第1話
あなたは、運命って信じますか?
もし、一瞬で感じる人がいるとしたら、あなたはどうしますか?
この物語は、ちょっとした運命の恋の話である。
暑い夏のことだった。
空気がどんよりとした真夏。セミが鳴いている。空は晴れ太陽の光がまぶしい。緑に茂った葉がついた木が並んだ森の中。
私はまだ小学2年生だった。
友達と森の中を探検しながら、遊んでいた。
ふと横を向いた時、ある男の子とすれ違った。
その時、私は、その男の子にビビッと来た。
そして、すれ違った彼が通りすぎ、後ろを振り返ると、彼と目が合った。
また、ビビッとした。
ただ、それだけ。
あの彼の微笑んだ顔が何度も思い浮かぶ。
その日から彼を探しても見つからなかった。
そして、それから、彼に会うことはなかった。
高校2年生の夏。
先生がある日、
「みんな、早く座れ!」
といつものように声をかける。それから、みんなが座ったのを確認してから、辺りを見渡し、先生は、
「今日から、このクラスの仲間になる転校生が来ました!山本一樹くんです!」
と言う。教室は騒めいている。彼は、教室のドアからゆっくりと入ってきた。みんな、どんな人か、ドキドキ、ワクワクだった。
その時、彼の姿が見えた時、私は、あの時と同じようにビビッと来た。
私は、思わず、
「え?」
とつぶやくように言うと、一緒に話していた前の席の友達が、
「知り合い?」
と聞く。私は、首を横に振った。その後、つぶやくように小さい声で、
「でも、見たことある…」
と言った。すると、友達は、
「そうなの?」
と聞く。私は、首を縦に振った。
しかも、あの時と同じだ。
あのビビッと来た感覚。
まだ、この時、私は、この意味をわかっていなかった。
先生は、指を、私の隣の空いた席を指しながら、
「早川の隣の席が空いてるから、そこで。」
と言うと、彼は、その席に向かいながら歩いて来た。
その時、ビビッとした。
しかも、ドキドキした。
彼はその席に着いた。
ホームルームが終わると、みんなが動き出す。
その時、彼は、私に、
「山本一樹です。よろしくね。」
と自己紹介をする。私は、思わず固まっているのを、我がかえり、はぁとし、
「は、はや、早川…由奈です…よ、よろしく…お願い…します…」
と言うと、彼は、微笑んだ。再び私に、
「よろしくね。」
と言う。
私は、また、ビビッとした。
彼との出会いが私にとって、夏の始まりだった。




