第1話 自分の長所を幾つ言えるか
だいぶ昔の話だが、就活の時、自分の長所を知っておく事が重要だと教わった。
筆者の場合、悪い所は簡単に見つかったが、良い所を見つけるのに苦労した。
長所と呼べる程の長所が、自分にあるとは思えなかったからだ。
人の良い所は、探そうと思って探せば案外簡単に見つけられる。
それほど難しい話ではない。
だから、人を励ますのは割と容易く出来る。
難しいのは、自分を励ます事だ。
自分の長所をよく知っている人は、落ち込んだ時に心の回復が早いのかもしれない。自分に自信を持っていると、立ち直り易いのだと思う。
自分の長所を自分で簡単に見つけられるのは、才能の一つだと思う。
心から尊敬する。
筆者の場合、まどろっこしい性格だと自分でも思うが、何をもって長所となるのか基準が分からないので悩む。
自分を励ますのが、今でも下手な理由だ。
どのくらいの範囲で、どれくらいのレベルで長所になるのだろうかと考え出すと、結局答えを出せない。
大学時代、ある教授に「君は、完璧主義者だね」と言われた事がある。
その時は驚いた。「え、そうですか?」と聞き返したくらいだ。
自分の事は、自分で分からない事が多い。
長所の定義を探した所で、何も解決しないかもしれない。
それなら、探すより作る方が容易いと、最近では思い始めた。
これが、自分の長所!!と決めて生きる方が、面白いかもしれない。
他人から見れば明らかに短所だとしても、人に迷惑をかけない範疇なら、自分の中では長所だと思えばいい。
最近は、そんな風に考え始めた。
その方が、気が楽だと思う。
たとえ、「直した方がいいよ」と周囲から言われるような事でも、大事な一生を生きるのは本人なのだから、自己責任のもとで決めればいい。
人に迷惑をかけないなら問題なし!人が嫌がる事をしない、それさえ守っていれば、長所を見つけるより作る方が楽しい。
ただ、それだけの話だと思うようになった。




