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俺の日常非日常  作者: 本樹にあ
◆海の過去編◆
53/91

番外編!第七幕~琴音的観察日記ぱーとつー(part2)~

番外編です

今日、私こと竹田(たけだ) 琴音(ことね)は、あることに疑問を抱いていました。


実は、私の兄である秋兄ぃこと竹田(たけだ) (しゅう)の帰りが遅いのです。


その時私は、秋兄ぃにおつかいを頼んだのですが……。近くのコンビニによるだけなのに、異様に帰りが遅かった。それも毎回。


そんなわけで、今日はある事を胸に、秋兄ぃにおつかい頼んでみました。


そろそろ秋兄ぃが出る時間。…………私は尾行を開始します。



番外編!第七幕

~琴音的観察日記ぱーとつー(part2)~



【時間.13:25 場所.竹田家前】


どうも! 琴音だべさっ☆(初っ端からキャラどうした)


現在秋兄ぃはキョロキョロしております。まさかもう迷った!?(いやそれは無いだろ)


……よーく耳を済ませると、秋兄ぃが何か呟いている事に気がつきました。

えーと、なになに……?


「今日はどっちから行くかな……。この前は右だったから……右に行くか」(なんで!?)


なんでっ!?(やっぱりお前もそう思うか)


秋兄ぃは右方向に歩きだしました。


尾行を続けます。



【13:40.近所の公園前】


どうも琴音です。

あれから15分。何の進展もございません。


引き続き追跡します!



【13:50.コンビニ前】


琴音だっちゃ!(この10分間で何がお前をそこまで変えたんだ)


えー、何事もなく、無事コンビニに着きました。

正直何事もなさすぎて暇です。(なら帰って勉学に励め)


「うーん、このコンビニは漫画が少ないんだよなぁ………違う場所にしよ」


え? 秋兄ぃちょっと、いつも漫画読んで帰って来てたの? だから遅かったんだ。(早くも謎解明。さぁ帰ろう)


あっ! 秋兄ぃが歩き出した!! 追います!!(帰れよッ!!)



【13:55.路地裏】


ここどこ!?(この5分間で何があった!!)


あ、どうも琴音どすえ~(あんたどこの人だよ)


なんか見知らぬ細道に入って行く秋兄ぃ。『近道しよう』って呟いていたけど……ここどこ!?(あー、これ迷うフラグだわ)


ひ、轢き続けます(怖っ!!)

あ、間違えた、引き続き追跡します。(間違えんなよっ!!)



【14:10.草むら】


はい迷いましたとさ。めでたしめでたし。(あんたどうした)


もうなにここ!? なんで秋兄ぃ草むらなんかに迷い込んでるの!?

もうやだよぉー。さっきから蚊がたくさん襲ってくるよぉー! もうやだぁー!!(だ、大丈夫かよ)


「うわっ!?」


な、なに!?

突然秋兄ぃが大声をあげました。なんだろう。


「ビックリしたぁ。ここに琴音がいたらお騒ぎだなぁ」(どうでもいいけど独り言が多いなこの男は)


ん? いったいなんだろう。

ちょっと見てきます。(お、おいバカっ!! やめっ!!)


いぃぃぃやゃぁぁぁああああぁああぁ!!!!! (ミミズ大量発生中)


(っておい! どこ行くんだよ!!)


(幸い、兄貴には気付かれていないようだ)



【14:30.草むら】


はぁ……はぁ……ぐすっ………(な、泣いてる)


こ、こ、こ……こ、……ここ、こ……ぐすっ……(早く泣きやめよっ!!)


こ、琴音です……もう帰る。もう帰る。今帰る。絶対帰る。(あ、足元にカエルが)


いやぁああぁぁぁああぁあああ!!!!


(だからどこ行くんだっ!!)



【14:40.道路】


も、もうやだぁ……もう死にたい!(早まるなぁ!!)


あ、秋兄ぃだ。(たまたま発見。つかあの男まだこの辺うろついてたのかよ)


何とか草むらも脱出できたみたいだし………張り切って行こーぜー!(テンションどうした)



【14:45.コンビニ前】


拙者琴之丸でござるっ!(なぜに侍、なぜ男!?)


