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体力テスト2

「なあ、日向。今日さ、女子と同じで校庭だとよ」


委員長の木村がそう俺に話を振ってくれた。


「そうなんだ。それは、面白そうだな」


無難な言葉を返してジャージを着る。


「と言いながら、心の奥では走る女子の胸を考えてるんだろう?」


木村が肘で俺を突いてきた。


「ちょ、痛いって。そんな訳無いだろ」


木村はなかなか学校に来れない俺がぼっちにならないように気にかけてくれ、話しかけてくれるが少ししつこい所がある。


「へへ、日向はモデルのMAIとかと仲いいんだっけ?そうしたら、クラスの女子なんか興味無いよな~」


「いや、MAIはあっちから話しかけてくるだけだし、俺は好きな奴いるからそういうのはちょっと考えられないよ」


「え?」


木村が固まった。


「え?」


俺も釣られて固まる。


「お前…」


「おーい!急げ!チャイム鳴るぞ!」


木村が何か言おうとしたと同時に急かす声が聞こえた。


「ん?なんだ?木村?」


「いや、何でもねえよ」


気になったが、今はとにかくチャイムに間に合うため、走り出した。





「お、女子は50mか」


男子の誰かがそう言ってから、チラチラと女子の方を見る男子が増えた。少し興味があって、俺も見てしまう。


気になるあの子も友達と会話して、楽しそうにしている。


「日向くーん。誰を見てるんだい?」


「暮梨か」


横を見れば、暮梨がいた。いつもは日向なのでくんをつけているのがわざとらしい。


「別に、ただ、女子だって見てただけだ」


「へー、ほんとにー?」


「お前もか?お前もなのか?」


くそ、ここに第2の木村がいる。


「あのさ、日向が言っていた幼馴染みってこのクラスにいるんじゃないの?」


そう。俺はこいつにアイドルになった理由を聞かれ、幼馴染みについて話したんだ。それ以来やけに幼馴染みの単語を出されるんだがからかわれてるのか?


「さあな…怪しい奴はいるけど」


多分、そいつだけどな。



心の中でそう思いながらもはぐらかす。


「…ふーん」


お前もカッコイイんだから彼女いるんじゃないのか?


1度そう言えば、


お前に言われたくねえ!



って逆ギレされた。


「おい!お前ら、しっかりやらんか!女子をチラチラと見てんじゃねえぞ!」


体育の先生がそう怒鳴った。


ちなみにこの先生のあだ名は猿山である。苗字の花山と顔から取ったらしい。


俺らは先生に怒られないように女子から目を離した。


そのお陰であの子の走りを見逃した。




~誠side



「では、結果を記入してください」


先生の言葉に筆記用具を取り、体育館で体力テストの用紙を記入する。



えーと、まずは握力か。


握力45。


次いで上体起こしか。腹筋割れてないし普通なんじゃないかな?


上体起こし34。


長座体前屈は67。


反復横跳びは62。


持久走1000mは3分11。


50mは4秒23。


あ、これは2回目のタイム。やっぱり1回目は調子悪かったな。


立ち幅跳びは239cm。


ハンドボール投げは43m。


よし、得点は…満点で80点か。


え?満点なの?こんなに簡単でいいの?


「まこちゃん、どうだっ…え」


なつちゃんが話しかけてきて固まってるけど!明らかに私の点数見てだよね。


「は…はは。知ってるよ。まこちゃんの後ろで有志を見てきたからね。知ってる。あなたに私は勝ち目がなさそう…」


フリーズから再起動してなつちゃんが悟った目をした。やめて…そんな目で私を見ないで。


「身長と体重記入するからわからない人は聞きに来てください」


先生がそう言ったので立ち上がる。


「はあ、どうせ私はナンバー2なんだろうなあ。まこちゃんには一生叶わないんだろうなあ。モテたいよう…」


なんかなつちゃんがブツブツ呟いている。何を言っているかわからないけど突っ込まない方がいいんだろうな。


「よし、身長と体重書けたらアンケート書いて終わりです」


私は身長と体重をこっそり聞いて、こっそり書き込む。



身長は165。体重は×××。


え?体重載せろって?こればっかりは乙女の秘密かな?


ちなみにアンケートはあなたの運動部歴がとか朝食とってる?とかよくある健康テストみたい。


まあ、運動部歴は0だし、朝食は毎朝、結構食べてる。あ、運動は毎朝20分ぐらいは運動してるからね。運動部に入ってなくても太りません!…恐らく。



「ちょっと、白雪さん?」


提出すれば先生に呼び止められる。


「なんでしょうか?」



「えっと、これは冗談じゃないのよね?」


これというのは先生の手にある私の体力テストの結果かな?


「不正はしてませんよ?」


「…あなた素晴らしい逸材ね。良かったら陸上部入らない?」


先生の目が輝いた。私は申し訳ない気持ちで答える。


「お誘い頂いて嬉しいですが、私バイトがあるのではお断りします」


先生が悲しそうな顔をした。


うっ、すいません…。


「そう。しょうがないわね。バイト頑張ってね」


「ありがとうございます」


私はこの時知らなかった。この先生の言葉を他の生徒が聞いていて、私の噂が広まったことを。






「ねえねえ、聞いた?白雪さん、陸上部先生に誘われたの断ったらしいよ」


「え?ほんと?陸上部に誘われるなんて凄くない?」


こんな会話を偶然聞いてしまった私は頭を抱えた。


何もしてないのに…どうしてこうなった。


そうなつちゃんや有紗ちゃん、美智ちゃんに言えば、有紗ちゃんに頭を叩かれた。


「当たり前だよ!」


…解せぬ。



明日は更新できませんm(_ _)m


暮梨くんは少し前に出てきた、他者視点の方です。


体力テストの結果の方ですが、実際に見たことある記録にほんの少し色をつけただけです(笑)


結構(自分にとって)凄い記録を出す人いるんですよね~。恐ろしや。


Twitter始めました!フォローしてくれると嬉しいです。

@riariawhitesnowです。


よろしくお願いしますm(_ _)m


いつも見て頂きありがとうございます。感謝感謝です。



3/23

50m走のタイムを5秒代から4秒代に修正

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