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ストーカーVSストーカー?

本日2回目の投稿となっております。


たくさんのブックマークありがとうございますm(_ _)m

Twitterのお陰ですかね!リツイートしてくれた方には感謝ですm(_ _)m


俺、赤羽海叶は現在白雪誠を尾行していた。そもそも、あいつバイトとか何してるんだ?MAIの事でもあいつを疑問に思ったのでとにかく尾行する。



ー 4時半、校舎を出る。


もちろん俺もこっそり跡をつける。


ん?曲がった。


「ぶっ、すいません」


「いえ、こちらこそすい…」



どうやら男とぶつかったようだ。




「え?なんでここに…」


「しゃちうむむむむ」


ん?この感じだと知り合いか?それとしゃちってなんだ?魚か?誠は魚なんて持ってたか?


そしてそのまま歩き出す2人。内容はわからないが、男の方が不気味な笑みを浮かべているのはわかった。


…イケメンだ。変なやつだけどイケメンだ。


何故か胸の奥がちくっとしたような気がしたが、きっと気のせいだろう。


そのまま、尾行続けていると何故かイケメンが怒ったような顔をしてこちらへやって来ている。


…ん?見つかった?


「ちょっと、そこのあなた」


どうやら見つかったらしい。


よくよく見れば、少し長い黒い髪を後ろで結い、ビシッとしたスーツを見事に着こなしていた。こいつこそ誠の言う売れるって奴じゃないのか?


「あなた、しゃ…白雪…さんを尾行してたんですよね?」


…おお、凄い噛んだな。


ここは、どう反応すべきだ?一応、どちらにも取れるようにしておこうか。


「…」


…何言えばいいかわかんねえ。どうやら俺の頭はお飾りの脳みそのようだ。


「無言は肯定と見なします」


どうしようか。首振ればいいのか?

ふと、怒った顔で男が俺の肩を掴んだ。びっくりしたのを誤魔化し、冷静な顔を作る。


「だ…」


「許しません」


俺が口を開くと被せるように男は言った。


眉を寄せて真剣な顔で顔を近づけてくる。近い!近い!


「そんなバレバレで見苦しい尾行は許しません!」


…。



…ん?今なんて言った?


男は俺の肩から手を離し、ガッツポーズで語り出す。


「ストーカーというものは美学が大事なんですよ!右に左に同じの平凡なストーカーは対象者に不快を与えます!ストーカーというものは対象者が不快に思わず、むしろストーカーなんてものを認識させないような…そう!透明人間のような感じでいなければならないのです!私はしゃ…白雪さんを尊敬しています!何事にも熱心で、周りのものにも分け目なく対応し、優れた判断力、秀でた才能。彼女の素晴らしさを目に焼き付けるために日々走っています」


え…こいつ重大な発言しなかったか?


ていうか、つっこみきれないほどのボケがあるんだが。俺はどうすればいいんだ?


「ですから、日々の観察から、物資の採集まで。白雪さんの考えていることをいつも読めるように訓練しているのです!」


「は…はあ」


やばい、生返事しか出来ない。


「私は白雪さんを神と崇めています!」


いや、そんな宣言されても…。

こいつ変態だ。


「それで、あなたはストーカーですか?」


最後に両手を広げてそんな事を聞かれた。

もう嫌だこいつ…。


「いいえ、違います」


これは断言出来る。断じてこいつと一緒の分類ではない。俺は単に誠が気になっただけだ。


「では、もうこのようなことはしないで下さい」


少しガッカリしたように言う男。俺は頭を縦にぶんぶん振った。


「では…失礼します。あ、くれぐれも私のことは白雪さんに内緒で」


「もちろんです」


こんなこと言ったら誠が発狂しそうだ。


俺は尾行を諦め、来た道を戻る。



少し離れた所で男が電話をしだしていた。


「葉月?ああ。尾行は止めさせたよ。彼はストーカーではなさそうだ。うんうん。え?また長ったらしい変態文句を言っていたんじゃないだろうねって?嫌だね、言ったよ。どこまで冗談か?さあ、どこまでだろうね。こればっかりはお前にも分からないだろうな」


残念ながらその内容は全く聞こえなかった。


俺には変態が話しているようにしか見えなかった。

そして、それがあの男の策略だとも知らず、そのまま帰るのだった。



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