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社長の朝

昨日は寝れたのが11時。ホントはもう少し早く寝たかったかな?



私の朝は早いよ~。自分で言うのもあれだけど。住んでいるのは普通の一軒家。2階建ての家だ。両親は…いません。だからこそ、早起きなんだ!



4時に起きて、弁当を作る。今日の弁当はどうしようかな。そうだ!最初だし、唐揚げに卵焼きとか定番のにしよう!


5時に弁当を作り終わり、朝食になる。今日は朝からスパゲッティーにする。朝食はたくさん食べないと元気出ないからね。


バード大学時代にはうるさい学者チックな人がいて、朝に食べるのはタンパク質がいいとか、タンパク質が細胞をどうたらとか科学式がとか言ってたのは覚えてるけど、どうでもいいかな。


食べ終わってジャージに着替え、ジョギングをする。食べたばかりで走るのはどうかと思うけど、この時間帯以外にやる時間はない。これで5時半まで走り続ける。


走ったらシャワー浴びて制服に着替えれば程よい時間に書記がやって来る。


「おはようございます。社長。今日も元気でしょうか?何を食べたんですか?車の用意が出来ました!」


「おはよう、相変わらず質問多いね。元気だし、今日はスパゲッティーだよ。じゃあ行こうか」


「はい!私の弁当は作ってくれましたか?」


「作ってない」


「…」


書記とくだらない話をして、普通の乗用車に乗る。



「じゃあ、早速だけど、朝議を始めます」


今現在、無事会社に着き、社長+7人の小人で朝の会議略して朝議が始まる。


…正直言って戦争だ。1日のスケジュール争いという名の戦争だ。


「第1課からは第3課に。新しい遊園地、ラビオリパークの建設書を出して欲しい。その際に、設計図もくれ」


おじさんがそう言って、進を睨む。


そう言えば、滞ってたね。その計画。第3課はインテリアもやるから、専用の店もある。その店の商品も考えないといけないから忙しいんだよね。


そこで進が口を開く。


「悪いが…まだ出来ていない。うちが先にやるべき優先は第5課とのゲームセンター企画だ」


「っ!俺らの課は遊園地早く仕上げないと色々間に合わないんだ!せめて、どういう感じなのかだけ言ってくれ」


「まだ、具体的な案は出ていない」


「お前ら…」


おじさんが殺気立って立ち上がる。ほんと、こうなるから怖い。


「はいはい。おじさんは殺気消して。進はゲームセンター企画の前に建物の雰囲気だけ書いた紙を第1課に提出してね」


「「はい…」」


「続いて第2課。第3課のインテリアデザイン完了。その際に書類を提出して社長の返事待ち」


続いて、茜が表情を変えずに私に言った。

あ、それなら。


「えっと、これだよね?朝見てきちゃったけど、いいと思うよ」


そう言って私は書類を茜に渡す。


「ありがとうございます…。あと、衣類の安全性について今年分の基準が出てないので第4課は至急お願いします。以上」


茜は相変わらず、クールだ。


「次いで第3課。本日は第5課と協力しゲームセンター企画を進めます。共同での仕事のため、3階の共同室は貸切にさせてもらいます」


進がそう言って、敬礼をする。なぜ、敬礼なんだ…。


「オーケー」


「次いで第4課は先程の通り衣類の安全性について検討、同時進行で新薬の開発を行います。その際にアルバイトとして実験体を募集したいです」


「了解、広告作成してくれれば、あちこち貼りに行くよ」


琴音の話を了承する。


「それと…吹雪さん。昨日貰った最高級スルメ…全然最高級じゃありませんでした。嘘つかないでください」


琴音が急におじさんへと話しかける。


「ちょっと、ここは朝議という仕事場!私語禁止!」


慌てて止めれば琴音がすいません、と言って口を閉じる。おじさんを見ればおじさんは困ったように笑っていた。何した。


「ごほん、第5課、第3課とゲームセンター企画、そして新ユニットの宣伝を開始する際の企画を進めます。その際に第2課に衣装案を出して欲しいです。メンバーの写真は書類にして送ります」


亮くんが空気を変えるべく、咳をして話始める。遂に新ユニット始動か。


「えーと、最後に警備課。会社のサイトにハッカーがいたので、退治しました。一応、各課被害ないか確認してください。それから、第4課の新薬の件はうちの課も人回すんで、安全を確認させてください。以上」


純がそう言って、報告する。それから、あ、と言って口を開く。


「社長、送り迎えやりましょうか?」


え?送り迎え?会社の?学校の?


「学校は…歩いていくからいいよ」


「送り迎えは全て私がやるので安心してください」


書記が私に言ってきた。その声はあまりにも必死だった。


「学校以外ならお願いしようかな…」


必死だったため、私は断れない。書記がうるうるした目で私を見てくる。


「羽空。俺はお前が安心だとは…」


「何言ってるんですか?私が今まで社長に手を出したことがありますか?」


純が反対し、書記が冷たい声で純に反論する。そうすれば、みんな何か言いたそうな目をする。何を言いたいんだろうか…?


「…別にいいんじゃない?実害ないんだろ?」


純のあたりから立っていた副社長の葉月が口を開いた。


「「…」」


「…ですよね!というわけで私が送り迎えします」


驚いて目を見開いている面々の中で書記が嬉しそうに口を開いた。


「ねえ、学校は送ってかないでよ?家から会社と会社から家だけだからね?」


私が釘を刺せば、書記が不満そうに頷いた。送る気満々だったでしょ。騙されないぞ。


「…俺、今日新しいブティックの説明会なんだけど…、話す内容書いてある紙ない?」


葉月がそう言って欠伸した。


「ああ、ある。これ」


茜がそう言って、書類を差し出す。


「ん…」


受け取った葉月は面倒くさそうに書類を読み始める。


あれで、誰もが納得するようなスピーチするから驚きだわな。あれが葉月の魅力だけれども。


「では、本日も頑張りましょう、よろしくお願いします」


私が最後にそう言って、今日の朝議は終了した。





10/9書記の車は高級車という記述を削除。

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