なんかたまたまコンビニがありました。

よかった……これで買えるね。


あ、ユキちゃんだ。


「お、白河じゃん。どうしたんだこんな所で?」


「なんだ、秋先輩ですか。琴音っちは一緒じゃないんですか?」


「それがさぁ、あいつってば、俺にアイス買ってこいとか言いやがってさ。『嫌だ』って言ったら蹴りとばされたんだよ」


そ、そんなことしてないよっ!?


「へぇ、琴音っちもやりますですね」


「そうなんだよ。あいつ女のくせして乱暴で……まるで熊だね。熊」


秋兄ぃ……あとでコロス(これはあの男が悪い)


「秋先輩、そんなこと言っちゃダメですよ」


「いや、でもあいつちょっと男っぽい所あるだろ? もうちょっと女の子らしく知ってもいいと思うんだよ」


「琴音っちって男っぽいですかね……?」


「おう。もっとこう『お兄ちゃん大好きっえへっ♪』みたいなさ」


そんなキモい妹いねーよっ!!(口が悪いぞあんた)



【14:50・コンビニ前】


どうも、琴音ですぜぃ! (そんな毎回キャラ変えなくていいから)


ユキちゃんとの話を終えた秋兄ぃは、やっとコンビニ内へと入って行きました。

やっとです。やっと。


もう家出てから一時間以上経ってるんだよっ!? もう秋兄ぃ寄り道しすぎだよッ!! (そんなにキレるなよあんた)


それにしても……女の子らしく……かぁ。(おい、なんだ急に)

私って男の子っぽいのかなぁ……はぁ………(兄貴の軽はずみな言葉でめっちゃ気にしちゃってますけどっ!! 謝れよ兄貴!!)


……やったね♪(嬉しいのっ!?)

………はぁ………(どっちだよっ!!)



【15:20.コンビニ前】


……………琴音です……(ヒ○シです……みたいになってるぞ)

兄貴の立ち読みが……妙に長いとです……(だからヒ○シかっ!!)


って、私はヒ○シかっ!! てか古くて誰にも伝わらないよッ!! って失礼だよッ!!(お前はノリツッコミのスペシャリストか)



【15:30・コンビニ前】


はぁ!? 秋兄ぃは何考えてんの!? (おいおいどうした)

女の子待たせるとか最低だよッ!! (お前が勝手に待ってるだけだろ)


あ、ヒロ……琴音です! (今ヒ○シって言おうとしたろ)


まったくもう、秋兄ぃってば遅いんだから。いったい40分間も何読んでるのよ……。


……まさかド○えもんとか? (子供かっ!!)

それともクレヨン○んちゃん? (だから子供かっ!!)


……はっ!? まさか秋兄ぃ……あ、あれとか……!? (い、いや、あの男に限ってそれは……)


い、いやでもしょうがないよね。秋兄ぃだって男の子だもんね。さすがの秋兄ぃも、それくらい読むよね! (ま、まぁ、あいつも男だしな……)


で、でもやっぱり……妹としてはちょっとなぁ(ま、まぁそりゃそうだろうな)


……秋兄ぃも好きなんだね。こ○亀。(こ○亀かよッ!! 俺一人で恥ずかしいわッ!!)


秋兄ぃも警察官に憧れるんだね。男の子だもんね。(もう俺生きて行けないよッ!!)

でも警察官は怪我するかもしれないし。妹としてはちょっとね。(そしてなんで兄貴は警官目指すことになったんだ)




それにしても………恥ずかしい勘違いしないでよね。(俺に絡んでくんなよっ!!)



【15:35・コンビニ前】


あれから五分後、とうとう秋兄ぃがコンビニから出てきました。


左手にはレジ袋。右手にはレシートを持って歩いて来ます。(アイスの他にもいろいろ買ったご様子)


とにかく私は元気ですっ! (要らんご報告ありがとうございます)



【15:40.細い道】


コンビニを出て左方向に曲がった秋兄ぃは、人通りの少ない細道へと入って行きました。

左手にはレジ袋。右手にはレシート。口にはあたりめ。(するめをご賞味中の兄貴)


いいなぁ、私も食べたい。実は私、するめは一番好きな食べ物の次の次の次の次の次の次くらいに好きな食べ物なんですよっ! (リアクションしづらい順位だな)


まぁ、そんな冗談はさておき。


今の私はことごとく怪しい状態だと思います。(そりゃあ、ねぇ)

マスクとサングラスを着けてニット帽をかぶっております。(不審者かよ!)


