライン』のVR版が販売開始となった。幼馴染二人も買ったらしい。もちろん俺も購入済みだ。
『アナザーライフ・オンライン』が販売されてから二週間ほどたったころ、VRMMOとしてはほかのゲームと比べ物にならないとまで言われるほどに人気が出ており、需要に対して供給が追い付いていない状況らしい。
うん?二週間の間に結構やったんだろ?どんな状態かって?それ聞いちゃう?
いやー、あんな終わり方した手前言いづらいんだけど、実はね…
別ゲーやってたからまったくやってないんだよね!てへぺろ☆
プロローグはどうでしたでしょうか?
少しでも面白いと思っていただけたら感想とかもらえると嬉しいです!次の更新はまあ、気長に待ってもらえればw
実際に書いてみると思ったより長くなるもんですね…