1 365日後に世界が変わるそうですよ。
==1月9日===
今日は20XX年の1月9日の【成人の日】である
Y県N市の【アカーユ村】のコミュニティセンター内において地区役員らが集まって、新年顔合わせ会が開催されていた。
「新年!あけましておめでとうございます。3年ぶりの【新春顔合わせ会】が開催された事を心よりお慶び申し上げます。」と挨拶するのは俺。
俺はこの村の公民館・・カッコイイ言い方をすれば【コミュニティセンター】の事務長である。読者の皆さんは、気軽に「事務長」と読んで欲しい!
パチパチ~パチパチ・・俺の挨拶に対して50名の参加者から拍手が送られる。
コロナで長らく行事が中止されていたので、久しぶりの会合に喜ぶ参加者は多いのだった。
俺の挨拶が終わると、地区の婦人会による【初舞い】が行われる。
「続きましては、【アカ―ユ村】きっての踊り手!若さは無いが味がある!アカ柳流師範【レッド松本】さんの登場で~す。」
事務長と言っても、女性職員と2名体制の小さい公民館なので、【司会】【進行】【録画】【音響】と・・何でもやらなければならぬのだ。
イヨ~ポン!ポン!ポン!(俺が叩いている音)
それなりの値段がしそうな着物を着た【オバサン】が、扇を器用に回しながら踊る
しかし急に・・オバサンが扇を【手放し】~ゴトン!と落ち・・ない?
====お告げは突然に====
俺は【不思議な感覚】に気が付いて、手を動かそうとしたが・・「動かない?」独り言を言うも・・声が出ない?
「何か・・気持ちが悪い・・」そう思って周りを見渡すと、【司会者】でもある俺を、多くの参加者が【イスに座った】状態で、助けを乞う様に見つめている。
<ようやく波長が合いましたね・・私は【この世界の神】です>
と言う声が頭に響いたので、前を見直すと・・【天女?】20~30代位の美しい女性が上半身をモロに出し、乳房が微妙に羽衣?で隠れて見えないのであった。
下半身は薄い中華風の腰巻の様な衣装で、これまた見えそうで見えない!
そんな馬鹿な事を必死になって考えていると・・
<365日後に、この世界は変わります。若い人は変化に対応するでしょう。しかし【あなた方】高齢者は難しいかもしれませんね・・>
たしかに・・言われて見れば今回の参加者50名は全員65歳以上の高齢者である。
「58歳の俺は若くは無いのだろうか?」そんな事を真剣に考えていると・・
<ハイ!特に高齢化率の高い地域には【恩恵】を与えることが許されました!>
という女神?の声が聞こえた。
俺はハッとし「これが・・異世界転生ってヤツか!」と考えると・・
<いいえ・・あなたがたが現に暮らしている【この世界】が変わるのです。それ以上は制約で言えません>と駄目出しされてしまった。