まぁ、そんな冗談もさておき。(さっきからよしなさいよ)


引き続き飛行します! (飛んでんのかよ)


あ、引き続き密航します!! (バカかお前)


違った、引き続き進行します!! (なにがだよ)


間違った、引き続き復興します!! (頑張ってくれ)


あーもう! 引き続き転校します!! (引き続くのかそれは)


間違えました、引き続きうjmdこうします! (日本語でおk)


噛みまくりました、引き続き抵抗します! (頑張ってね)


もう嫌だ。間違えすぎた。恥ずかしい。(一句詠んだね)


引き続き暴れ回ります!! (落ち着け)


まぁ、そんな冗談もさておき。(そう来ると思ったわ)


引き続き尾行します!! (はい、よく言えました)



【15:50.見なれた道】


こんにちはみんな! 竜○レナなんだよ! だよ! (嘘だっ!!)


はい、琴音です。暇すぎてアニメのキャラクターになりきってました。すみません。


秋兄ぃを追っていましたらですね、よく見なれた道に出ました。それもそのはず、だって通学路ですから。(と、言う事は……?)


あのコンビニ、意外と近かった。(はっはっは)


まったく、どこをどう行けばあんなに遠回りできるのか知りたくて知りたくてたまらんですよっ!! (キャラがおかしいぞ)



【15:55.見なれた道(自動販売機前)】


ぼくコトえもんです~。(やめなさい)


はっはっは! 実はコトえもんではない! 琴音だっ! (当たり前だ)


秋兄ぃが自販機の前で何かをしています。………細工(さいく)? (犯罪です)


あ、なんだ。飲み物買うのね。(だろうね)


何の飲み物買うんだろう………。

…………なんの………。なん…………の……………。


………あぁもう! 買うならもっと早く買いなよっ!! なんでいつもそんな遅いの!? (財布を取り出すのに20秒近くかかっております)


………ところで、秋兄ぃは何が飲みたいんだろう。

ここからじゃよく見えない…………。


移動だっ!


―――――おっ、ここならよく見える。(移動しました)


…………あぁもう!! 早く選びなよっ!! なんでお金入れてから選ぶのっ!? あらかじめ選んでおきなよっ! イライラするなぁ! (いるよねー、そーゆう人)


早く選ばないと近所の子供か誰かにイタズラされちゃうよ。(選んでる最中に後ろからピッて押されて、飲みたくもないものが。定番はおしるこや青汁)


早くしないと、後ろからズシャッてやられちゃうよ。(何の音だ。通り魔ですか?)


あっ! 秋兄ぃが自動販売機に手を伸ばしたっ! とうとう買うんだね!? (盛り上がり過ぎだ)


秋兄ぃがとうとう自動販売機の………お金返却のレバーに…手を…かけ…まし…た……と。


買わねーのかよッ!! (買わねーのかよッ!!)



【16:00.もうすぐ竹田家の道】


どうも! ポケ○ンマスターになりました! (何の話だよ)

まぁ、冗談ですけどね。(そりゃそうじゃ)


秋兄ぃは鼻歌を歌いながら歩いております。


秋兄ぃ……なんでよりによって鼻歌が国家なの…………(変な奴である)

それも結構離れてる私にも聞こえるほどの大きさで………(それは恥ずかしい)


ほらっ、通行人の人たちに思いっきり見られてるよ。(その状況に気付いた瞬間恥ずかしいだろうな)


………あ、気付いた。って早ッ!!! (ダッシュで逃げおったわ)



【16:05.竹田家付近】


はぁ……はぁ……こ、琴音……はぁ……(兄貴を追いかけたので息切れ中のようです)


こ……こ……子供割っ! (なにも無理してボケなくても)


……はぁ……はぁ……。(大丈夫か)


なんでこんな暑い日に全力投球しなくちゃいけないのかな……(投球したのかよ)

あ、間違えた。全力疾走だった。(アホですか)


と、とにかく秋兄ぃは顔を真っ赤にしながら壁に手をついてます。(どんな状況やねん)

どうやら息切れで休憩中のようです。(猿とかの『反省』のポーズじゃなかったのか)


み、見守り続けます。



【16:15.竹田家付近】


休憩長いよッ!! (あれから10分間動かない兄貴)


あ、コトトギスです! (とうとう鳥類になられた様です)


鳴かぬなら 殺してしまえ コトトギス by琴音。(数多(あまた)ある 種類の中から なぜそれを……by俺)


…………………………(どうした?)


