プロローグ:いきなりぶっ込んだ社長
おはこんばんは!最初は三人称です。お楽しみください(*^^*)
「 別に、色々なことを体験することはいいことだと思っているわ!」
そう言った社長は、16歳。かの有名な世界で1番頭のいい大学バード大学を飛び級と首席で卒業し同卒業生の日本人メンバーで会社を始める。
その名も『白雪』。
あの小さな会社も3年で白雪グループと呼ばれるほどに成長した。そんな時に、唐突に社長が言った。
「ごめん、明日から学校に通うことにしたから」
その言葉に全員が口を開けた。
その場にいたのは社長ら入れて8人。白雪グループには7人の長がいる。
通称7人の小人。
そして、彼らにより、白雪グループは発展を遂げてきた。そんな数々の試練を乗り越えてきた彼らに難題が降りかかる。
『どうやって、奴(社長)を止めるか』
社長は真面目であり、天才であり、不可もない完璧無敵の少女。そんな少女を論破することなどこの世で1番無理難題だ。小人達は周囲を見回す。誰が先に口を開くのかの譲り合いを無言で始める。
そんな中、社長は下品にもテーブルの上に足を立てた。ダン!という豪快な音と共にテーブルが汚れてしまう。このテーブルは海外の有名な家具店から取り寄せたものなので、全員が心の中で
(あー....)
と残念そうに叫ぶ。
社長は気にせずに、自分の太股をパンと叩いた。豪快だ。ちなみにスカートなので、見えるか見えないかのところまでめくれ上がる。我慢出来なかった書記が叫ぶ。
「社長!お願いですから、そのようなはしたない格好をおやめください!」
顔を真っ赤にさせる書記は慌てて、社長の所へと歩み寄る。書記兼召使い兼社長のストーカーである彼は社長を神聖視しているのだ。
「おだまり、書記!」
社長がそう叫べば、書記の足が止まる。そして、社長が冒頭の言葉を叫んだ。
その言葉を論破することなど出来なかった。社長には高校生という体験がない。中学生もない。高校生を体験し、商品を開発するための糧にする。そういう意味も込められていた。そのため何も言えなかった。
「おい、どうするんだ」
7人の小人の1人、第1課『食品』部門の藤堂 吹雪がぼそりと声を出した。別名、食品界のプリンス。甘いマスクに華麗な仕草。白馬が似合いそうなこの男はこのメンバーの中では本性を表す。悲しいことに社長にはおじさんという呼び名を貰っている。
「どうしようもないな」
そう言ったのは同じく7人の小人の1人、第2課『衣類』部門の発芽 茜。自らがデザインした服を着こなし、モデルをしていることから、高嶺の美女とも呼ばれている。彼女はいつもお洒落に着飾り、クールな態度だ。
「そういうなよ、茜。何か方法はあるだろ」
7人の小人の1人、第3課『住宅等』部門の大峰 進がそう言って笑う。そのスマイルや豪快な仕草からワイルドが溢れ出ている彼には、『オジサマファンクラブ』という変なファンクラブが出来ている。見た目はカッコよく、女性に紳士的なことからそう言われている。
ちなみに、茜と付き合っていて、ファンクラブ公認で『美女と野獣』と言われているのを本人達は知らない。
「社長、やめてください」
真っ向から言ったのは、7人の小人の1人、第4課『薬・医療』部門の秋風 琴音。ショートカットに眼鏡、白衣を常に纏い、医師としても1人前。ものすごく几帳面な性格だ。ちなみに、『ことたんファンクラブ』というものがあり、日々、彼女の写真は高値で取引されている。スルメに目がない。重要な事なので2度言う。スルメに目がない。
「でもさ、制服似合うんだから良くない?」
そう言ったこの中で誰よりも幼く、背が低い彼は7人の小人の1人、第5課『娯楽・他』部門の夏目 亮。12歳でありながら、一般人から未来のスターを見つけ出し、大成功させ、曲や踊りの振り付けを行う天才少年だ。あどけなさを見せながらも目は1人前。彼だけはバード大学へは行ってないが、他のメンバーに劣らず、才能がある。
「ま、確かに。俺は別に構わないと思うけどね」
そう言った男は椅子にもたれかかる。彼は7人の小人の1人、警備課の東原 純だ。背が高く、男性が羨むような整った顔立ち、それでいて、常に周囲を警戒し、誰よりも武術で引き締まった体。正直言って、スパイも出来てしまう、男。それが純。
「どうでもいいも何も....ねえ?」
社長はそう言って部屋の隅で寝転がってポテチを食っている青年を見る。そこで、全員の顔が強ばる。
(いつの間に....)
全員がそう思う。純でさえここに副社長がいることに気づけなかった。そして、この部屋の人数は9人になった。
彼は白雪グループの副社長、西条 葉月。かっこいい身目であるが、髪もろくにセットをせず、ジャージでぼんやりしているため、イケメンさは消えている。ほぼ仕事をせず、常に遊んでいることからサボり魔だと言われている。公の場には大体彼が出るため、形だけのお飾りとも会社内で言われるが、社長はそうは思わない。やる時はやる男。それが西条葉月という人間だ。プレゼンも関わってないのに完璧にできるし、有能であるのは確かなのだ。
そして、最後に社長の名前は白雪 誠。彼女は葉月が返事をしないのを見て、自分で口にした。
「もう、入学届け出してあるし....」
「「「「「「ええ!?」」」」」」
行動の速さに全員が舌を巻くしかなかった。
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