2 高齢男性は~案外エロいものですよ。
「心が読まれる?」俺は余計な事を考えない様に試みるのだが・・
<スキル?技能の事でしょうか、無償の恩恵は与える事ができません>
<いいえ・・理由はあなたがどれだけ世界を汚したか!考えて下さい>
<できません・・> <いいえ・・>
という風に・・俺が何も考えてもいないのに、女神の答えだけが頭に響く・・
誰か他の人の質問への回答も【俺の頭】に響くと気が付いた時・・
<最後に・・子供達よ!私には【種を蒔く】事しかできませんでした。どうか一人で困難に立ち向かって下さいね・・>
と言うと、天女?は中空からス~っと消え去ったのであった。
その後・・ゴトン!と扇が床に落ちて、ドスン!と踊り手が尻餅をついたのであった。
=====ざわざわ~ざわざわ====
50人の高齢者(俺は違う!はずだ・・)らは、お互いを見渡し・・<今の見たか!> <見た・見た・・> <オッパイが見えなかった!> <下の方も微妙に隠れて・・>
みんなアホで俺は少しホッとした。
俺はすぐに【パンフレット】にボールペンで、出来る限り女神の言った内容を書いた。
「事務長!途中だが、閉会しようぜ!」と最年長の【連合会長】から声を掛けられ・・
「え~誠に残念ではありますが、ここで閉会したいと思います・・」
俺の挨拶に拍手する余裕のある者は、誰一人いなかった。
高齢者らは、皆無言でコミセンを後にした。
「事務長?もう閉会ですか?」と俺に声を掛けたのは、20代の若い女性事務員である。
俺は「さっき、女性の声が聞こえなかった?」と聞くも「いいえ」と答えられ・・
神様?から見て・・58歳は高齢者なのだなあ・・と今日一番のショックを受けた俺であった。
===1月9日20時零分 ===
ガラガラ~「ただいまー!」と、夕方帰宅した俺は・・すぐに茶の間に向かうが・・
【横になってTVを見ている3人の家族】が居た。
俺は、日中の【天女の降臨】に興奮が覚めやらず、家族に対して「今日さあ!コミセンに【裸の女神?天女?】が出現したのだよ!諸君」と教えるのだが・・
30歳間近の【長男】は・・ゴロゴロ~「あっそう・・」とダイエットボールに乗って背伸びしている。
24歳の【長女】は・・「それって、お母さんも見たんでしょう?最近の技術って凄いね!」と、若干興奮気味に言うものの・・【体育座りでスマホ動画を見て】言うので・・父親のテンションを【哀れ】に思い・・合わせてくれているだけの様子だった。