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another side my school life

俺は本命志望校を落ちてしまった。



インテリジェンスに改造不可能なブレザーにアイロンをかけて

エリート街道まっしぐらに緩やかな長い坂の頂を目指すなぞという、

俺の描いた夢は幻、オワタ。


でもそんな絶望にそなえて俺は

アナザーエピローグ(?)を用意していたのだ。


予定としては、ガクランを改造し、

校則違反のかぎりを尽くす。


風紀、法律、道徳、

俺はルールというルールを背き乱し尽くす。


そうだ、彼女もとっかえひっかえで。


きっと俺が向かう薄汚れた水面下の舞台

に登場するヒロインたちは

貞操観念の欠如した

茶髪厚化粧の尻軽しかいない。


そうさ、俺はもう夢見ない。


俺は汚れてゆく。深く深く落ちてゆく。


BOYS BE全話分の純愛を制覇する夢はかなわぬとも、


今こうして、千人斬りというもう一つのアナザードリームを手にして

こんなにエキサイティングな希望と野望に

振るえている俺がいるじゃないか。


武者震いしてる?


夢破れたことで目覚めた武士の血筋。


武士は勉学より太刀捌き。


そう、

こうなってしまった全ては武士家系ゆえ運命なのだ。



ただ、現代には身分制度がないので

今の俺の剣技は社会には認められない。


そして

俺はこの教育機関という名目の皮をかぶった

動物園のゲートをくぐった時点で

社会的に畜生同然の扱いをされる。


もうこうなったら本能に身を任せるしかないじゃない。


動物園の動物にも動物園の動物なりの夢を探せばいいじゃない。


俺は

穴があればとりあえず挿れるという動物本能の原点を真っ当してみせる。


そして俺はこの自然界最強のオスとなる。


明日俺は髪を染める。真っ赤に。


これからは髪もろく切らないだろう。


とくに前髪はしこたま伸ばす。


俺のメンチを切れば想像妊娠なメデューサ・アイ・ビームは

最終兵器だ。

むやみに私生活で晒す安物ではない。


だが、あいにくガクランにサングラスは似合わない。


床屋では

「前髪はそのままで」

・・ってね。


あいつら

お任せだとやたら前髪おもいっきりカットしやがるからな・・。


思い入れの無い学校なのだから、

俺は先生だって気に食わなければ殴る。

殴られれば殴り返す。

退学上等。

俺にとって

この第二志望ルートの舞台は

ハナから遊ぶためだけの遊技場。

なんの未練もなく去ってやる。


俺は明日の俺の責任なんか持たない。


既に俺に失うものなんかなにもない。


怒鳴られれば、怒鳴り返すだろう。


そしてなにより恋愛だ。


俺の美貌を生かせば

きっと容赦なく初日からナンパし放題。


ガールフレンド100人できるかな。


100人と付き合いたいな。


初対面の女子たちへのセクハラも日常茶飯事(にちじょうちゃはんじ)になるだろう。



夢に破れ、夢を観ることを諦めた者たちの掃溜め


きっとそこで底辺の付き合いをしていたあいつらとも

また出会うことになる。


初対面の男子生徒はかたっぱしから喧嘩売る。


喧嘩を売られれば、よろこんでカートに放り込んでやる。


そして

その戦いの中で

やがて、この俺のドラマ作品に欠かせない

俺よりちょっと下くらいのルックスの

イケメンのライバルキャラが誕生すればいいな。


ちなみに本命高に受かっていたら俺は文武両道を身につけるべく

部活にも入ってただろう。武道を学んだかもしれない。


しかし、もう俺はアウトロー街道に足をつっこむわけだから

部活だのバイトだの、そんな健全な経歴は

俺には不釣合いなのだ。

むしろキズだ。黒歴史になってしまう。


それに最近背も伸びてきたし、

俺は体育はいつも人並み以上で

今までの俺の運動神経で

このまま発育すれば無敵じゃね? ってね。


それに何もやってないのに強いほうがカッコいい。


まさに不良ドラマの主人公だ。


しかも俺は美形なのだ。


ぶっちゃけ、

俺1人勝ちハーレム

でドラマにもならんかもなw


そう、

俺はとにかくグレる。


違反的、不道徳、反抗的なことは大体やるつもりだ。


中卒で就職してしまう、

中学卒業と同時に

不良まで卒業する

負け組みのあいつのぶんまで俺は

ダークサイドな青春を謳歌する。



そうだ、音楽や歌なんて今までずっと興味もなかったが


バンド活動、


不良にバンドは鬼に金棒。いいかもしれない。


とりあえずリコーダーやピアニカもろくに使いこなせないほど

音楽の通知表つねに1をキープしていた俺だから

ボーカルをやる。


不良仲間達と学校さぼって昼間カラオケで練習しよう。


少々下手だろうけど、俺は、美形ボーイだから大丈夫。

きっとルックスでカバーできるんじゃないかなー。なんちゃって。


まさにクールでサバイバーな艶消しブラックで塗装された

絵に描いたような不良ロード。


俺のドタバタラブコメ青春

不良人生が始まろうとしてる。


さあ、やりまくろう。


魅せてやるよ。


吹っ切れたものだけが謳歌できる乱れ櫻の舞。

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