表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/60

第52話 推しのためなら

「推し~~~~~!?」


 乱入してきた夏海が、まくし立てるように美香に詰め寄る。


「だ、だ、だ、だ、誰ですか……。ま、ま、ま、まさ、まさか、ももも、もんちゃんさん?」


「ももももんちゃんさん?」


 美香が、きょとんとして答える。


「私の推しは、未来様一択です」


「え? 未来?たしかにあいつは人気あるけど、この町では、勇気か真さん(もん弟)で二分してて、未来の人気はいまいちっすよ?」


「この町の人気は関係ありません。私の推しは未来様。それ以外はジャガイモです」


「ま、マジっすか」


「でも、彼はまだ高校生よ。だいぶ年下好きなのね」


「年齢は関係ありません。とにかく、彼のために生きているのです。

 あ、勘違いしないでくださいね?レベルの低いストーカーまがいの推し活とは、わけが違いますから。私の推し活は、崇高な思いを具現化しているだけなのですから。」


「そ、そうなのね。一体なんで、そんなに?」


「それは、私が社会人として銀行に勤め始めた頃、仕事がうまくいかず、公園でひとり悩んでいたときのことです。

 公園でサッカーをしていた少年時代の未来様……。彼にかけられたひと言を、私は胸に刻んで生きています。

 未来様にお声がけいただいたその日から、仕事も、それ以外のことも、とにかくすべてが良い方向に向かっていったのです」


 あ~、未来君、天性の応援者だったのね。


 そう考えれば、神じいさんに未来が選ばれたのも頷ける。


「で、これからどうするの?」


 わさびが尋ねる。


「とにかくこの町に家を見つけて、できるだけ近くで暮らしていきます」


「仕事は?銀行は辞めて来ちゃったんだよね?」


「そんなものはどうでもいいんです。幸い、私には絵師という裏の顔があります。SNSでそこそこ稼げていますので、この町で未来様と共に羽ばたいていきます」


「そ、そうなんだ。じゃぁ、明日、うちの社長に頼んで家を探してもらおう。今日はここに泊まってね」


 こうして美香と出会った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