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咎の味

同胞はらからの血潮とその叫びを

贄にして咲くのは咎の華


白い悪意を胸にいだいて

満たされぬのはあの頭蓋だけ


夜目の効かぬ鴉と踊り狂い

間誤まご付いているのは貴女だけ


見知らぬ存ぜぬと認められず

見惚れているのも貴方だけ


罪なき罰を捜して千鳥足

溺れる藁さえも見付からず

際限ない渓谷に溺れ疲れて

転がり落ちる先は同胞の

血潮に塗れた咎の華


る間もなく両手を縛り上げ

踊らされるのは胡桃割り


助けも来やしない炉の中で

手を伸ばすのも貴女だけ


焼き染められた指と骨

爪の臭いと皮脂の露

燻む鏡に映るのは

貴方ではない貴女だけ


人形遊びと御飯事

どれもお熱と言うよりは

死に物狂いと笑われる

けれど綻ぶのは貴方だけ


稚拙なわざとその策の妙

詰めの臭いは華の味


腐った蜜に酔わされて

片手の迷子は炉の前へ


同胞の血潮とその叫びを

贄にして咲くのは咎の華


狂い咲くのが常の華

道なき道端を埋め尽くす


見咎め惚れるのも貴方だけ

止まらぬ劣情とあの頭蓋を

砕いて沁みるのは蜜の色


骨身まで焦がして手にしても

いつも裏切りは蜜の味

いつまでも変わらぬ咎の味

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