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4 突然の来客の話にも~付いて行けていないのですよ。

=====1月20日=====


Y県の冬は長い・・早い時には10月から雪が降り~4月になっても雪が降る。


ちなみに【Y県条例】では、12月~3月までの間は必ずスタッドレスタイヤを装着しないと違反になるのだ。


チン・チン~チリン~エロ・チチ~ン(そう聞こえた)


コミュニティセンター入り口に【仕込んだ】鳴子が来客を告げる・・


「すいません。Yテレビの者なのですが・・」と言う若い男性の声により、女性事務員さんのテンションは上がる・・


「ハーイ!どうされましたか?」(笑顔で応対!100点をあげよう・・)


俺は男性に対して「どうぞ!中へ」と応接ソファーに案内する。


男性は名刺を出すと「私はYテレビとYラジオの制作を担当する者です。気軽に【AD】と呼んで下さい!」と自己紹介をする。


そして「以前、当コミュニティセンターで【集団催眠】が発生したと聞いて、取材を申し込みに来ました。ああ!市役所の広報担当の方には許可を得ております」と語る。


【Yテレビ】は当県において【ザ・親会社】という隠語を持つほどの権力を持つ組織であり、報道機関のみならずバス会社、情報処理システム、美術館等の多角的経営を行う【地方のドン】が個人所有する非上場企業である。


俺はニコニコしながら「若い人は誰も見ていないそうですね!」と言うと【AD】は・・


「ハア~本当に残念です。こんな歴史的瞬間に立ち会えないなんて!何か情報はありませんか?報道する、しないは別として・・アメリカやヨーロッパでは【大事件】として話題になっているのですよ!」と言うではないか。


俺は「え?ネットでは何も出て来ないのですが・・」と言うと、【AD】はノートパソコンを取り出し、画面を俺に見せた。


「20✕✕年 〇月〇日 △△国 記者クラブ会場において、某国の財務関係の報道官が【キレて】記者に怒鳴っている動画です」と言う


記者クラブ?の前の演壇で一人の報道官が【怒鳴る】声が低音質で流れる


<<・・ペーパーマネー・・  >> 英語?の会話であった(と思う)


「すいません・・私は高卒なので英語が聞き取れないのです、ハハハ」と言う懇親のジョークも【AD】の耳には届いておらず・・動画を食い入る様に見ている・・



『パーン!パーン』


キーン(マイクのハウリング)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バタン・・・・・・・・・・・・ゴロン・・・


キーン・・(マイクのハウリング)・・・ドタバタ・・ドタバタ・・


「ここで動画は終わりです。これは20✕✕年にネットに流れ~削除されてはアップする・・という繰り返しの動画なのです。


俺は動画を見終わると・・背筋に冷たいものが流れ・・


【AD】に対して「こ、これって殺人動画なんじゃあ・・」と声を荒げてしまう。


「ええ、殺人です。【彼ら】は口の軽いオウムを始末したのです。」と、若者とは思えない落ち着きを持ってしっかりと答える。


更に「情報を貰おうとしているのに、私の事を語らないのはフェアではないですね」と言いながら身の上話をするのだった。



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