べ、別にスベッた訳じゃないよっ!? (はいはい)


と、とにかくですね。秋兄ぃが動くまで見守りたいと思います!!



【16:20.竹田家付近】


琴音だよいっ! (だからキャラ変えんな)


秋兄ぃがとうとう動き出しましたっ!

やっとです! やっとなのです!! やっとだよ!!! (だから喜びすぎだ)


秋兄ぃはまっすぐ歩いて行きます。ようやく家に帰るようです。


いやぁー、それにしても良かったよ。遅れていたのは立ち読みのせいであって、道に迷っていたわけじゃなかったんだもんね。(いや、一応迷ってたぞ)


……………はっ!? 今気付いたけど、私が家にいないとまずいんじゃ!? (まぁ、おつかい頼んだ張本人だからな)


秋兄ぃよりも早く帰らなきゃ! 急げっ!! (おいおい)



【16:30.竹田家前】


ぜぇ……ぜぇ……(呼吸音大丈夫か?)


こ、ごほっごほっ!! けほっ!


こ、琴音です……。

よ、ようやく到着しました、琴音です……(二度も自己紹介しなくてよろしい)


秋兄ぃはまだ来ていないみたいです。

………って、来たぁ!! 早く自分の部屋へ逃げろっ!! (お前はいったい何をしている)



【16:32.琴音自室】


琴音です!

やはりオチは私の自室なのでしょうか。(知らんがな)


『ただいまぁー』


秋兄ぃが帰ってきたようです!


『琴音ー、琴音はどこじゃー』


秋兄ぃが階段を一段一段丁寧にゆっくりとドタドタ駆け上がってくる音が……(どっちだよ)


『琴音ー?』


「あ、私は部屋にいるよー! ちゃんといるよー!」


『あ、あぁ、開けるぞ?』


「うん!」


私の返事を聞いた秋兄ぃが、部屋のドアを開け入ってきました。


「うわっ、お前片付けろよ」


秋兄ぃはいつも余計な事を言います。(これはお前が悪い)


「そんな事より、ちゃんと買ってきてくれたの?」(そんな事とは何事だ)


「そんな事じゃねーだろ。お前知ってるか? 散らかっている部屋にはなぁ……悪霊が住み着きやすいんだぞぉー!?」(この男、やはり怖がりである)


「うん、悪かったよ。私もやらなくちゃいけないと心では思ってるよ。でもね、みてみなよそこに散らばっている衣類や道具達を……!」(シワだらけの衣服、壊れた道具達が散らばっている)


「……なんだよ」


「例えばこの折れたえんぴつ。秋兄ぃはどう思う?」


「捨てればいいと思う」(ごもっともで)


「そんな事してみなよ。鉛筆の神様が泣いちゃうよ? 可哀そうだと思わない?」(お前は何様だ)


「……そうだな。えんぴつだってちゃんと人々の手で作られてるんだもんな……なら、次からは大事に使ってやろうぜ」(兄貴はイイこと言った)


「いやそんな話じゃなく、捨てたらかわいそうでしょ? だから私は、こうして心を広くして取っておいてあげてるのよ」(お前はへ理屈のスペシャリストか)


「…………………琴音。整理整頓が出来ない女はモテないぞ」(兄貴はイイこと言った)


「私は別にいいもん。一人でも」(そういう問題ではない)


「………はぁ………琴音さ、部屋散らかってると………」


「なにさ?」


「………虫…()くぞ」(兄は無情にも言い放った)


「秋兄ぃ早く出てってよっ! これから大掃除するからっ!!」(効果は絶大のようだ)


「じゃあ頑張れよ。力仕事があるなら俺も手伝ってやるからよ」(この兄貴はホントお人好しである)


「分かったから早く出てってよっ! む、虫が出てきちゃう!!」(効果は絶大のようだ)



こ、琴音ですっ!

もう終了っ! 終わりっ! これから片付けなくちゃいけないから!


あぁもう! なんでこんなに散らかってるのよっ! (自業自得である)






(皆も部屋はなるべく片付けるようにしよう。さもないと、あなたが寝ている間に口の中へ虫が侵入するかもしれません。ではさようなら)



終わり


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