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the飲み会3

…投稿していない間にブックマークが増えていました…。ありがとうございます。読者様には感謝以外の言葉が見つかりません。


「えっと…大丈夫です」


私は書記が迎えに来てくれる。よって、送られると逆に困る。さらに、書記の送迎を断れば、血の涙を流されるので九条君に送ってもらうのは全力で拒否しなければならない。


「…夜道に女1人は危険だと思う。…もしかして、俺に送られるのが嫌?」


悲しそうにそう言う九条君。小金沢君と並木さんも送らせてやれよという顔で私を見ている。いや、無理だって。


「ち、違います。ただ、迎えが来ますので」


「あ、なるほど。だったら、迎えが来るまで一緒に待つ」


え~、どうしよう。書記が迎えに来る。九条君と顔合わせをする。驚く九条君。上司に送り迎えさせてる私という図が浮かぶ。私がクレイジー認定を受ける。


うわ、最悪だ。下手したら、実は私が書記より偉い人だとバレる可能性がある。書記より偉い人=社長の構図も浮かんでくるかもしれない。全力で拒否らなければいけない。もしくは、書記を上手く誘導して、別の場所で待機させる。でも、書記は私の危険性を考慮して、絶対にそれは拒否されるだろう。な、なんとしてでも九条君を帰らせないと。


「…電車、大丈夫ですか?私、待ってると終電間に合うかわからなくなりますよ」


「え、そんなに待ってるのか!?し、終電は逃してもいいが、そんなに待つんなら、一緒に待ってる」


…し、しぶといよ、九条君。


「明日、朝から仕事ありますよね?」


「仕事?通常出勤だったけど…」


わ、私が今から入れさせてもらう。


「あれ、風山部長が言ってましたよ?『明日は九条にやらせる仕事があるから、朝の6時に会議室に行くように言ってある』と」


「な、なんだその話は!?聞いてないぞ!?」


明らかに動揺する九条君。これはクリティカルダメージ入ったかな?


「あら、言い忘れたんですかね?とりあえず、仕事はきちんとやらないと行けませんよね?」


少し小悪魔的な顔でわざと言う。


 「そ、そうしたら、早く寝なきゃいけないな…。よし、小金沢、並木さん、一緒に帰ろう!」


 「あれ、送るんじゃなかったのか?」


 「いや、仕事が入ってるから、ダメだって気づいた」


 「ああ、朝早いんだね」


 「そういうこと。じゃあ、白霧さん、また明日!」


 「じゃあな、白霧さん。明日は俺の隣で一緒の仕事だけどよろしく!」


 「では、白霧さん、また明日」


 「はい、みなさんさようなら」


 みんなに挨拶をして姿が見えなくなるまで手を振り、再びお店の中に入れば小金沢君の言葉がフラッシュバックした。


 『じゃあな、白霧さん。明日は俺の隣で一緒の仕事だけどよろしく!』


 んん?明日同じ仕事?あの頑張って運んだ席を今度は小金沢君の所へと運ばなきゃいけないのか。結構、机が重いんだよね…。


 「すいません、オレンジジュースください」


 お酒を運び終わって戻ろうとした店員さんに声をかけてオレンジジュースを注文する。あ、さっきの分は全員で割り勘した。お酒組の値段が結構高かったけど、一応、立場上だし、九条君も割り勘を譲らなかったので割り勘になった。私はサマンダ・玉田の財布の中身を確認する。オレンジジュースは230円。手持ちは3584円。余裕だね。一応、白霧静と白雪誠の財布は分けていて、OL系のブランドのカードと、高級レストランのカード、あと眼鏡のカードが入っているのが白霧静の財布。サマンダ・玉田の財布で、紺を基調とした、周囲にレースがあしらわれているシンプルだけど可愛い財布。実用性にも優れていて、カードがたくさん入る。基本入れているお金は1万程。銀行のカードも入っていたな。白雪誠の財布はピンツー・キラキラというところの財布を使っている。ピンクを基調として淵がこのピンクに合う水色で少しラメが入っている財布だ。中には可愛い洋服やカジュアルな洋服店のカード、小物や雑貨などが売っている店のカードが入っている。あとは、図書カードやテレホンカード(書記が持てとうるさかった)、クオカードが入っている。基本入れているお金は2,000円。まあ、これはあくまで高校に行くときに使っている財布で、本当の私の財布は実用性の優れた真っ黒な財布。ブランド名はなく、茜が自ら作成してくれた財布。少しボロボロになっているけど、カードは50枚入るし、小銭少な目、お札が多めに入るから重宝している。なんで、お札多めかというのは白雪社の店とかに監査員として入ることがあって、その時に大人買いをしたりするからだ。お陰で、タンスのクローゼットとか家の至る所に白雪社の商品が溢れている。


 オレンジジュースが丁度飲み終わったころ、ドアが開いた。見れば、この場には似合わない男が一人立っている。私は立ち上がり、オレンジジュースの代金をカウンターに置いて、その男の所まで行った。男は何も言わずに店を出て、普通車を装っている高級車のドアを開けた。


「ありがとうございます」


お辞儀して車に乗り込む。まだ誠にはなれない。もしかしたら、人がいるかもしれないしね!


男が運転席に座り、ドアを閉めて、発進をしたところでようやくかつらとメガネを外した。


「お迎えありがとうね、書記」


書記は仕事と私事を分別しているらしく、私が白霧静になっていると、一切自分から話しかけてこない。そして、私を見ても真顔をしている。しかし、今は感情を顔に表している。


「いいえ、社長の送り迎えをやらせていただけるなんて至福以外のなんでもありません」


そう言い、とても嬉しそうな顔でハンドルを操作している書記。まあ、送り迎えをやらせているんではなく、やらせてくださいと土下座する勢いで頼まれたからしてもらってるんだけどね。あの時は本当に参った。書記を無視して電車で通勤していたら、いきなり書記が現れて、駅のホームの真ん中で土下座。駅員さんまで出てくる大騒動だよ。きっとその時、私はイケメンに土下座させる悪い女扱いされてたよ!


…まあ、送迎は助かるし、今後も現状維持だろうね。



夜明かりをぼんやり見つめていたら、いつの間にか家に着いていた。

そうして、また、私はあの人事部へと出勤するのだ。



次は新入社員選考に戻ります。早く高校生活に戻りたい。


余談ですが、作者は投稿されている時間には寝ているという早寝です。しかし、風邪引いて咳が治らな(どうでもいいですね。


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