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かすみ

生きてるようで死んでいたい

霞のようにただありたい

誰の邪魔をするでもなく

何かを残すわけでもなく


「人畜無害(面白くない)」とは評され慣れた

あゝそうです、平和主義者です


争いなんて無駄なこと

夜食のカロリーがもったいない


もっとスリムでスマートで

シュッとした生き方が

出来ないからただただ死にたい


生きてるようで死んでいたい

霞を食って寝ていたい

己の意志を貫くでもなく

突き通すような主義もなく


明滅するタブレットに映った

流行ってるらしいキャラを見詰めてぼけっと

ただ独り呟く

尊い


「大人しい(面白くない)」とは言われ慣れた

あゝそうかい、昔からませてたからね


怒らず靡かず我感せずに

悪友とは進んで縁切り


あゝ「もっとちょけろ」と仰られましても

期待に応える気もすべもないので

鏡を指して言い返す

「君の面がいっちゃんおもろい」


親しき中にも礼儀あり

どの口で言うかそんなこと

誰の邪魔もしない代わりに

誰も私に文句言うな


日が暮れかけた公園の隅で

無邪気なバイバイ耳にして

ただ独り呟く

尊い


「真面目だね(面白くない)」とは言われ慣れた

あゝそうです、貯金が趣味です


人付き合いが少ないお陰で

財布の出番がないのでね


あゝ、もっとちゃんと上手く生きないと

陰で無愛想ってレッテル貼られる

そんな無意味な強迫観念

抱え込んで唾を飲む

日曜の午後6時


賑わう街の雑音の中の

仲睦まじ気な笑顔を傍目に捉えて

ただ独り呟く

尊い


誉められるときは決まって

「優しいね(面白くない)」と言われ過ぎて

もはや声を出すのもダルくなってきた

とき

どうして人は争うのだろと

無意味な思索を始める


もういっそ滅べば楽になるのに

あゝ、人間はそうしない(そうならない)


平和を愛すと嘯くは

トラブル拒否ってるだけで

ドン詰まりまで落ち込む


やるぞやるぞと脅しが虚しく

心をじわじわ突き刺してく

鈍感に苦笑いしてみて

もはやイカンと言う口も乾いた


いっそ背後から刺して終わらせて友よ(エネミー)

気付かぬふりで死んでみたいから

きっと今ほどさして変わらぬ未来を(現実)

尊いふりして生きるのは飽きた

拝金主義も将来が怖いだけ

生きてるようで死んでいたい


あゝいっそもっと苦しい今が

目の前に転がってたら

喜劇の一つにでも仕立てて

きっと名声得られたのに


努力とは無関係なところで

美麗と謳われ困惑してる

少女の画像に

ただ呟く

尊い


健気な姿で死んでいたい

常に被害者面でいたい

そんなわけにもいかないので

いっつも敵を(被害者)探してる


ここは地獄か、にしちゃ生微温い

生きてるだけで贅沢だ

けど

誰かに認められるわけでもなく

誰かを認めるでもないから

生きてるようで死んでいたい


「静かだね(なんか怖い)」とは言われまくってる

ええ、そうですか? お喋りですが


そんな評価を踏み躙るように

戯けた顔して踊りましょう


あゝ、もっとちゃんと上手くしっかり擬態しないと

都市の中で死んでいられない


無害なようで悪意あり

そんな素振りを見せることもなく

ただ独り、道化でありたい


眠くなったらこのコーヒーを飲もう

睡眠薬も忘れずに

ちゃんと健康気遣って

ネットで買ったサプリメントも一緒に


ただ暗いところに行きたい

塵のように消えてしまいたい

そんな願望捨てて生きても

ただただ肉の塊になる


幸福感に包まれてないと

瞼閉じることができない

から

流行らないポップスかけて

霜夜月しもよづき、噛み締め眠る


餓えた街の喧騒の中の

静かな暗い部屋の隅っこで

独りただ呟く

尊い


真夜中25時くらいに目が覚めて

無意識に靴を履いていた

冷えた空気と熱い下腹部

気色悪くて大通りに飛び出す


ネオンで着飾った街の中の

ディスプレイに向かって溜め息

独りただ呟く

尊い


死んでるようで生きている

霞以外も食っている

けど

そんな素振りも見せることもなく

ただただ霞のようにありたい


跫音も立てず忍び生きてる

人が多いこの街の喧騒の中の

ディスプレイに照らされた少し明るい部屋で

真夜中25時くらいに

独りただただただただ呟く

さびし

霜夜月は造語です。

僕が知らないだけでありそうな言葉だなとは思ってる。


さんま食べたいから内蔵ズレそうまで、ちょっと頭がおかしい人ムーブが過ぎてると思ったので、幾分かまともなものを投下しようと思い書き始めたらこうなっていた。


さんま食べたいの後書きでも書きましたが、いやぁ自分の思考というか、観念さえも思い通りにならないものですよねー。

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