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7 恩恵の【種】が芽吹いていたようですよ。

長さは1メートル位で、太さは1センチ位の蔦が合わさって5センチ位であろうか?果樹の様に枝が横に広がっている樹木が・・【抜かれて】横倒しになっていたのだが・・


俺は「何か?実?が成っていますねえ・・」と言って、しゃがんで【変な木】に近づき、半透明の膜?で出来た【クルミ】大の変なプヨプヨした実を手で触ると・・


<キイー・キイ―>と小さく鳴くではないか!


「うわ!キモイ・・」思わず仰け反って距離を取る俺・・


「ヒャハハハ!やっぱり君も驚いた様だね!」と老人は悪童っぽい顔をして笑う。


会長はハウスの天井を指さして・・「この上の穴から種が落ちてきたんじゃろうな・・」と言う。


俺もハウスの天井と言うか、ビニール2枚が貼られたハウスの屋根の方を確認し


「ああ・・カラスがハウスの屋根に穴を開けたのですね、そこから【種】が落ちてきて・・芽吹いたとでも?何の種なのでしょうかねえ・・」と尋ねると・・


「なんじゃ!事務長・・ワシより若いのに、もう忘れてしまったのか?天女が言っておっただろう!【種を蒔く】から頑張れ!とか何とか・・」と怒られた。


俺は「じゃあ・・このキモイ蔦?が天女が言った【種】なのでしょうか?」と不安そうに聞くと・・


「これは【恩恵】だろうよ・・天女がワシらに【与える】という風な言い方をするのなら、きっと!有用な何かだとワシは思うのじゃ・・」


俺はもう一度【キモイ木】を見下ろして・・「恩恵ですか・・美しい天女がキモイ木を与えたと?」と言うと・・


会長は何か昔を懐かしむかの様に・・「大正時代には、ラジオドラマで中国古典の話をしておった・・たしかワシの記憶では【天女は足がヘビ】だったはずだ!」と強い言い方をした。


俺は天女の【下半身】を思い浮かべ・・「あ!そう言えば、天女の履いていた【腰巻き】ですか?異常に長かった様な気がします!」と答える。


会長は・・「そう?だったかな・・オッパイは見えないし・・オ〇ンコも見えなかったし・・足?はて・・」と、タダのエロジジイである事が発覚したのであった。


====【ステータス】を得たよ==


俺は肝心な事を会長に質問した・・「先生!それで、ステータス画面の取得の条件は何ですか!」と。


会長は【キモイ実】を指さし「ワシ、農機具で木を倒した時には何も変化を感じなかった。じゃが、倒した後に誤って【実を踏んだ】時に・・ピコーン!とか言う音がして、頭の中に声が流れたのじゃよ」と説明した。


俺は「じゃあ・・【キモイ実】を潰すと【ステータス】が得られるのですね」と言いつつ・・


ブチ!と・・1個の【キモイ実】を踏んだ・・何も起こらない・・う~ん!


会長は俺に言う・・「ほら!そこに【動く実】があるだろう!君が驚いて尻餅をついたヤツじゃよ!」


俺は「尻餅ついていないですからね!」と反論しつつも、変化に対応できている後期高齢者に感心してしまった。


「あ!これだ、コレ・・それ!」と言って手で握り潰すと・・


<ピコーン!初討伐により、ステータスをアクティベーとします>と言うアナウンスが脳内に響いたのだった。



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