前へ目次 次へ PR 30/42 第29章 【故人(こじん)に敬意(けいい)を】 パディーが、顔を誰かの拳骨(げんこつ)でやられたらしい。 青アザやら黒アザやらで、華々(はなばな)しく飾り立ててバーに現れた。 「いったいどうしたんだ。」 仲間のひとりが尋(たず)ねた。 「いや、マイク・オレイリーとちょっとした口論(こうろん)をやらかしてしまってね。」 パディーが答えた。 「それで、そのヘナチョコ野郎も君みたいになってるのかい。」 「頼むよ、紳士諸君(しんししょくん)。」 パディーが言った。 「故人(こじん)について語るときは、敬意(けいい)を欠かないようにしてくれたまえ。」